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New Releases - 2025年02月 発売タイトル
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ジョン・ウィルソンとシンフォニア・オヴ・ロンドンによる新しいシリーズはウィリアム・ウォルトンの作品集。第1集にはヴァイオリン協奏曲を含む3作品を収録しています。歌劇《トロイラスとクレシダ》は、当時のパートナーであったアリス・ウィンボーンからの影響を受けて構想されました。しかし、台本がやや冗長で扱いにくいうえに歌手たちの調達がうまくできず、1954年ロンドンの初演の際は、準備不足がたたり音楽面での評価は分かれてしまいました。この作品はその後、他の都市でも上演されたものの、結局批評家からは厳しい意見を受け、ウォルトンは改訂を行いました。このアルバムに収録されているのは、1987年、アレンジャー、クリストファー・パーマーが作品をもとに製作した4曲からなる交響的組曲です。各曲は登場人物や事件を表現しており、最後には悲劇的なクライマックスを迎えます。ヴァイオリン協奏曲は、ヤッシャ・ハイフェッツからの委嘱作ですが、当時のウォルトンは映画音楽の作曲に心が動いており、こちらを優先すべきか迷っていたといいます。しかしここでもアリス・ウィンボーンが彼の背中を押しこの協奏曲が書かれることになりました。第2楽章の情熱的なタランテッラが作品を難度の高いものにしています。1938年に全曲が完成、翌年アメリカで初演。1943年にはオーケストラ・パートの改訂を行い、ウォルトンの代表作の一つとなりました。この曲のソリスト、チャーリー・ラヴェル=ジョーンズは1999年生まれ。15歳でロイヤル・フェスティバル・ホールでデビューして以来、世界各地の主要オーケストラと演奏を行い、ラジオやテレビで放送されています。2019年には日本の仙台国際音楽コンクール、2020年には上海アイザック・スターン国際ヴァイオリンコンクールに出場するなどコンクール歴も多く、現在はシンフォニア・オヴ・ロンドンのリーダーとしても活躍しています。序曲「ポーツマス岬」は1924年から25年に書かれた短い序曲。イギリスの風刺画家トーマス・ローランドソンのエッチングにインスパイアされた作品で、港の賑やかな情景をシンコペーションを多用したジャズ風の音楽で描いています。この序曲は世界中で繰り返し演奏され、使われた複雑なリズムも注目を集めました。このアルバムは、オーケストラの多彩な音色と広大なダイナミックレンジをを高音質で伝えるSACDハイブリッド盤での発売です。(2025/02/28 発売)
レーベル名 | :Chandos |
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カタログ番号 | :CHSA5360 |
EMI Polandから2008年に発売されたグレツキの3曲の弦楽四重奏曲に、今回初出となる「5つのクルピエ地方の歌」をカップリングしたアルバム。2枚組ながら特別価格での発売です。3曲の弦楽四重奏曲はいずれも晩年の作で、クロノス・クァルテットの委嘱で書かれました。第1番は1988年に書かれた単一楽章の作品で、16世紀の作曲家ヴァツワフ・フォン・シャモトゥイの歌「Modlitwa、 gdy dziatki spa? id? 子どもたちが寝るときの祈り」の旋律が用いられています。第2番は「クワジ・ウナ・ファンタジア 幻想曲風に」という副題を持ち、ベートーヴェンの影響が感じられる古典的な4楽章構成の作品。第3番は1994年から95年にかけて作曲されたものの、2005年まで初演が行われることがなく、楽譜の献辞には「長年この四重奏曲を辛抱強く待っていたクロノス・クァルテットに」と記されています。タイトルはロシアの詩人ヴェリミール・フレーブニコフの詩から採られており、全曲を覆うテーマは、嘆き、哀悼、追悼、慰めと、彼の代表作「悲歌のシンフォニー」に通じるものがあります。「5つのクルピエ地方の歌」はワルシャワ西部の民謡に基づいた合唱曲が原曲。グレツキ自身が「この作品は弦楽四重奏でも効果的に演奏できる」と提案しており、今回シレジア弦楽四重奏団によってそのヴァージョンの世界初録音が実現しました。シレジア四重奏団は、ポーランドを代表する室内楽アンサンブルの一つ。コンセルトヘボウ、カーネギーホール、ウィグモアホールなど世界各地で演奏を行い、2019年にはBBCプロムスに初登場しました。ポーランド国立放送交響楽団の専属アンサンブルとして活動するとともに、1993年から2017年まで国際室内楽フェスティバルを主宰しました。自国の作品を主なレパートリーとし、2017年、グラジナ・バツェヴィチの弦楽四重奏曲全集の録音(CHANDOS)でグラモフォン賞を受賞、2023年にはミェチスワフ・ヴァインベルクの弦楽四重奏曲全集(CD ACCORD)をリリース、こちらも高く評価されています。(2025/02/21 発売)
レーベル名 | :Chandos |
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カタログ番号 | :CHAN20383 |
1865年から1868年にかけて作曲されたブラームスの「ドイツ・レクイエム」は、ラテン語によるレクイエムのテキストではなく、ルター派の聖書から自ら選んだ言葉を用いており、死者のための祈りよりもこの世に残されて生きる者に慰めを与えることを意図した構成になっています。エドワード・ガードナー指揮のベルゲン・フィルと合唱団は、透明度の高い澄んだ響きで、穏やかに温かく、この曲の世界を音にしてゆきます。ヨハンナ・ヴァルロートは、ウィーン音楽芸術大学卒業後、2019年のミリアム・ヘリン国際歌唱コンクール優勝で国際的な注目を集め、2021年にはビルギット・ニルソン奨学金を受賞、2023年にはカーディフ世界歌手コンクールにスウェーデン代表として出場した期待の若手ソプラノ。すでにグラインドボーン音楽祭やウィーン国立歌劇場の舞台に立ち、その歌声は人々を魅了しています。ブライアン・マリガンは、アイルランド系アメリカ人のドラマティック・バリトン。メトロポリタン歌劇場やサンフランシスコ歌劇場をはじめ、欧米や日本の主要な歌劇場や音楽祭に定期的に出演、録音でも高い評価を受けています。美麗な音色を高音質録音で伝えるSACDハイブリッド盤での発売です。(2025/02/14 発売)
レーベル名 | :Chandos |
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カタログ番号 | :CHSA5271 |
トリオ・ガスパールによるハイドンのピアノ三重奏曲全曲録音シリーズ。この第4集には1789年から90年代に書かれた4作を収録しています。出版社の要請で急いで作曲されたという第26番、ハイドンがロンドンに滞在していた際に書かれた第34番、同時期に書かれエステルハージ侯爵夫人マリア・ヘルメネギルトに献呈された第36番、1792年頃に書かれた第31番。第31番は最初にヴァイオリンとピアノのためのソナタとして出版されましたが、後に出た版にチェロ・パートがあることから、ハイドンが三重奏曲として構想していたと考えられています。最後に置かれたのはトリオ・ガスパールのためにサリー・ビーミッシュが書き上げた「トランス」で、この曲はハイドンのピアノ三重奏曲第40番からの影響と、認知症を患う彼女自身の母との関係が描かれた「変化、推移、消失」をテーマとする瞑想的な5分半の作品です。トリオ・ガスパールは、2010年にドイツ、ギリシャ、イギリス出身のメンバーで設立。ワイマールで行われたヨーゼフ・ヨアヒム室内楽コンクールやウィーンでのハイドン国際室内楽コンクールなどで優勝した実力派のアンサンブルで、創設当時からハイドンの作品を積極的に演奏しています。(2025/02/07 発売)
レーベル名 | :Chandos |
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カタログ番号 | :CHAN20330 |