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エガー, リチャード

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    カステッロ:現代的なソナタ・コンチェルターテ第1巻(アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック/エガー)

    その生涯における詳細が全く伝えられていないヴェネツィアの作曲家、器楽奏者ダリオ・カステッロ(生年不祥-1630頃)。モンテヴェルディと同じ時代に活躍し、モンテヴェルディが楽長を務めていたサン・マルコ寺院とも関わりがあったと推測され、カステッロが書いた革新的な"ソナタ"は当時強い影響力があったようです。17世紀当時、カステッロの作品はシェークスピアよりも広範囲で出版されていたとも言われています。現在、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)の音楽監督を務めるリチャード・エガーは、カステッロの生涯研究の主唱者であり、この録音でもオルガン、ハープシコードを演奏しながら全体を指揮、カステッロの最も重要な作品である「現代的なソナタ・コンチェルターテ」第1巻の録音を行っています。全部で29曲残されているカステッロの作品、どれも演奏には高度な技術を要し、各々の独奏楽器の名人芸はもちろんのこと、レチタティーヴォでの自由な楽想も素晴らしく、当時の最先端を行ったであろうこの様式は、タイトルにある「現代的な」という言葉がふさわしいものです。現在ではあまり耳にすることのない楽器「ヴィオレッタ」とは16世紀から18世紀ごろに使用されていた楽器ですが、ここで用いられているのは、恐らく「バス・ヴィオレッタ・ブラッツォ」でヴァイオリンより1オクターブ下の音域で調弦されます。奏者であるジョセフ・クラウチは「録音の2年前に好奇心のみで購入した楽器だったので、まさか使う機会があるとは本当に嬉しい」と語っています。また「ドゥルシアン」というのはファゴットの原型で、17世紀イタリアでは「突出した技巧を要する楽器」として知られていました。奏者ベニー・アガッシは「この楽器をこれまで練習してこなかったけれど、今回の録音のために一生懸命練習しました。これは素晴らしい経験でした」と語っています。(2016/10/21 発売)

    レーベル名:Academy of Ancient Music
    カタログ番号:AAM005

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    ヘンデル:ブロッケス受難曲(ワッツ/マレイ/クアトルバウム/ボーエン/ミード/ヒューズ/スペンス/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック/エガー)

    Gramophone Magazine誌 2019年11月 Editor's Choice!ドイツの文筆家バルトルト・ハインリヒ・ブロッケス(1680-1747)。彼が書いたイエスの受難のテキストは18世紀に高い人気を誇り、ヘンデルをはじめ、ラインハルト・カイザーやヨハン・マッテゾン、ゲオルク・フィリップ・テレマンらの作曲家が彼の詩を用いて受難曲を作曲、1719年にはこの4作品が相次いで演奏された記録が残っています。またJ.S.バッハも「ヨハネ受難曲」のいくつかの楽章でブロッケスの詩を用いています。前述のとおり、ヘンデルも1716年頃にこのブロッケスの詩による受難曲を作曲しており、これは彼の生涯唯一の受難曲であるとともに、イギリス時代のヘンデルとしては珍しくドイツ語で書かれた声楽作品であることでも知られています。ただし、残念なことにドイツとロンドン間での楽譜送付のトラブルのため自筆原稿が失われてしまったこともあり、作曲された経緯などはあまりわかっていません。2017年から2019年にかけてエンシェント室内管弦楽団(AAM=アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック)はこの作品に取り組み、その集大成となったのが、2019年の聖金曜日にロンドン、バービカン・ホールで開催された“「ブロッケス受難曲」初演300周年記念”の演奏会でした。エリザベス・ワッツ、ロバート・マレー、ティム・ミードを始めとしたバロック作品に定評のある歌手を起用し、リチャード・エガーの指揮による素晴らしい演奏がこのアルバムに収録されています。演奏の素晴らしさもさることながら、とりわけ話題となったのがこの演奏に使用された、2年間の学術研究による「15の手稿」を取り込んだ新校訂版でした。この手稿は5か国、8つの都市の図書館のコレクションに所蔵されていたものを集め、ヘンデルの研究者であるルース・スミスをはじめ、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、キングスカレッジロンドンの研究者、音楽学者たちの協力を得て、ようやく演奏可能になったものです。これまで「ブロッケス受難曲」の演奏では1965年に出版された版が用いられてきましたが、この50年の間にヘンデルに関する研究が飛躍的に進歩し、ブロッケス受難曲についても次々に新しい原稿の存在が明らかになり、今回の新校訂版を作成するというアイデアが生まれました。もちろん発見された譜面をそのまま演奏するのではなく、既存のものと比較し、どれを採択するのが一番ふさわしいのかを議論しなくてはいけませんでした。優れたオーボエ奏者でもあるレオ・デュアルテは、エンシェント室内管弦楽団の音楽監督リチャード・エガーとともに、数多くの協力者の力を得て、この新校訂版を創り上げました。アルバムには220ページのブックレット(英語)が付属。全ての曲の歌詞はもちろん、新校訂版が出来上がるまでの過程や、追加曲目の研究結果、ブロッケス受難曲が辿った経緯なと興味深い記事を始め、作品からインスパイアされた現代絵画が掲載されており、現在の「ブロッケス受難曲」における決定的なガイドとなっています。(2019/12/27 発売)

    レーベル名:Academy of Ancient Music
    カタログ番号:AAM007