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ペトレンコ, ヴァシリー(1976-)

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 1 - 交響曲第11番「1905年」(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ショスタコーヴィチの交響曲第11番は、1905年の「血の日曜日事件」を題材とした切れ目なく演奏される4つの楽章からなる作品です。映画音楽を得意とするショスタコーヴィチの面目躍如と言った曲で、4本のホルン、多くの打楽器、チェレスタ、ハープなど大編成のオーケストラを用いて阿鼻叫喚の地獄絵図を描いています。革命歌や自作の合唱曲からの引用も多く極めて政治色の強い作品であるために、ソ連崩壊後までは正しく評価されていなかったと言われています。ペトレンコの演奏は悲惨さを直接描くというよりも、この曲に冷徹な眼差しを注ぎ、極めて客観的に演奏することで却って悲劇的な雰囲気を醸し出すことに成功したと言えるのではないでしょうか。(2009/05/27 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572082

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 2 - 交響曲第5番、第9番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    最近注目の若手指揮者の中でも、とりわけ有望株の一人であるヴァシリー・ペトレンコ。その活躍は目覚ましく、彼が指揮したチャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」(8.570568)は2009年のグラモフォン・アウォードも受賞、ますます目が離せない存在となっています。このショスタコーヴィチの交響曲集の第2集は有名な第5番と第9番のカップリングです。重苦しい雰囲気を持つ第5番、諧謔的な第9番と、そのキャラクターは対照的ですが、スタイリッシュで現代的な感覚が盛り込まれているところは変わりありません。(2009/12/16 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572167

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 3 - 交響曲第8番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ショスタコーヴィチの交響曲演奏に、新しい可能性を示すヴァシリー・ペトレンコ。待望の第3集の登場です。今回の第8番は、第2次世界大戦中に書かれ、その曲調のあまりの暗さに初演当時はとても評判が悪く、その上1948年には「ジダーノフ批判」の対象となり、1960年まで演奏が禁止されてしまったという曰く付きの作品です。ショスタコーヴィチ自身も非難されることを覚悟していたのか、自らの作品について相反する発言をし、作品の意図の理解の妨げとなったことでも知られています。作品には、常に寒々とした空気が漂い、あらゆるものを残酷に打ち倒す、野蛮で暴力的な雰囲気が満ちています。第2楽章で少しだけ明るさが感じられるものの、最後まで悲劇的な音に満ちていますが、あの皮肉屋のショスタコーヴィチの事ですから、これらの重苦しい音楽にも何かの意図が含まれているのかも知れません。ペトレンコの客観的な演奏を聴いていると、ショスタコーヴィチの投げかけた謎に一層翻弄されてしまうような気もします。(2010/07/14 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572392

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 4 - 交響曲第10番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管によるショスタコーヴィチ交響曲全集の第4集です。今作は、最高傑作と言われる第10番になります。作品は多くの謎を孕み、色々なものが織り込まれていると言われていますが、作曲家自身も明言を避けているように、そのあたりは永遠の謎とされています。1953年にムラヴィンスキーが初演して以来、多くの指揮者たちがこの曲の本質を描きだすべく願っていますが、ペトレンコの演奏は、また新たな一石を投じることになるでしょう。第4楽章、燃えます。ペトレンコは完全にショスタコーヴィチを手中に収めました!(2011/01/12 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572461

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 5 - 交響曲第1番、第3番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ますます期待が高まるペトレンコ&リヴァプール・フィルのショスタコーヴィチ(1906-1975)交響曲シリーズも、これで第5集となりました。今作は少々肩の力を抜いてお楽しみいただける第1番と第3番というラインナップです。とはいえ、これがまた一筋縄ではいかない代物ですが。交響曲第1番は、レニングラード音楽院作曲科の卒業制作曲であり、当時「現代のモーツァルト」とまで讃えられたという作品です(とはいえ、あまりにも独創的な内容であったため、当時の教官たちはおかんむりだったそうですが)。交響曲第3番は最終楽章に合唱が用いられた「祝祭的な」作品であり、平和的な雰囲気を表現したと作曲家自身が述べていますが、これもどこまでが本意なのでしょう?さて、ペトレンコの演奏はこれらの若書きの作品に正面から向かいあったもので、とりわけ第1番での爽快感は群を抜いています。第3番は緊張感の持続と、合唱を伴う最終部のはじけっぷりが気持ちよく、ちょっと釈然としない気持ちを残しつつも(それは曲のせいかもしれません)ショスタコーヴィチを聴いた満足感に浸れることは間違いありません。(2011/05/18 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572396

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 6 - 交響曲第6番、第12番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    「ショスタコーヴィチ最高!」聴き終えた瞬間、そう叫びたくなるようなペトレンコのこのシリーズ。そろそろ中盤に差し掛かってきました。今回はファンは多いけれども、少々地味(?)な6番と、ショスタコーヴィチの代表作の一つ、12番の組み合わせです。1839年に書かれた第6番は、表題こそありませんが、おそらく12番の原型であろうと推測されています。ひたすら暗くて不気味な第1楽章が印象的。抒情的なショスタコーヴィチを聴きたかったらこの楽章がよいでしょう。対照的に軽やかで美しい第2楽章、オーケストラの性能が試されるが如く音が乱舞する第3楽章と実は聴きどころの多い作品です。第12番は「十月革命とレーニンを具体化せんとしたこの作品は、レーニンを偲ぶものである。」と作曲家自身が語ったとされていますが、実は本心は別のところにあったらしい。というのが現在の定説になりつつあります。そうなると本当のところはどうなんだ?と裏の意味を探るのも一向ですが、まずは音楽をじっくり聴いてみましょう。いつもの如く、ペトレンコは容赦なくムダな贅肉を切り落としていきます。残った部分は本当に美味しそうな赤身だけ。曲にまつわる(とされる)エピソードに目を向ける暇もありません。第12番の最終楽章の開放的な音楽も、もしかしたら全く別の意味が込められているのかも。(2011/12/14 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572658

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 7 - 交響曲第2番、第15番(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    回を重ねるごとに円熟が際立つペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィルのショスタコーヴィチ交響曲全集もこれで第7集。今回は対照的な2つの作品が収録されています。「10月革命に捧げる」と題された第2番は1927年の作品で、労働者の叫び(らしきもの)は、混沌と喧騒に満ちた抽象的な音楽として立ち現れ、最後は力強い合唱として実を結ぶのです。単一楽章で書かれ、途中に現れる「ウルトラ対位法」・・・27声のフガートは圧巻です。かたや、最後の交響曲である「第15番」は極めて謎の多い作品として知られています。ロッシーニやワーグナーなど過去の作曲家、またショスタコーヴィチ自身の作品からの引用が見られ、それらが自由に飛び交う様は愉快でもあり、また不気味さも感じられるものです。さて、ペトレンコの指揮については、今回も見事なものの一言に尽きましょう。どんなに入り組んだ音形でも、彼は柔軟に解き解し、曲の深層に眠る何かを呼び覚ますべく、ずんずん奥深くへと分け入って行くのです。曲中にちらばったショスタコーヴィチの心を拾い集めながら・・・。(2012/06/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572708

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 8 - 交響曲第7番「レニングラード」(ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ショスタコーヴィチの第8集。とりわけ人気の高い第7番「レニングラード」の登場です。「私はこの第七交響曲を我々のファシズムに対する戦いと我々の革命的勝利、そして我が故郷レニングラードに捧げる」とショスタコーヴィチ自身が表明したことから「レニングラード」という通称を持つこの作品、彼の作品の中でも演奏時間が長く、また賛否両論を巻き起こしているものです。もちろん当時の聴衆や政府からは高く評価されていましたが、ショスタコーヴィチの真意がわからないため、一時期は「ソ連のプロパガンダ」として評価が下がったり、戦後の書物によって、また評価が上がったりと、今でも政治的意味合いには曖昧さがぬぐいきれない感があります。レニングラード包囲前の1941年8月頃から作曲が開始されたとされ、本来は楽章ごとに副題が付けられていましたが、作曲家自身によって破棄されました。とは言え、その緊張感あふれる音楽は思想を越えて愛されるものであり、見事な起草転結を描き出しています。さて、ペトレンコの演奏は、いつものように「混迷の背景」を感じさせることのない揺るぎない演奏で、ひたすら人間の強さと戦闘の悲惨さをダイレクトに感じさせる下心のないものです。新しいショスタコーヴィチ像と言えるでしょう。(2013/06/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573057

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 9 - 交響曲第4番(ロイヤル・リパプール・フィル/V. ペトレンコ)

    30歳目前のショスタコーヴィチ(1906-1975)が、その才能を結集して作り上げたこの第4番の交響曲。彼にしては珍しく構想から完成に至るまで8か月を要し、漸く初演が決まり最終リハーサルにこぎつけるも、様々な理由(マクベス夫人と「明るい小川」がプラウダで批判されたことが最大の理由と言われる)で初演を撤回。その後は1961年までお蔵入りになってしまったという問題作です。本人は失敗作と評していましたが、晩年になってそれを覆すような発言もあり、実際のところは、ショスタコーヴィチのお気に入りであったことは確かでしょう。全曲は3楽章で構成されていますが、第1楽章だけで27分を超え、微かにカッコウの鳴き声らしきものが聞こえてきたりと、明らかにマーラーやブルックナーの影響もみられます。壮大で厳格なスケルツォ、様々なメロディのコラージュが現れる終楽章、と聴きどころ満載ですが、細部に捉われてしまうとこの作品の全容を知ることは不可能です。最近ますます注目されているペトレンコによる「全ての批判をはね返す」かのような強靭な演奏です。(2013/11/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573188

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 10 - 交響曲第14番「死者の歌」(G. ジェイムズ/ヴィノグラードフ/ロイヤル・リヴァプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ますます注目を浴びているヴァシリー・ペトレンコによるショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲全集。シリーズ10作目は1969年に完成した交響曲第14番です。作曲者自身が「不条理な死」をテーマに、オラトリオ形式を想定して紡いだ11の詩集。この作品が完成する3年前の1966年にショスタコーヴィチは「交響曲第14番」の作曲にとりかかっていますが、その初稿スケッチは後に「チェロ協奏曲第2番」として蘇ることとなり、ロストロポーヴィチの手によって初演されることとなりました。そのため1969年「ソプラノ、バス、弦楽器打楽器のためのオラトリオ」として作曲された本作が、結果的に「交響曲第14番」として世に出されることとなったのです。そのためこの作品はショスタコーヴィチの交響曲の中でも非常に稀な楽器編成で奏されるのです。2人の独唱者に拠って歌われる各楽章は、マーラーの大地の歌を思い起こさせますが、曲はもっともっと晦渋であり、更に「死の影」に捉われているものです。ペトレンコのショスタコーヴィチ解釈は、バルシャイをはじめとするこれまでの指揮者たちとは一線を画し、非常に「現代的」と評されるものの、一見淡白かつクールに思えるその音の奥から滲み出る強いパッションは、21世紀のショスタコーヴィチ演奏のスタンダードの形となるかもしれません。(2014/05/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573132