ヤンドー, イェネ(1952-)
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言わずと知れた鍵盤変奏曲の王様、同一主題からの対位法的発展にこだわった作品として、彼自身の「フーガの技法」や「音楽の捧げもの」と並んで、音楽史上における不滅の金字塔といえましょう。3変奏おきに、応答声部の開始を、先行声部から1度ずつ、同度から9度にまでずらした9つのカノンを挿入する離れ業は、まさにバッハのみによって着想・実現され得たものです。このように極めて厳しい拘束条件で書かれたにもかかわらず、音楽としてはまったく自然、自由闊達で美しいのですから、これは人類が成し遂げた奇跡の一つといっても言い過ぎではないでしょう。変化を織り交ぜながら、すべての繰り返しを忠実に実行したヤンドーの演奏は、このピアニストの円熟の境地を示すものといえましょう。(2005/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557268 |
長年NAXOSで活躍を続けるハンガリーのベテラン、ヤンドーによる待望のバッハ新録音の登場です。モダン・ピアノで生真面目に中庸を行く表現を貫き通す演奏スタイルは、むしろ貴重となりつつあるかもしれません。収録曲中の横綱格は、堂々たるスケールでオーケストラの響きを鍵盤上で実現する「フランス風序曲」で、バッハの円熟した作曲技術を存分に味わうことができます。その他は若書きの作品が主体ですが、バッハのヴィルトゥオーゾとしての側面がより表面に出ていると言えましょう。「イタリア風のアリアと変奏」、後に三重協奏曲に編曲されるBWV.904の「幻想曲とフーガ」など、火花の散るような華やかさです。(2007/07/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570291 |
ケーテンで楽長をしていた30代のバッハは、すこぶる高価な特注のクラヴィーアを手に入れます。また、息子が楽才を発揮し始めたころであり、その教育用の作品の必要を感じていた折でもありました。この2つの要因が結実して「平均率クラヴィーア曲集第1集」は生まれました。全ての長短調のために書かれ、即興的な前奏曲と入念なフーガから構成された24曲は、まさに壮麗なる音の聖堂。数あるバッハの傑作中の傑作と言われるこの曲集に、天上のハープのような美しいハ長調前奏曲からじっくりと取り組んで下さい。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553796-97 |
バルトーク(1881-1945)の初期のピアノ作品集です。22歳の時に書かれた4つの小品は、明らかにリストの影響を受けてることは間違いありません。第1番「左手のための練習曲」での輝かしい超絶技巧の表出は、まさに「当時の」彼がピアニストとして目指していた到達点なのでしょう。管弦楽のために書いた交響詩「コッシュート」(19世紀のハンガリーの偉大なる革命家)からの葬送行進曲も未発表のリスト作品だと言われても、そんなに違和感がありません。それから少し時を経た1909年に書かれた「2つのエレジー」はタイトル通り陰鬱な雰囲気を湛えた内省的な作品です。ただ、やはりリストの最晩年の作品と言われても「そんなものかな」と思えてしまうのはご愛敬。やはりもっと民謡風な作品を求めてしまうのは仕方ありません。「ピアノの初歩」は楽しい教育用教材です。(2011/10/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572376 |
1907年、ブダペスト音楽院のピアノ教授となり、生活は安定していた27歳のバルトーク(1881-1945)ですが、親しくしていたヴァイオリニスト、シュテフィ・ゲイエルとの恋愛が失敗に終わり、彼の心の中は悲しみと不安が渦巻いていました。そんな時に書かれたこのバガテル(ちょっとした小品の意味)は、彼の気晴らしであるとともに、とても実験的な要素を備えたもので、新しい語法の模索も感じられる意欲的なものとなりました。これを聴いたフェルッチョ・ブゾーニが「最後の本当に新しい何かがある」とこの曲を大絶賛し、バルトークは作曲家としての足掛かりをつかむことが出来たと言います。対する「9つのピアノ小品」は1926年の作品で、バルトーク後期の特徴を備えた簡潔かつ独特の和声が感じられる興味深い音楽です。バルトークのスペシャリストとして知られるヤンドーの納得の演奏でお楽しみください。(2014/05/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573224 |