ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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音楽のメトロノミカルな進行を嫌い、旋律(メロス)の微妙な息づかいに集中したフルトヴェングラーは、ワーグナーの流れを継ぐ最後の巨匠でありました。凡庸な音楽家の場合、旋律線に注意を傾けるあまり全体のまとまりがばらけてしまうケースが見られますが、フルトヴェングラーを偉大たらしめたのは、楽曲を包括的に組み立てる能力に秀でた点でしょう。彼が意図せずして使っていた、クライマックスに向けてほんのわずかにアップされるテンポの揺らぎ、第1主題と第2主題の強弱のコントラストなどの技法が、モーツァルトの作品に於いて明瞭に発見することが出来ます。(2006/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110994 |
フルトヴェングラーの初期録音集の第4集です。まだ各々の作曲家たちの影が色濃く残っていた時代の録音であり、とりわけR.シュトラウスは当時まだばりばりの現役でもあったためか、フルトヴェングラーの「ティル」の解釈には並々ならぬ愛情が感じられます。軽妙なはずの「こうもり序曲」にさえ、ちょっぴり深刻なムードを漂わせているのも面白いところです。ここで胸震わせる程に重厚な「トリスタン」を聴かせた彼は、後の1952年にあの有名な全曲盤をものにしていることも忘れてはなりません。もう幾度となく復刻されている伝説の名演を、マーク・オーバート=ソーンによるこだわりの音で。(2010/01/27 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111005 |
1901年以降、30年間バイロイトに君臨したムック。なかでもパルジファルの演奏は、「唯一にして究極」あるいは「この時代、あの時代ではなく、すべての時代の『パルジファル』」と絶賛されたのでした。ワーグナーの後期作品で顕著な「無限旋律」は、ともすれば骨格を失ったただの流れになる危機をはらみますが、ムックは作品の構成や主題の関連を隅々まで見据え、あたかも作品全体を大伽藍を構築するかのように演奏したのでした。激昂することなく、しかし粛々たる情熱に満ちたムックの棒さばき。バイロイト、ベルリンでの録音による集成版で、残念ながら第2幕が一部しか収録されていませんが、ワーグナーの演奏史上、金字塔を打ち立てたものとして、音楽史的にも要チェックの1枚です。またムックと同時代にメトで活躍し、パルジファルをメト初演したヘルツによる管弦楽組曲も収録されています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110049-50 |