シアトル交響楽団
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ドヴォルザークの交響曲の中でもとりわけ明るい表情を持つ「第6番」は、1880年に作曲されまたしたが、曲調や調性から、その3年前に書かれたブラームスの第2番の交響曲との関連を指摘されることが多いのどかで美しいメロディに満たされた名作です。ハンス・リヒターの依頼によって作曲され、本来は1880年にウィーン・フィルが初演することになっていたのですが、これは実現しませんでした(一説によるとメンバーの一部がチェコの作品の演奏を拒否したと言われてます)。結局初演はその翌年の1881年3月にプラハで行われ、その翌年にはロンドンとライプツィヒ、そして1883年になってようやくウィーンで初演されたのでした。もう1曲のヤナーチェクの「牧歌」は1878年にブルノで初演された作品。まだ晩年の作品のような粘っこさは少ないものの、ボヘミア民謡を巧みに生かした聴き応えのある組曲です。各々の曲には簡単な速度表示が付いているだけで、これが聴き手の想像力を存分に刺激するのです。(2013/02/20 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572698 |
リュドウィク・モルローとシアトル交響楽団による「アメリカ作品集」といえば、アイヴズの交響曲第2番を中心としたアルバム(SSM-1003)があり、こちらも実に素晴らしい演奏ですが、今回のアルバムはアメリカそのものを題材とした2つの作品を収録したという、興味深い1枚です。イギリスの小説家アーノルド・ベネットが1911年に初めてアメリカを訪れたときに、立ち並ぶニューヨークの高層ビルを見て興奮し、文章を綴ったのと同じ頃、多くの音楽家たちも様々な理由でアメリカを訪れ、各々の感想を音にしています。ドヴォルザークは「新世界より」で独特の哀愁に満ちた交響曲を。そしてヴァレーズはもっと写実的な作品を。雰囲気こそ違え、どちらも「当時のアメリカ」の姿を包括的に伝えるものであり、過去から未来へと繋がる記念碑的な作品なのです。(2015/07/29 発売)
レーベル名 | :Seattle Symphony Media |
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カタログ番号 | :SSM1006 |
ニューヨーク、ブルックリンで生まれたユダヤの血をひくドラッテルは19歳という比較的遅い時期に作曲を始めたといいます。それまではヴァイオリニストとしての勉強を続けていた彼女ですが、この仕事に夢中になり、「書き始めたら止まらなかった」と語るほど熱い情熱を曲つくりに向けるようになります。最初は器楽曲を書いていましたが、2000年以降は劇音楽やオペラを作曲し、2003年の「ニコラウスとアレクサンドラ」ではドミンゴが主役を演じ話題となりました。彼女の音楽は、その鮮やかな色彩感が、ネオ・ロマンティックの様式の中で生かされるというものであり、独自の官能性と心躍るリズムを内包しています。ひたすら悲しみと諦めに満ちたトラック1、クラリネットの扱いが素晴らしいトラック2、など聴きどころの多い曲が並びます。名手シフリンのクラリネットも最高です。(2012/05/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.571204 |
2017年10月、シアトル交響楽団の次期音楽監督に指名されたトーマス・ダウスゴーとシアトル交響楽団の最新録音。昨年リリースされた「マーラー:交響曲第10番」は、2017年のグラモフォン賞にノミネートされるなど、世界中で高い評価を受けていますが、今作から開始されたデンマークの作曲家ニールセンの交響曲全集は、ダウスゴーにとってはお国物であり、完全に手中に収めた作品ということで、すでに注目を浴びています。第1弾は最も人気の高い「交響曲第3番」と「交響曲第4番」の2曲。雄大な曲想に声楽を伴う第3番、劇的な曲想と展開が素晴らしい第4番。どちらもダイナミックレンジの広い作品ですが、シアトル交響楽団の広がりのあるサウンドが作品の魅力を存分に伝えています。(2018/01/26 発売)
レーベル名 | :Seattle Symphony Media |
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カタログ番号 | :SSM1017 |
アメリカを代表する3人の作曲家の作品集です。時として機能的になりがちなアメリカ音楽にも、こんなにも抒情的な面があるということを再確認できる選曲がステキです。バーンスタインの歌曲集「アリアと舟歌」は1988年、彼の晩年に完成しましたが、1955年ころから構想が練られていたようで、1960年にはタイトルが決められていて、しばしばメロディの断片が書きつけられるなど、バーンスタインがずっと温め続けた「愛と結婚」についてのツィクルスです。本来は声と4手ピアノのために書かれたものですが、ブライト・シェンがバーンスタイン監修の下、弦楽合奏とパーカッション伴奏にと拡大したヴァージョンが収録されています。バーバーの作品はエネルギーに溢れていて、ダイヤモンドの作品は、ノーブルさの中に暴力的な嘆きを反映させた革新的なものです。(2012/05/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559709 |
いつの世もバッハの作品から多くのインスピレーションを受け取る人が多いものです。このアルバムではレスピーギとエルガー、2人の大作曲家による編曲をお楽しみいただけます。「ローマ三部作」で絢爛豪華な音楽を聴かせるイタリアの作曲家レスピーギは、1929年から30年にかけて、ヴァイオリン・ソナタをはじめとする幾つかの作品に大胆なオーケストレーションを施しました。どの曲もどっしりとした低音を利かせ、重厚で荘厳な響きが魅力的。メロディは確かにバッハなのですが、後期ロマン派の香りが強く感じられるユニークなものとなっています。「前奏曲とフーガ」に至っては、もう別世界の音楽へと変貌しているところが楽しい限りです。エルガーによる「幻想曲とフーガ」の編曲(1921年)にも注目。フーガの部分はまさに「エニグマ」そのもの。壮大かつ豊かな響きに大満足間違いありません。(2012/04/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572741 |
セラフィン指揮するメトロポリタン歌劇場の初演は50回におよぶカーテンコールを呼び起こしたほどの大成功を収めたオペラ「メリー・マウント」。今日では吹奏楽用に編曲された組曲が日本でも人気を博していますが、これが原曲です。物語は清教徒と騎士派との対立の中、主人公マリーゴールドが魔女扱いされ命を落とすまでを描く悲劇的な内容で、"メリー"なイメージはかけらもありませんが、音楽の方は20世紀オペラにありがちな難解さとは無縁で、わかりやすい和声を使用し、今日のミュージカルと見紛うばかりのカラフルでゴージャスな楽想が満載、直球で耳を楽しませてくれます。合唱の力強い表現力が特に聴きもの。作曲者の生誕百周年記念公演のデジタル・ライヴです。(2007/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.669012-13 |