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2022/09/20
今月の注目新譜(2022年9月20日発売 音楽之友社 レコード芸術2022年10月号 掲載広告)
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2021/09/25
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2021/09/22
『ギターは謳う』(鈴木大介)リリース
ナクソス・ジャパンが流通を取り扱っているアールアンフィニ・レーベルより 『ギターは謳う』(鈴木大介)がリリースされました。(配信は国内ダウンロード配信のみ開始、その他は12月10日開始予定です)
*紹介ページはこちら
2020/09/26
【収録楽曲】
三善晃へのトリビュート 加藤訓子
三善晃(1933-2013)
1. 組曲『会話』 (1962)
2. トルス III (1968)
3. リップル (1999)
4. マリンバと弦楽合奏のための協奏曲 (1969)
5. 六つの練習前奏曲 (2001)
【演奏】
加藤訓子 (マリンバ)
スコティッシュ・アンサンブル … 4
【レーベル】
Linn Records
【レコーディング・データ】
2018年5月1・2日 相模湖交流センター …1-3、5
2018年7月8・9日 RSNOセンター、グラスゴー …4
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
加藤訓子×LINN RECORDS10周年記念盤。加藤訓子が学んだ桐朋学園の学長を長年務めていた三善晃のレガシーを世界に広めたいという、彼女の堅い意志で制作されたアルバムです。収録しているのはマリンバのソロのための全作品と、スコティッシュ・アンサンブルとの共演による協奏曲。彼女の思いが結実した、高い緊張感の中にも「うた」を強く感じさせる素晴らしい演奏となっています。
LINN RECORDSから邦人作曲家の作品集がリリースされるのは今回が初めて。日本国内流通分のみSACDハイブリッド仕様(海外は通常CDのみ)となり、定評の高品質録音を最大限お楽しみいただけます。さらに、加藤訓子によるプロジェクトの解説と、三善晃自身の言葉を引用した作品解説を日本語で添付いたします。加藤訓子の演奏活動の新展開ともいえる、重要アルバムの登場です。
「我が国を代表する作曲家三善晃氏を偲び、残された素晴らしい作品を世界の多くの人々に届けることができたらという思いで、このアルバムの一曲一曲を丁寧にしあげた。」 ―― 加藤訓子
【販売情報】
CD販売はこちら:ナクソス ミュージックストア(楽天)
【CD発売記念コンサート】
三善晃マリンバの世界
2020年11月5日 19:00開演 東京、トッパンホール
詳細はこちら:「三善晃マリンバの世界」コンサート
【メディア掲載情報】
加藤訓子『Tribute to Miyoshi』の新作発表会をレポート。三善 晃のマリンバ作品を網羅した集大成(ファイルウェブ)
加藤訓子、恩師・三善 晃に捧げるニュー・アルバムを発表(CDジャーナル/Yahoo!ニュース)
三善晃へのトリビュート(MUSIC WEB MAGAZIN No.16)
【加藤訓子 好評発売中!】
2020/09/20
recogei-202009
今月の注目新譜(2020年9月20日発売 音楽之友社 レコード芸術2020年10月号 掲載広告)
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2018/09/20
指揮者なしで高精度のアンサンブルを奏でる精鋭集団!
「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ」の
2018年のコンサートライブ音源、待望の配信開始。
2018年9月21日 配信開始
飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート 2018
全12曲収録
¥1,500(通常音質)
¥2,500(PCM 192kHz/24bit)
HTVO2018
Hida-Takayama Virtuoso Orchestra レーベル
『あえて指揮者をおかず、奏者ひとりひとりが
感覚を研ぎ澄ませることで高度なアンサンブルを実現する』……
そんな独自のスタイルで純度の高い音楽を聴かせてくれる精鋭集団が
「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ」。
飛騨に縁のある一流演奏家が中心となり2005年に旗揚げされた
プロフェッショナル楽団が奏でる待望の第2弾は、
ベートーヴェン、ボッテジーニ、そしてハイドン。
心地よい緊張感と伸びやかな歌心をあわせもつオーケストラの
魅力をたっぷりを味わえます。
**特集記事**
「“指揮者なし “が醸し出すシャープな演奏~飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2018」
e-onkyo music/mora
**「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート 2017」**
アルバム情報はこちら
【収録楽曲】 |
販売情報 ● ダウンロード(通常音質) ![]() ● ダウンロード(ハイレゾ PCM 192kHz/24bit) ![]() ![]() ![]() ![]() ★ ストリーミング ※2018年11月配信開始予定です。 |
– プロモーション動画 –
– 飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ –
![]() 飛騨地方に縁のある超一流演奏家が中心となり誕生したプロフェッショナルオーケストラ、それが、飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラである。メンバーは、地元飛騨出身のトランペット・栃本浩規氏、ファゴット・森純一氏、飛騨河合町で長年コンサートをおこなっているチェロ・金木博幸氏、そしてコンサートマスターに荒井英治氏を迎えるなど、国内外で活躍するトップ・プレイヤーで組織され、2005年1月に発足旗揚げ公演を行い大成功を収めた。当初より指揮者を置かないスタイルで、演奏家の魂のぶつかり合いとも言える名演を数々残す。オーケストラ編成の他、金管・木管・打楽器・弦楽の各アンサンブルコンサートや、日本舞踊、和太鼓、ミュージカルとのコラボレーションコンサートなど、新しい試みにも挑戦し続けている。またメンバーによる学校や病院でのミニコンサートなど、地域に密着した演奏活動も展開し、「おらがまちのオーケストラ」として益々の活躍が期待される。 飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ公式サイト |
– 演奏者プロフィール –
|
2018/09/19
~『金色のコルダ』に登場するクラシックを聴いてみませんか?~ produced by mangowebdesign.com ![]() ![]() ©コーエーテクモゲームス All rights reserved. ♪『金色のコルダ』15周年スペシャルインタビュー 『金色のコルダ』シリーズプロデューサー、ディレクター、メディアミックス担当へのインタビュー記事をナクソス・ミュージック・ライブラリー上で公開中!(随時更新予定) ●第1回~制作スタッフてい談 Vol.1 シリーズプロデューサー、ディレクター、メディアミックス担当三氏への インタビュー:前篇 ●第2回~制作スタッフてい談 Vol.2 シリーズプロデューサー、ディレクター、メディアミックス担当三氏への インタビュー:後篇 ●第3回~シリーズプロデューサー 松濤明子さん ♪試聴ページ/プレイリスト 『金色のコルダ』に登場する数々のクラシック名曲を試聴ページ/プレイリストで公開中! ●その1:試聴ページ 『金色のコルダ』学校別セレクション 『金色のコルダ』登場曲を学校別に集めた、コルダを深く楽しむためのセレクション。 2019.3.22 試聴ページを更新しました。 ![]() ●その2:プレイリスト 祝15周年『金色のコルダ』feat. NAXOS JAPAN 『金色のコルダ』登場曲をコンパクトにまとめた、気軽に聴けるセレクション。 2019.2.22 Spotifyプレイリストを更新しました。 ![]() ![]() ![]() ![]() 『金色のコルダ オクターヴ』feat. NAXOS JAPAN 『金色のコルダ オクターヴ』に登場する曲と原曲(クラシック楽曲)を交互に聴けるプレイリスト。 2019.3.22 Spotifyプレイリストを公開しました。 ![]() |
2017/09/22
ドイツ生まれのソプラノ歌手、ハンナ=エリザベス・ミュラー。2014年のザルツブルク復活祭音楽祭でティーレマンが指揮する《アラベラ》ズデンカ役でセンセーショナルなデビューを飾り、2017年9月のバイエルン国立歌劇場来日公演メンバーとして《魔笛》でパミーナを歌うなど、最も期待される若手歌手の一人です。
オペラの舞台で素晴らしい表現力を披露する彼女ですが、その原点は「リート」にあると語り、このデビュー・アルバムでも繊細かつ美しい歌声で、19世紀末から20世紀初めにかけてのドイツ・リートを歌い上げています。
アルバム・タイトルの「TRAUMGEKRÖNT-夢を戴いて」はベルクの同名の歌曲から採られていますが、このGEKRÖNTには冠だけでなく「取り囲む」という意味もあり、リヒャルト・シュトラウスの「花にちなんだ歌曲」で、シェーンベルク、ベルクの歌曲を囲んだという選曲にもセンスの良さが感じられます。
・・・・・来日公演情報・・・・・
バイエルン国立歌劇場 《魔笛》 9月23日(土・祝日) 15:00 開演 9月24日(日) 15:00 開演 9月27日(水) 18:00 開演 9月29日(金) 15:00 開演 会場:東京文化会館大ホール 詳細はこちら→《魔笛》公演情報 |
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バイエルン国立歌劇場 《タンホイザー》 9月21日(木) 15:00 開演 9月25日(月) 15:00 開演 9月28日(木) 15:00 開演 会場:NHKホール 詳細はこちら→《タンホイザー》公演情報 |
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■TRAUMGEKRÖNT-夢を戴いて ハンナ=エリザベス・ミュラー(S)
発売日:2017年10月20日
レーベル:Belvedere
カタログ番号:BELVED08034
販売価格:オープンプライス
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
歌曲集 Mädchenblumen「おとめの花」Op.22
1.Kornblumen やぐるま菊
2.Mohnblumen けしの花
3.Epheu きづた
4.Wasserrose すいれん
5.Die Georgine ダリア Op.10-4
6.Die Zeitlose イヌサフラン Op.10-7
アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):Vier Lieder 4つの歌曲集 Op.2
7.第1番:Erwartung 期待
8.第2番:Schenk mir deinen goldenen Kamm
「あなたの金の櫛を私におくれ」
9.第3番:Erhebung 高揚
10.第4番:Waldsonne 森の木漏れ日
リヒャルト・シュトラウス:
11.Das Rosenband ばらのリボン Op.36-1
12.Gefunden 見いだされたもの Op.56-1
13.Ich wollt ein Sträusslein binden 花束を編みたかった Op.68-2
14.Säusle? liebe Myrthe ささやけ、愛らしいミルテよ Op.68-3
15.Waldseligkeit 森の喜び Op.49-1
アルバン・ベルク(1885-1935):7つの初期の歌
16.第1番:Nacht 夜
17.第2番:Schilflied 葦の歌
18.第3番:Die Nachtigall ナイチンゲール
19.第4番:Traumgekrönt 夢を戴いて
20.第5番:Im Zimmer 室内にて
21.第6番:Liebesode 愛の頌歌
22.第7番:Sommertage 夏の日々
リヒャルト・シュトラウス
23.Die erwachte Rose 開きかけたばら
24.Weisser Jasmin 白いジャスミン Op.31-3
25.Ein Röslein zog ich mir im Garten 庭で野ばらを摘んできた
26.Rote Rosen 赤いばら(1883)
27.Waldesgesang 森の歌
28.Malven あおい Op.posth
ハンナ=エリサベス・ミュラー(ソプラノ)
ユリアーネ・ルーフ(ピアノ)
録音 2016年12月1-4日Teldex Studio Berlin
日本語解説付き(日本語の歌詞対訳は付いておりません)
2016/09/30
●フランツ・リストに魅せられた若き天才ゴラン・フィリペツ
1981年クロアチア生まれのピアニスト、ゴラン・フィリペツさん。
彼は、既に
NAXOS系列レーベルの「GRANDPIANOレーベル」から
イーヴォ・マチェクの作品集
NAXOSで絶賛継続中のリスト:ピアノ作品全集第42集
この2タイトルをリリース、その素晴らしいテクニックと、音楽性に圧倒される人が続出。
その上、リストの作品集は2016年度ブダペストのハンガリー協会(Ferenc Liszt Society in Budapest)でのレコード大賞、グランプリ受賞という栄誉に輝きました。
9月に上野で開催された演奏会に出演するために来日中のフィリペツさんをお招きし、色々とお話を伺いました。
※ゴラン・フィリペツ プロフィールページはこちら
- はじめまして。まずはブダペストのハンガリー協会(Ferenc Liszt Society in Budapest)でのレコード大賞、グランプリ受賞おめでとうございます。リストの作品の詳細については、後ほど伺いますが、とりあえず歓びの声をおきかせください。
フィリペツ:
とても光栄に思っております。リスト協会の39回目のアワードであり、2015年に世界中でリリースされた「リスト作品」のCDの中から15タイトルがエントリーされ、その中から大賞を獲得できたということは本当に嬉しいです。これまでこの賞を獲得したのは、ウラディミール・ホロヴィッツ、ウラディミール・アシュケナージ、マウリツィオ・ポリーニ、クラウディオ・アラウをはじめとした錚々たる顔ぶれであり、私もその中の一員に加えてもらったことに大変感激しております。
- もちろん、NAXOSにとっても非常に光栄なことです。本当におめでとうございます。
そのリストの作品以前にリリースされたマチェクのアルバムですが、現代的でありながら、ロマンティック。本当に美しいメロディに満たされた音楽だと思います。しかし、作曲家の知名度はほとんどありません。この作品を録音しようと思ったきっかけを教えてください。
マチェクはユーゴスラビアの作曲家ですが、共感する部分も多いのでしょうか?
フィリペツ:
クロアチア国内でも忘れられている作曲家です。しかし、私はこの作品にとても関心を抱いております。初めて彼の作品に触れた時に、なぜ、このような作品が取り上げられないのかとても不思議に思いました。そして2014年が彼の生誕100年の年であったため、この曲をもっと聴いてもらおうと思い、録音を決意したのです。
- マチェクはユーゴスラビアの作曲家とされていますが、本当はクロアチア出身なのですね。この辺りは国の歴史をもっと勉強する必要を感じます。そのクロアチアの音楽はハンガリー民謡と似た雰囲気を持つとされていますが、実際にはどんな感じですか?
フィリペツ:
北部の音楽は確かにハンガリーの民族音楽の影響を受けています。そして南部はイタリアの影響ですね。南部と北部とはかなり違いますよ。
- どちらも情熱的ということでしょうか?
フィリペツ:
いろんな意味で「情熱的」であり、心をこめてといった感じですね(笑)。
- Grando Pianoレーベルは、知られざるピアノ作品に光を当てるというコンセプトで設立されましたが、他にも紹介したい作曲家はいますか?
フィリペツ:
私はとにかくメロディの美しい作品、心を打つ作品などに心魅かれますので、作曲家にこだわらず色々と演奏してみたいと思います。それには自分がそういう作品と出会うことが必要です。人生と同じく「いい物を選択する」というのは、とても難しい。色々と探し求めているところです。ただ、幼い頃からリストがとても好きなので、まずはリストをもっと極めたいと思います。
- フィリペツさんはケルン、ハーグ、モスクワで学んだということですが、ピアニストになろうと決意したのは何歳ころでしょう?
フィリペツ:
私が音楽に進もうと決意したのは恐らく11歳頃。おぼろげながら道が見えてました。しかし両親はまだそれに気がついていませんでした。
- 日本ではピアニストを目指すなら、2.3歳の頃から特訓し、ひたすら練習することが求められています。
フィリペツ:
10歳前は将来を考えることはしませんでしたね。色々なことにトライし、何をやりたいのかのんびり考えていました。3歳からピアノは弾いてましたが、練習を強制されたことはありませんし、いつも楽しく練習していました。それが良かったのかもしれません。とにかく楽しいものでした。
- その後、多くの師と出会ったのですね。最も影響を受けたのはどなたでしょうか?
フィリペツ:
日本でも良く知られるオクサナ・ヤブロンスカヤにはイタリアにいたときに出会い、たくさんの事を教えていただきました。彼女の息子で才能ある指揮者、チェリスト、ドミトリ・ヤブロンスキーも良く知っています。そうそう、オクサナ・ヤブロンスカヤも前述のリスト協会での賞を獲得していて、その点でも誇りを感じています。
- リストのアルバムについて、お伺いいたします。
今回受賞したアルバムは、パガニーニにまつわる練習曲を2種類収録したものです。
実は、私が2007年にNAXOSに入社する前から、この「全曲録音」のシリーズには注目していました。なぜかというと、多くの人は「パガニーニ大練習曲」を演奏するのみで、初稿の「パガニーニ超絶技巧練習曲」についてはほとんど演奏する人はいません。その理由はなんと言っても難しすぎることに尽きるでしょう。有名な「ラ・カンパネラ」に関しても、「超絶技巧練習曲」の版は似て異なるもの。正直「良く録音したな・・・」と舌を巻いたのです。
この録音を決意した経緯を教えてください。
フィリペツ:
これは、NAXOSから「リストを録音したいのだったら、現在これだけの曲が残っている」とリストを渡された中に、運よく2種のパガニーニ練習曲が残っていたためです。私は見た途端、即「これを録音します」と挙手しました(笑)。
- それはすごい。この「超絶技巧」ヴァージョン全曲は、これまでにも4人しか録音はしていないはずです。とりわけ第4番の第2稿は普通の人には演奏できないとまで言われていますよ。完璧な録音はMP3のみとも言われています。
演奏には苦労しませんでしたか?
フィリペツ:
ああ、あのパラパラパラパラ(メロディを口ずさむ)ですね。
- そうです。日本のピアニスト、ロシアのピアニスト、あとイギリスのレ・・・(英国リスト協会会長、リスト全曲録音あり)
フィリペツ:
正直、イギリスのピアニストには負けたくありませんでした。この曲はひたすら練習すれば完全に弾けるという自信もありましたが、何より私が大切にしたいのは、いかにこの曲を音楽的に演奏するかということです。たくさんの要素を孕んだ作品ですが、どの部分を大切にするかがポイントです。実際の楽譜を表現するのはもちろん、音響と解釈に重点を置きました。譜面を完璧に再現することも大切かもしれません。しかし、それよりも大切なことがあると思います。
- 日本人は、特に最近の傾向は「譜面どおりに鍵盤を押さえる」ことに注力している感があります。そのようなテレビ番組もあったりするのです。
フィリペツ:
僕自身の考えとしては、20世紀初頭のピアニストの演奏のように、ミスタッチがあろうとも、音楽があれば良いように思います。良い音楽として再現することが大切です。
- 日本では「ラ・カンパネラ」がとりわけ人気なのですが、フィリペツさんのアルバムでは、初稿版と現行版の2つの聴き比べができますね。2つの版の違いや、聴き所を教えてください。
フィリペツ:
この2つは全く違う音楽です。初稿版ではパガニーニの「第1番」、「第2番」の2つの協奏曲から楽想が取られています。なので途中で大きく曲が変化してしまいます。現行版は第2番のみの音楽が使われています。ただ、どちらが良いかと言われると、「両方楽しんでください」という他ありませんが、どうしてもということなら現行版をオススメします。
- その理由は?
フィリペツ:
現行版の方が繊細であり、リスト特有の書法が溢れています。初稿版にはツェルニーの影響が感じられ、どうしても借り物感があるのですが、現行版はもっと洗練されており、またリスト特有のくせのようなものも感じられます。初稿版はパガニーニのクレイジーさが現れているように思います。まずは聞き比べてみてください。面白いですよ。
- リストについては、私も好きなので話を始めたら終わらなくなりそうです。
また、いずれ機会がありましたらお話をうかがわせていただけたら嬉しいです。
今後の録音、コンサート予定を教えてください。
フィリペツ:
来年6月、NAXOSからスカルラッティのソナタをリリースする予定です。あとはリストの舞曲集の録音も予定されています。年内にはアルゼンチンとクロアチアでコンサートを開催します。そして来年1月にはパリで演奏します。
- 今、熱中していることはありますか?
フィリペツ:
料理です!実は私はコックです。創造性を刺激されますよ。味噌スープならまかせてください。まだまだですが。
イタリアンも得意ですよ。
- 最後に日本の聴衆に一言お願いします。
フィリペツ:
いい音楽を長く楽しんでいただけたら嬉しいです。
【9月23日 17時30分~ ナクソス・ジャパン 会議室にて インタビュアー:吉田早苗】
■リスト:ピアノ曲全集 第42集 パガニーニ練習曲集
ゴラン・フィリペツ(ピアノ)
発売日:2016年4月27日
品 番:8.573458
価 格:オープン
●購入はこちらから
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■イーヴォ・マチェク:ピアノ作品全集&ヴァイオリン・ソナタ
ゴラン・フィリペツ(ピアノ FAZIOLI)
シルヴィア・マッゾーン(ヴァイオリン)
発売日:2014年11月25日
品 番:GP681
価 格:オープン
●購入はこちらから
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2016/09/21
【見逃していませんか?】
ナクソス・ミュージック・ライブラリー
2016年9月配信開始タイトルをピックアップ!
ナクソス・ミュージック・ライブラリー (ml.naxos.jp)には、毎月平均1,150枚のアルバムが新規に追加されています。2016年9月に新たに配信開始となったアルバムから注目作品をピックアップしてみました。お見逃し・・・お聴き逃しないようチェックしてみてください!
カタログ番号 : MYR019
アーティスト : キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
レーベル : Myrios Classics
Myriosレーベルを代表するピアニスト、キリル・ゲルシュタイン。前回リリースの「チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(1879年版)」では、巧みな技巧と音楽性はもちろんのこと、通常とは異なるエディションを研究、紹介したという功績が認められ、2016/17年のニューヨーク・フィルのシーズンで同じ版によるチャイコフスキーを演奏することが決まりました(指揮はセミョン・ビシュコフ)。またアトランタ、デトロイトなど各地のオーケストラともこの曲を演奏することになっています。そんなゲルシュタインの新譜は、最も得意とするリストの「超絶技巧練習曲」。この作品を単なる技巧を誇示する練習曲としてだけではなく、19世紀半ばにおけるロマンティックさの中に顕れる前衛も含め、リストの先見の明と劇的な描写力にも焦点を当てた多面的な作品として構築しています。(2016年9月16日配信開始)
ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 3 (ヴァイトハース/北ドイツ放送フィル/ボイマー)
カタログ番号 : 777847-2
アーティスト : アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/ヘルマン・ボイマー(指揮)
レーベル : cpo (Classic Produktion Osnabrück)
ブルッフ(1838-1920)のヴァイオリン協奏曲といえば、だれもが美しい《第1番》を思い浮かべることでしょう。逆に言えば、第2番、第3番はほとんど耳にする機会がありません。そんなブルッフの全ての「ヴァイオリンと管弦楽のための」作品を録音するというこのcpoのプロジェクトは、名手ヴァイトハースのヴァイオリンと指揮者ボイマーの共演で既に第2集までがリリース済み。今回のヴァイオリン協奏曲第3番を含む第3集で完結となります。協奏曲第2番は、当時親交を結んでいたサラサーテに献呈されていましたが、この第3番はブルッフが尊敬していたヨーゼフ・ヨアヒムの助言が取り入れられ、献呈もまたヨアヒムにされています。まるでブラームスの作品のような、管弦楽による充実した前奏や、ゆったりと美しい第2楽章、超絶技巧を駆使した第3楽章と、堅固な構成を持つ大作です。ロマンスOp.42 は当初第2協奏曲として構想された作品ですが、結局これは断念、独立した曲として発表されました。晩年に書かれた《小協奏曲》は、全編緊張感に満ちた聴き所たっぷりの小品です。(2016年9月7日配信開始)
カタログ番号 : OC1851
アーティスト : 布谷史人(マリンバ)/車野桃子(ピアノ)/誉田広耶(マリンバ)/佐藤友香(ヴァイオリン)
レーベル : Oehms Classics
秋田県大館市に生まれ、現在はドイツ在住のマリンバ奏者・布谷史人氏。ドイツで行われた第3回世界マリンバ・コンクールにおいて3位を受賞したことをきっかけにマリンバ奏者としての活動を始め、イタリアで行われた第3回リベルタンゴ国際音楽コンクールのソロ部門において、日本人、マリンバ奏者として初となる優勝を果たしました。布谷氏自身が綴ったピアソラ楽曲との出会い、リベルタンゴ編曲までの経緯については、ブックレットにて日本語で読むことが出来ます。(注:NMLのブックレットPDFは有料会員のみ閲覧可能です)なおOehmsレーベルからは「クラシックス・オン・マリンバ」も同時にリリースされています。布谷氏の公式サイト(http://www.fumitonunoya.com)も合わせて御覧ください。(2016年9月15日配信開始)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(ターフェルムジーク/ヴァイル)
カタログ番号 : TMK1030CD
アーティスト : シグリート・プルンドリッヒ(ソプラノ)/メアリー=エレン・ネージ(メゾ・ソプラノ)/コリン・バルザー(テノール)/シモン・ティシュラー(バス・バリトン)/ターフェルムジーク室内合唱団/ターフェルムジーク・バロック管弦楽団/ブルーノ・ヴァイル(指揮)
レーベル : Tafelmusik
カナダを代表する古楽器集団ターフェルムジークが遂に第九をリリース。北米のピリオド楽器グループによるベートーヴェンの交響曲9曲録音は史上初の快挙となりました。トロント王立音楽院のケルナー・ホールにて2016年2月に行われた最新録音となります。この録音は、ターフェルムジークが創立以来初めて呼びかけた「クラウド・ファンディング」により実現したもので、120人を超える支援者から1万6千カナダドルが集められました。これまでの8つの交響曲の録音も合わせてNMLでチェックしてみてください。(2016年9月15日配信開始)
・交響曲第1番/第2番/第3番「英雄」&第4番
・交響曲第5番&第6番「田園」
・交響曲第7番&第8番
カタログ番号 : CDS7762
アーティスト : ジョヴァンニ・トーニ(タンジェント・フリューゲル)
レーベル : Dynamic
「タンジェントフリューゲル=タンジェント・ピアノ」はモーツァルトの時代に生まれた鍵盤楽器で、タンジェントと呼ばれる木片を弦で突き上げ音を出すのが特徴です。チェンバロからピアノへと時代が変化する際に生まれた様々な楽器のひとつであり、繊細な響きと表情豊かな音色を持っています。フランツ・ヤコプ・シュペート(1714-1786)と、クリストフ・フリードリヒ・シュマール(1739-1814)は、この楽器の最も有名な製作者であり、現在その楽器はスイスの個人所蔵となっていますが、その優美な音色は現代においても変わることがありません。
C.P.E.バッハは大バッハの次男であり、父よりもテレマンの作曲様式を受け継ぎ、古典派音楽の基礎を築いたと言われる人。彼は当時最先端のクラヴィーア奏者でもあり、その作品も流麗なメロディと「ギャラント様式」と呼ばれるシンプルなテクスチュアは同世代の人々にも多大なる影響を与えました。ここの収録されている一連のソナタもそのような作風で書かれており、楽器の特徴も生かされた洗練された作品となっています。(2016年9月15日配信開始)
ワーグナー:管弦楽作品集(ベルリン・ドイツ・オペラ管/ティーレマン)
カタログ番号 : C879132I
アーティスト : ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団/クリスティアン・ティーレマン(指揮)
レーベル : Orfeo
ティーレマンがベルリン・ドイツ・オペラ管を指揮し、ウィーンのムジークフェラインでおこなったオール・ワーグナー・プログラムをライブ収録。この演奏会が行われた2004年シーズンはティーレマンにとってベルリン・ドイツ・オペラ総監督としての最後の年でもあり、演奏会の熱のこもった非常に生々しい音が届いてきます。90年代後半にフィラデルフィア管と録音したワーグナー作品集と比較して聴いてみるのもオススメ。(2016年9月19日配信開始)
カジラエフ:ロマンティック・ソナチネ/ダゲスタン・アルバム/6つの前奏曲/絵画の小品(楠千里)
カタログ番号 : GP688
アーティスト : 楠千里(ピアノ)
レーベル : GRAND PIANO
アゼルバイジャンの作曲家、カジラエフ(1931-)の珍しいピアノ曲を集めた1枚。彼は地元バクーの音楽院で学び、その後レニングラードでボリス・ザイドマンから作曲の指導を受けます。レニングラードではマキシミリアン・シテインベルグからも教えを受け、学生時代からダゲスタンのオーケストラで芸術監督を務めるなど目覚しい活躍をします。そして、マハチカラでチャイコフスキーの名を冠した音楽院の教師を務めながら作曲活動に勤しみました。とは言え、彼の作品はこれまで「山からの乙女」など勇壮な管弦楽曲とジャズばかりが知られており、何曲かのピアノ曲は、まず耳にする機会がありませんでした。彼は同世代のカプースチンと同じように、ジャズに強い愛着を示しており、ここで聞ける作品のいくつかもノリのよいジャズ・テイストとなっています。演奏しているのは日本のピアニスト楠千里。メトネルとカジラエフ作品の研究家であり、カジラエフから直接マハチカラでの演奏会に招待されるなど、作曲家から全幅の信頼を寄せられている奏者です。(2016年9月1日配信開始)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番, 第3番, 第4番(ムストネン/フィンランド放送響/リントゥ)
カタログ番号 : ODE-1244
アーティスト : オッリ・ムストネン(ピアノ)/フィンランド放送交響楽団/ハンヌ・リントゥ(指揮)
レーベル : Ondine
現在、Ondineレーベルで最も注目されている指揮者ハンヌ・リントゥと、ピアニスト、オッリ・ムストネンのコラボレーションによるプロコフィエフ(1891-1953)のピアノ協奏曲シリーズの登場!熟練したピアニストでもあったプロコフィエフの協奏曲は、どれも高度な技術が要求されますが、中でも第3番は「20世紀を代表する作品の一つ」と賞賛されるほど幅広い人気を獲得しています。ゆったりとした序奏を経て唐突に現れるピアノの輝かしいパッセージ、第2楽章でのウィットに富んだ旋律、ピアノとオーケストラとの掛け合いが楽しい第3楽章と聞かせどころの多い曲ですが、ムストネンのピアノは常に冷静さを保ちながら、リントゥと親密な対話を繰り広げています。第1番は短いながらも、後年のプロコフィエフの独自性が垣間見えるユニークな曲。ピアノを打楽器のように扱う様子はバルトーク作品のようでもあります。第4番は「左手のピアニスト」パウル・ヴィトゲンシュタインが委嘱した作品ですが、ヴィトゲンシュタインが理解不能という理由で(これには諸説ある)演奏しなかったため、プロコフィエフの生前には初演が叶わなかったことでも知られています。ピアノの完璧な技巧はもちろんのこと、オーケストラの比重も高い難曲です。(2016年9月1日配信開始)
J.S. バッハ:カンタータ集 16 – BWV 9, 30, 158 (ザンクト・ガレン・バッハ財団合唱団&管弦楽団/ルッツ)
カタログ番号 : BSSG-B431
アーティスト : ザンクト・ガレン・バッハ財団管弦楽団/ルドルフ・ルッツ(指揮)/他
レーベル : J.S. Bach-Stiftung (St. Gallen)
スイス東部の都市ザンクト・ガレンに本拠を置くバッハ財団。オルガニストであり芸術監督でもあるルドルフ・ルッツ率いる同財団では、カンタータ&声楽曲全曲録音のプロジェクトが進行中で、この録音がその第16集となります。ひと月にひとつのカンタータを録音するペースで、200を超えるカンタータ、6つのモテット、受難曲とオラトリオ、ロ短調ミサまでを網羅した全集の完成は2030年(・・・予定)という驚くほど長期のプロジェクト。1演奏会につきカンタータ1曲、1夜で2度演奏するというこだわりがあり、演奏会もカンタータの趣旨に沿った日程に執り行うという徹底ぶり。ちなみに、この第16集アルバムに収録されているBWV30「喜べ、救われし群れよ」は、バッハが聖ヨハネ祭のために書いたということから、6月の下旬に演奏会(&録音)を行っています。これまでにリリースされた第1集~第15集とマタイ受難曲の録音はこちらから→ J.S. Bach-Stiftung (St. Gallen)(2016年9月13日配信開始)