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New Releases - 2018年12月 発売タイトル

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    A. ストラデッラ:歌劇「ラ・ドリクレア」(バラート/ブリデッリ/サバータ/マルテラッチ/チェルヴォーニ/ノヴァーロ/イル・ポモ・ドーロ/カルロ)

    ストラデッラの作品を体系的に録音するプロジェクト第5弾。1670年代前半にローマで作曲された「ラ・ドリクレア」は、ストラデッラ最初の歌劇とされていますが、彼の作品の中であまり知られているとは言えません。当時一世を風靡していた17世紀スペイン黄金時代演劇の伝統を継いでおり、優雅にして楽しく、深く心に沁みる抒情性も持ち合わせたもの。またジラルドに表れるバリトンによる道化役の愉快な雰囲気は、その後ロッシーニまで受け継がれていきます。演奏陣は今のヨーロッパ古楽界を牽引する錚々たる古楽器奏者が居並び、ヴェルサイユ旧王室歌劇場での活躍もめざましいエメーケ・バラートや世界を騒がす新世代カウンターテナーのひとりシャヴィエル・サバタなど現代の大物歌手も続々、さらに器楽陣の多くがソロ・アルバムもリリースしている俊才揃い(たとえばヴァイオリンのゼフィラ・ヴァロヴァはAlphaでヴィヴァルディの協奏曲集を、スヴィリドフはRicercarでタルティーニのソナタ集を録音していますし、撥弦のダニエル・ザピコは来日公演も好評、シモーネ・ヴァッレロトンダもArcanaにソロ名義の名盤があります)という点からも期待感はいや増すのではないでしょうか。(2018/12/07 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A454

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    J.S. バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番, 第2番, 第5番 BWV 1007, 1008, 1011 (エレディ)

    ハンガリーのバロック・チェロ奏者ジェンジ・エレディによる「バッハ無伴奏」新録音は、オーストリアの小さな礼拝堂の音響を活かした、レーベル側も大いに胸を張るサウンドが魅力。奏者エレディは音楽学者としての知見にもすぐれ、バッハの時代における音の「語り進め方」(修辞学)をふまえながら、時にはチェロ本体を打楽器のように使うなど即興的要素も盛り込み、バロック期の演奏習慣と作品本来のあり方を最大限に活かした21世紀型の古楽アプローチで、三つの傑作の解釈に新鮮な風を吹き込みます。短調の2作品のあいだに有名な第1組曲を配した選曲からしてユニークですが、彼女は楽章ごとに個々の独立した物語としての存在感を意識、全18楽章それぞれに詩や散文も寄せています(原文解説)。17世紀に遡っての徹底した歴史資料研究にもとづき再現された3種の弓を使い分け、ナポリ18世紀の名工グヮダニーニのモデルによるバロック・チェロから豊かな音色美を引き出しながら、多角的な視座のもと浮き彫りにしてゆく立体的作品像。改めて注目したい新録音です。(2018/12/07 発売)

    レーベル名:Carpe Diem
    カタログ番号:CD-16318

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    古今スペインのラヴソング(ルクス/サンタナ/ワール/パール)

    ギター、リュート奏者リー・サンタナと、ヒレ・パールとの間の愛娘マルテ・パールなどのユニット「Music from the Acoustic Neighbourhood」による、16世紀スペインのラヴ・ソングをメインとしたアルバム。ビウエラなどのスペイン系撥弦楽器とガンバの響きの中にエレキ・ギターの参加が異彩を放ち、電気的な振動で弓によるボウイングに似た効果を出す「e-bow」なども駆使して、ポップスからアヴァンギャルドまで世界を大きく広げています。収録作品の中ではよく聴かれる「どこから来たのか、山の女たち」は、ワールとサンタナによる2種の編曲を収録しています。(2018/12/07 発売)

    レーベル名:Carpe Diem
    カタログ番号:CD-16319

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    シャイデマン/シャイト:チェンバロ作品集(ムーラン)

    19世紀以降「ドイツ三大S」と呼ばれてきたのは、バッハ以前の3人の作曲家、シャイト、シャイン、そしてシュッツ。しかし同じくS(ch)で始まる綴りの名を持ちながら、シャイデマンという偉大なオルガン芸術家にいまひとつ光が当たらないのは、単なる歴史の偶然としか思えません。16世紀の英国ヴァージナル作曲家たちに連なる、ルネサンス期の鍵盤音楽の伝統をふまえながら、17世紀のドイツ北方におけるオルガン芸術の基礎を築いたこの作曲家の技芸がいかに偉大だったか、本盤はそれを端的に示しています。オルガン音楽こそがハンブルクの大家シャイデマンの真骨頂だったとすれば、17世紀当時のドイツ人作曲家たちにはオルガン曲とチェンバロ曲を厳密に区別して考える発想はあまりなく、私たちはシャイデマンの鍵盤音楽世界がどれほど精巧かつ雄弁だったかを、オルガンよりもむしろチェンバロの演奏で深く知ることになるでしょう。比較例にもなるシャイトの鍵盤曲もやはりチェンバロ演奏で、欧州古楽界の新世代を担うヤン・ムーランの奏でる17世紀初頭モデルの銘器の響きが、Ricercarの自然派録音とあいまって作品の魅力を(そして、シャイトをはじめとする同時代のドイツ三大Sにも負けぬほどの書法の確かさを)しめやかな演奏で静かに伝えてくれる逸品です。存在感が立っていながら、伝記的記述も少ない作曲家のひとりであるシャイデマンですので、解説も貴重(国内仕様盤では詳細訳付)。(2018/12/07 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC394

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    スカルラッティ:室内カンタータ集(カシェ/アクテン/スケルツィ・ムジカーリ)

    自身テオルボやバロックハープ、チェンバロやオルガンなどを弾きこなす通奏低音奏者としても活躍しながら、同時にバリトン歌手として自ら歌い伴奏することもある、ニコラ・アクテン率いるベルギーの精鋭古楽集団スケルツィ・ムジカーリ。これまでにもRicercarで数多く17世紀音楽のアルバムを作ってきましたが、満を持してイタリア後期バロック最大の作曲家のひとりアレッサンドロ・スカルラッティのカンタータと向き合いました。のちに欧州を席巻することとなるナポリ楽派の立役者的巨匠にして、かの鍵盤音楽の大家ドメニコ・スカルラッティの父でもあるアレッサンドロは生前イタリア随一といってもよい名声を誇りましたが、その躍進の過程で大きな意味を持ったのが室内カンタータ。恋する者たちの想いを優美な言葉で綴った詩の魅力をたくみに伝える旋律美あざやかな歌の数々は、イタリア半島各地の有力者たちのあいだで大いに求められ、ローマの「アルカディアのアカデミア」(コレッリやボノンチーニも連なった知識人サークル)で披露された名品群を含め数多くの作例が残っています。本年(2018年)に急逝した同団のリローネ&ガンバ奏者、仙波恵理子氏の思い出に捧げられた本盤において、スケルツィ・ムジカーリは作曲当時のイタリアの演奏習慣にならい充実した通奏低音編成でその演奏に臨み、同時に何挺もの撥弦楽器やバッソ・ダ・ヴィオリーノ(チェロ以前からあった低音弦楽器)を駆使しながら、詩句をよく活かした歌唱で色彩感豊かに作品の魅力を伝えてくれます。国内仕様盤には訳詩・解説訳付。(2018/12/07 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC396