ダマス, カルロス
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ポルトガルの詩人、フェルディナント・ペソアがその作品を発表した時、そのモダニズムはまだ国内で理解されることはなく、ある意味預言者のような役割を果たしていていたといわれています。音楽もまた然り。ブランコより少し前に生まれた作曲家、アルフレード・ケイルやビアンナ・ダ・モッタは明らかにフランスとドイツ音楽の影響を受けていて、それを足掛かりにポルトガルの近代音楽の基礎を築いたため、後に続くブランコらの初期の作品も、明らかに「フランクの落とし子」である風貌を兼ね備えていたのです。ここで聴ける第1番のソナタの冒頭は、まさにフランクそのもの。しかしブランコはその後に独自の路線を歩み、第2番のソナタでは、はっきりと個性を打ち出すことに成功しています。その間をつなぐ「前奏曲」のもどかしいまでの美しい音楽は、一皮むけようとする作曲家が身を震わせている姿を見るかのような淫靡な喜びすら感じさせます。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572334 |