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ヘレツグルーバー, ルイーゼ

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    ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(ウィーン・フィル/ワインガルトナー)(1935)

    ロマン主義の指揮者がともすれば陥りがちな過剰な感情表出を拒み、中庸の美学を追究したワインガルトナー。その彼も、初期には「第九」を指揮して、興奮のあまり自制心を失い、恐ろしいばかりの手振り身振りを披露したとされています。後に自身の美学を獲得するにあたり、そうした挙動はなりを潜め、制約された動きの中、バランス感覚のとれた、心地よい緊張をはらむ音楽を奏でるように変わっていったのでした。第4楽章で重責を担うバス・ソロは、胆力溢れる偉丈夫マイア。ウィーン国立歌劇場を中心に活動し、「ばらの騎士」やマタイ受難曲などで名を残しています。(2003/08/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110863

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    モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」 (ブラウンリー/アイジンガー/ヘレツグルーバー/グラインドボーン祝祭管/ブッシュ)(1935)

    1934年と35年に、イギリスのグラインドボーン音楽祭での上演にもとづいてスタジオ録音された、史上初の《コシ・ファン・トゥッテ》の全曲録音です。20世紀はじめまでは、内容が「不謹慎」だと軽んじられることも少なくなかったこのオペラ、以後は次第に評価を高め、表面のおふざけの陰にひそむ深い人間洞察と性格描写が脚光を浴びることになりました。再評価のきっかけの一つとなったのが、1930年代のグラインドボーン音楽祭での上演とこの全曲盤だったのです。指揮のフリッツ・ブッシュ(1890~1951)は、このオペラをとりわけ愛した人でした。(山崎浩太郎)(2004/04/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110280-81

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    モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 (グラインドボーン音楽祭合唱団&管弦楽団)(1936)

    史上初の《ドン・ジョヴァンニ》の商業用全曲録音です。1936年、イギリスのグラインドボーン音楽祭での上演にもとづいてスタジオ録音されたものです。指揮のフリッツ・ブッシュ(1890~1951)は、ワイマール共和国時代のドレスデン国立歌劇場の監督として活躍しましたが、ナチス時代になって亡命、34年に創設されたこのグラインドボーン音楽祭でモーツァルトのオペラを次々と上演して、イギリスでも名声を得ました。名ヴァイオリニストのアドルフ・ブッシュの兄でもあります。なおこの録音では、セッコの伴奏にチェンバロではなくピアノが用いられています。(山崎浩太郎)(2001/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110135-37

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    モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(グラインドボーン音楽祭管弦楽団&合唱団)(1934-1935)

    1934年にイギリス南部の地方都市グラインドボーンにおいて、同地の大富豪クリスティが自宅の屋敷内のホールで始めたグラインドボーン音楽祭は、オペラでは発展途上国のイギリスにおいて、コヴェント・ガーデン歌劇場とならぶ2大オペラ拠点となりました。レコード会社のHMV(現在のEMI)もこの音楽祭に注目、初年度と翌年にかけて、音楽祭で上演と並行して《フィガロの結婚》の録音を行ないました。レチタティーヴォがほとんど省略されていますが、史上初の全曲録音です。この録音は、戦前には絶対的な名盤とされました。(山崎浩太郎)(2002/09/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110186-87