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ピサーニ, リッカルド

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    グランディ:コンチェルタート様式によるヴェネツィアのモテット集(アカデミア・ダルカディア/ウト・ファ・ソ・アンサンブル/リューリヒ)

    【モンテヴェルディに匹敵すると目された、ヴェネツィアのモテット作曲家初の作品集】1590年にヴェネツィアで生まれたグランディは、17世紀前半のヴェネツィア楽派で最も偉大なモテット作曲家とされています。極めて早熟で、1627年にはサン・マルコ寺院の副楽長に任命され、当時その才能はモンテヴェルディに匹敵すると噂されるほどでしたが、1630年にはペストのため、妻と10人の子供たちと共に亡くなってしまいました。このアルバムは、17世紀イタリア音楽を演奏するため2018年に結成されたばかりのアンサンブルにより、マントヴァのサンタ・バルバラ教会の美しい響きの中で録音されています。アルバムタイトルの「天の花」は、彼の5番目のモテット集から取られました。収録された作品は1610年から30年までに出版されたもので、ほとんどが初録音。早世のためその生涯も音楽も伝わるものが少なく、彼の作品のみで構成されたアルバムというのは今回が初めてとなりますが、この美しい響きはきっと多くの人を虜にすることでしょう。(2019/08/16 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A464

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    ゴンザーガ家の輝き~1600年前後イタリアの宗教作品集(アンサンブル・ビスカントーレス/コロンボ)

    【1600年前後の音楽発展を、イタリア古楽界の俊才たちが縦横無尽に】ルネサンスからバロックにかけてのマドリガーレや宗教曲を、当時の様式に従って専門的に演奏するイタリアの新しい古楽合唱団ビスカントレス。少数精鋭の室内楽的な響きの確かさから合唱における精緻なアンサンブルまで、一貫して手堅くも魅力的な解釈を聴かせるこの団体が、ルネサンス期にさまざまな分野の芸術を擁護・推進しイタリア宮廷文化を牽引したマントヴァのゴンザーガ家にゆかりのある作曲家たちの作品を集中的にとりあげたアルバムです。軸となっているのはフランドル出身でイタリアに渡った16世紀屈指のマドリガーレ作曲家デ・ヴェルトと、独唱中心のオペラばかりでなくルネサンス以来の合唱音楽にも新技法を大きく取り入れ発展させた大家モンテヴェルディ。マントヴァ宮廷との縁で生まれた彼らの作品の他、フランツォーニやガストルディといった演奏機会の少ない作曲家たちの作品に潜む細やかな機微まで鮮やかに浮かび上がらせる好演です。解説も充実(伊語/仏英訳付)。(2023/05/12 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A545

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    フレスコバルディ:声楽と鍵盤作品集(ピサーニ/アンサンブル・アルテ・ムジカ/テストリン/モンティッラ=アクレーロ)

    【イタリア古楽界屈指の名匠チェーラ、ついにイタリア・バロック最大の鍵盤作曲家の全曲録音へ!】バロック期における音楽の本場イタリアにあって広範なレパートリーを録音してきた古楽鍵盤奏者フランチェスコ・チェーラが、満を持してイタリア・バロック最大の鍵盤作曲家フレスコバルディの世界に臨みました。若き日にはフェラーラの宮廷でジェズアルドらの高度なマニエリスム和声芸術を吸収、17世紀初頭にはローマ教皇庁で並ぶ者なきオルガン奏者として活躍し、イタリア内外に無数の門弟を育てたフレスコバルディですが、その作品のなかでも最も重要なのは4編の鍵盤曲集。オルガンないしチェンバロのために書かれ、カトリックの礼拝時にオルガン奏者が声楽を交えて弾く前提で作曲された音楽も含む、イタリア・バロック鍵盤音楽の最初にして最大の金字塔的名作集といっても過言ではありません。7枚のCDにはフレスコバルディの生前に刊行された四つの重要な印刷譜の音楽が網羅され、その充実した音楽世界を隅々までくまなく味わえるBOXになっています(カプリッチョ第7番はデジタル配信のみとなっており、このCDには収録されていません)。チェーラは周到な作品分析のもと、ピッチが細かく異なる5種類のチェンバロと4種類のオルガンを使い分け、フレスコバルディが活躍した時代と地域をよくふまえた楽器選択で、作曲家自身がイメージしていたであろう音像に迫ります。声楽部分では、彼がしばしば共演しているアンサンブル・アルテ・ムジカが参加。イタリアにおけるルネサンス声楽演奏の核をなすヴァルテル・テストリンら名手も多く加わり、チェーラの確かな作品解釈と息の合った共演を披露。まさに17世紀ローマの演奏現場を垣間見るかのような、本場直送の最新録音の集大成と言ってよいでしょう。(2019/07/26 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A463

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    ラジ:7弦のキタラ(ピサーニ/アンサンブル・アルテ・ムジカ/チェーラ)

    【バロック様式草創期の超重要人物の素顔に迫った、イタリア古楽勢ならではの快挙】多声の絡み合い重視のルネサンス音楽から一転、独唱に光を当て、言語による演劇的表現と音楽性とを融合させた新しい音楽を目指したのが、1600年前後のイタリアの作曲家たち。こうして生まれた新たな音楽様式はのちに「バロック」と呼ばれますが、その最初期の発展があくまで「言語」への強い関心から生まれたものであったことは、バロック音楽を知れば知るほど実感されるのではないでしょうか。このアルバムはそうしたバロック草創期のイタリアにあって、さまざまな重要作曲家たちと知遇を得て多面的な活躍をみせたフランチェスコ・ラージが主人公。彼はモンテヴェルディの傑作《オルフェオ》初演時にタイトルロールを演じ歌い、ジェズアルドとの交流でも知られたほか、多くの作曲家たちがマドリガーレの歌詞として使った詩の作者でもあった音楽家=詩人で、いくつもの詩集で名を残したほか、1608年にヴェネツィアで刊行された曲集をはじめ作曲家として音楽も数多く残しています。このアルバムではイタリア随一の多彩な古楽歌手リッカルド・ピザーニを中心に、この時代の秘曲発掘でも実績を重ねて数多くの名盤がある鍵盤奏者フランチェスコ・チェーラのアンサンブルが器楽隊として参加。幾多の共鳴弦を持つ弓奏低音弦楽器リローネや初期バロック音楽に必須のダブルハープなど、多様な通奏低音楽器の組み合わせを通じて生のままのイタリア古楽世界を蘇らせます。同世代の画家カラヴァッジョの艶やかで生々しい絵画表現も思い起こさせる、人肌と血潮の温もりを宿した声と古楽器の響きをじっくり味わえる1枚。50ページに及ぶライナーノート(英・仏・伊)の解説もきわめて充実しています。(2021/10/22 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A492

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    ローマのハープ - バロックハープを伴う17世紀ローマの声楽曲集(ピサーニ/ラ・スミズランツァ)

    【バロック・ハープの弦音が幾重にも重なる妙なる響き。バロックの真髄を美声の独唱と共に】16世紀末から17世紀にかけて、音楽よりも先に建築や美術で後年「バロック」と呼ばれることになる新芸術が大きく開花したローマ。17世紀にはフィレンツェで花開いたオペラの技法やヴェネツィア複合唱様式などの影響で、音楽でも独唱に重きを置いた新しい様式が発展します。ソナタなどの器楽芸術も躍進してゆくこの時代、ローマでは声楽の伴奏も含め撥弦楽器奏者たちが大活躍。特にハープは古代を思わせる外観とあいまって、幾人かの名手の活躍を通じバロック期のローマで大いに愛されました。3人の古楽ハープ奏者たちが集うラ・スミズランツァは今回、ローマ生まれで教皇庁聖歌隊出身の古楽歌手リッカルド・ピザーニと共に、この時代にハープで奏でられたローマの作曲家たちの声楽作品と器楽曲を厳選。殆どの曲が世界初録音となる貴重なプログラムを通じ、半音階を多様した当時の音楽にも対応できるよう作られたバロック型のダブルハープあればこその充実アルバムを編み上げました。ランディやカプスベルガーなど同時代の声楽作曲家たちの曲をとりあげた録音物でたびたび言及される「ハープのミーキ」ことオラツィオ・ミーキ、不協和音も取り入れた緻密な和声語法で独特の味わいを生み出す異才マラッツォーリなどのユニークな音楽の魅力が、妙なる撥弦の重なりと古楽のスペシャリストによる美声で生々しく「いま」に蘇ります。フレスコバルディやモンテヴェルディなど同時期のイタリア音楽の捉え方にも新たな光を投げかけてくれる、ARCANAならではの充実盤の登場です。(2024/04/26 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A561