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クイケン, バルトルド(1949-)

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    ヴェルサイユの革命 - バロック管弦楽作品集(インディアナポリス・バロック管/クイケン)

    もともとはイタリア人であったリュリですが、フランスでの活躍を機に、ジョヴァンニ・バッティスタから「ジャン=バティスト」とフランス風の名前に変え、1661年には国籍も取得。ルイ14世の宮廷楽長としてフランスの貴族社会を席捲しました。彼はダンサーとしても優れた才能があり、やはり踊り手であったルイ14世としばしば同じ舞台に立つために、数多くのバレエ=バレ音楽を作曲し聴衆を魅了、王と密接な関係を保つとともに自身の発言力も強めていったのです。王の寵愛を一身に受けたリュリは自らのオーケストラを結成し、ヴェルサイユ宮殿で行われる舞踏会での演奏を行うなど、17世紀の宮廷音楽に大革命を起こしました。代表作の一つである《ロラン》はリュリが確立した「抒情悲劇」の1曲であり、初演時から高い人気を獲得するとともに、周辺の作曲家たちに強い影響を与えた作品です。このアルバムで聴くことのできるムッファトとマレの組曲からも影響は感じられます。バルトルト・クイケンは各々の曲の特徴を捉え、華やかな解釈を施しています。(2018/11/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573868

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    テレマン:協奏曲集 TWV 53:G1, TWV 54:D1/シンフォニア・メロディカ TWV 50:2 (カラフル・テレマン)(インディアナポリス・バロック管/B. クイケン)

    20世紀後半以来、古楽器演奏シーンを世界的にリードしてきたクイケン兄弟の末男で、近年は世界各地の古楽器オーケストラとの関係もますます深めつつあるベルギーの名匠バルトルド・クイケンは、近年アメリカ随一の古楽器集団インディアナポリス・バロック・オーケストラと手を組み、NAXOSからも着々と音盤をリリースしています。これまでリュリ、マレ、ラモー、ブラヴェ、ルクレール・・・とフランスの作品が多かったのですが、今回はテレマン・・・それも、ただこの作曲家の作品を雑多に集めるのではなく、その作風の広がりと半世紀以上にわたる活動の変遷がわかるよう、最初期から晩期にいたる多様な作品が集められています。長大かつ簡潔な協奏曲TWV54:D1など中期の充実度もさることながら、亡くなる直前に書かれた「シンフォニア・メロディカ」は作風の集大成と新たな展望が半ばする稀有な逸品。他の収録作の作曲様式もまちまちで、聴き深めるほどに演奏陣の本気度に気づかされることでしょう。インディアナポリス・バロック・オーケストラの引き締まった編成からくりだされる泰然自若の演奏表現にも、ソリストとしてのみならず指揮者としても深まりをみせるバルトルド・クイケンの才覚が感じられます。なお解説文も指揮者自身が手掛けています。                *輸入国内仕様盤には日本語解説付き。(2020/07/22 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573900

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    ブラヴェ/ルクレール/ペルゴレージ/テレマン:フルート協奏曲集(B. クイケン/インディアナポリス・バロック管)

    バルトルド・クイケンが演奏する「バロック音楽の再発見」のシリーズ。ここでは5曲の協奏曲を演奏しています。17世紀の協奏曲といえば、さまざまな楽器がオーケストラと対話する「合奏協奏曲」が主流でしたが、18世紀はじめにイタリアで出現した「独奏楽器のための協奏曲」がまたたくまにヨーロッパ中に普及、以降、この形式が協奏曲の主流を占めることとなりました。このアルバムに収録された5つの作品は、フルートのための協奏曲が、ドイツ、イタリア、フランスでどのように異なるかを示しています。ヴィヴァルディの技巧的な作品、優雅で美しいブラヴェの作品、豊富な旋律と豊かなハーモニーを持つテレマンの作品など、どれもがバロックの理念である「まるで歌うように楽器を奏でる」を実証しています。(2019/06/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573899

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    ラ・マニフィーク - ルイ14世の宮廷におけるフルート音楽(B. クイケン/デイヴィス)

    「フルート」という名称は最初は縦型のリコーダーを指し、横笛は「フラウト・トラヴェルソ(トラヴェルソとも)」と呼び区別していました。17世紀初頭の横笛フルートはピッチの調節ができず、半音を出すことも至難の業でしたが、17世紀後半になるとさまざまな改良が加えられ、管を分割したり、楽器の形状に改良を加えた他、トーンホール(音孔)を増やすなどの試みが次々となされていきます。世界初録音の7曲を含むこのアルバムには、17世紀後半のフランスにおける芸術の庇護者として知られるルイ14世が愛したフルート作品と、その後に生まれた18世紀前半の洗練された作品が並べられています。F.クープランの「コンセール第13番」でのクイケンとデイヴィス、2本のフルートのみの鄙びた音色による旋律の歌い交わしが聴きどころです。(2021/02/12 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.579083

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    リュリ/テレマン/ラモー:バロックの器楽アンサンブル作品集(リュリが与えた影響)(インディアナポリス・バロック管/クイケン)

    フランス・バロック期に絶大な人気を誇っていたジャン=バティスト・リュリ。イタリアの粉挽き職人の家に生まれ、独学で音楽を学び、様々な経緯によりルイ14世付きの音楽家に任命されたことで、およそ26年間に渡りフランス音楽界で強い影響力を発揮しました。踊り手としても有能であり、フランスにおける「オペラ=バレ」の発展に寄与、とりわけ急速なテンポの舞曲を積極的に取り入れたことでも知られています。1686年に書かれた《アルミード》のパッサカーユは人気が高く、ダングルベールらが編曲を残しています。テレマンも初期作品では、リュリ由来のフランス風形式を用いて作品を書いており、この「組曲 ホ短調」はその最たるものです。ラモーはリュリの次世代の作曲家であり、リュリが導入した抒情悲劇(トラジェディ・リリック)を発展させたことで知られています。この《ダルダニュス》は初演時は不評でしたが、改訂後人気を獲得。ラモーの代表作の一つとなりました。バルトルト・クイケンは3人の作品を通して、17世紀から18世紀フランス音楽の発展を俯瞰しています。(2018/09/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573867