ピトレナス, モデスタス
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リトアニアを代表する作曲家チュルリョーニス。生前は画家としての活動が知られており、その幻想的な作風はカンディンスキーにも影響を与えるほど高く評価されていました。作曲家としては、音楽的なタイトルを持つ絵画と連動するかのように、300作を超える管弦楽作品や、室内楽曲、ピアノ曲などを手掛けましたが、そのほとんどは未完成の状態で残された上、2つの世界大戦によって多くが失われてしまい、絵画ほどの人気を獲得することはありませんでした。しかもチュルリョーニスの死後に初演された2つの交響詩「森の中で」と「海」の2曲は当時の慣習にならい、どちらもカットやオーケストレーションの変更が行われるなど、作曲家の構想とは若干違うものになってしまっていました。とりわけ「海」はクライマックスの部分で46小節もカットされるなど大きく改変された版のみが知られています。また交響的序曲「ケスティス」は、師ライネッケの好みに合わせて民謡部分を取り去るなど、チュルリョーニス自身が改変し、オーケストレーションが施された版が存在していますが、このアルバムでは原曲であるピアノ版に基づき、リトアニアの現代作曲家ユルギス・ユオザパイティスが新たにオーケストレーションを敢行した版が演奏されています。(2020/04/10 発売)
レーベル名 | :Ondine |
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カタログ番号 | :ODE1344-2 |
名指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父で作曲家、指揮者として活動したエルンスト・フォン・ドホナーニ(ハンガリー名エルネー・ドホナーニ)の3曲の協奏的作品を集めた1枚。ドホナーニはピアノ協奏曲を2曲作曲していますが、この「童謡の主題による変奏曲」は1914年の作品で、荘厳かつ重々しい序奏のあとに登場する旋律は、誰もが知っている「きらきら星」。ピアノが技巧的に華々しく活躍しながらオーケストラと対話を繰り広げ、最後は圧倒的なフーガで終わる聴きごたえのある作品です。ハープと室内オーケストラのための協奏曲は晩年1952年に書かれた小さな曲。全編を漂うように流れるハープの響きが神秘的な雰囲気をかもしだします。名手シュタルケルが愛奏したことで知られる「コンツェルトシュテュック」もチェロの伸びやかな旋律と半音階的なハーモニーが印象的なオーケストラとのやりとりが美しい1曲。このアルバムでは、3人の奏者たちが思い思いの演奏を繰り広げています。(2022/02/11 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5463 |
【フェドロヴァによるラフマニノフのピアノ協奏曲全集完結、母国の巨匠シルヴェストロフによる「使者」も収録!】ウクライナのキーウ出身、2009年のルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールでの優勝を始め、オランダを中心に世界的に活躍するアンナ・フェドロヴァによるラフマニノフの協奏曲第3番が登場。第1番と「パガニーニ狂詩曲」を収録した第1弾(CCS42620)、第2番と第4番を収録した第2弾(CCS42522/NYCX-10338)に続き、ラフマニノフのピアノ協奏曲全集がこれで完結となります。併せて、若きラフマニノフによる交響曲の断章と、ウクライナの巨匠シルヴェストロフによる「使者」を収録。共演はこれまでと同様、リトアニアの指揮者モデスタス・ピトレナスと、彼が首席指揮者を務めるスイスのザンクト・ガレン交響楽団となっています。ロシアの侵攻による母国の現状に深く心を痛めるフェドロヴァは「今は多くの人がロシア音楽の演奏を控えようとしていますが、ラフマニノフを演奏することは私にとって重要なのです。それはその音楽が美しさと力強さ、感動に満ちたものであるとともに、彼自身がロシアという国家に圧力を受けた被害者であったからです」と語ります。今回もゆったりとしたテンポを採用し、作品が持つ抒情性と力強さをオーケストラと共に、美しくもダイナミックに歌い上げています。シルヴェストロフによる「使者」は弦楽とピアノのため版も存在しますが、ここにはピアノ独奏のための版を収録。憧憬を湛えた美しいメロディが終始静かに続くこの作品を、フェドロヴァは慈しむように奏で、祈るように終えています。(2023/04/28 発売)
レーベル名 | :Channel Classics |
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カタログ番号 | :CCS45023 |