マゾーラ, パトリツィオ
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ドイツ系イタリア人ピアニスト、パトリツィオ・マゾーラによる、凝った選曲でヨーロッパ各地を巡る音楽の旅。チェコスロバキアに生まれスイスで活躍するヤン・ベランの手になるピアノ協奏曲「光の中で息づく」は、ドイツ・ロマン派の詩人ルートヴィヒ・ウーラントの作品からタイトルをとったもの。電子音楽にも傾倒する彼がこの作品で用いた手法は、2つの楽章を28のモジュールに分けてから任意に組み替えなおすというもので、10の27乗を超える数の組み合わせが可能。それらの中からどのヴァージョンがよいか、聴衆がデジタル機器で選択するという、双方向の実験プロジェクトとなっています。今回収録された演奏ではそのブロックを7つまで減らしたヴァージョンを用いており、組み合わせは326通りとのこと。その後はピアノ・ソロのための小品が並びますが、比較的有名な作品に交じり、ファニー・メンデルスゾーンやマリア・シマノフスカといった女性作曲家や、ショパンが最も期待を込めた弟子ながらわずか15歳で夭逝したカルル・フィルチの作品などが含まれる、たいへん興味深い選曲となっています。ラストにはデュレンマットとリエタという、2人のスイスの作曲家へ回帰してプログラムを結びます。(2019/03/15 発売)
レーベル名 | :Orlando Records |
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カタログ番号 | :OR0040 |