レーン, ジェニファー
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せっかくクラシック音楽に興味を持ったら、「グレの歌」は聴いておきたいものです。理由は、規模が史上最大級に大きいから。5人の独唱者に語り手、3群の男声四部合唱、混声八部合唱、打楽器セクションも含め巨大な編成の管弦楽で、五百人を超える規模の演奏家を要します。シェーンベルクと言えば十二音でよくわからないというイメージが固定的ですが、「グレ」は後期ロマン派の延長線上にある美を湛えています。既に「グレ」の洗礼を受けた方には、シェーンベルクと言えばこの人ありのロバート・クラフトが指揮した新録音である点に是非ともご注目ください。コッホ・レーベルの再発売盤です。(2005/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557518-19 |
もちろん12音技法の創始者=シェーンベルクであるわけですが、遺された作品は、当盤でいえば「ピアノ組曲」のような純然たる12音技法によるものだけではありません。「ワルデマールの歌」や「架空庭園の書」のように、後期ロマン派的な書法から、そこに至る道程に書かれた作品もありますし、「弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲」のように、すでに12音技法を確立した後に、調性の枠内で書かれた(編曲された)作品もあります。この協奏曲、編曲ものということで軽視されがちですが、サイケデリックなまでの極彩色の音色と超絶技巧の積み重ねは、かえってシェーンベルクのセンスを見せつけるような結果となっており、実にイケています!(2005/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557520 |
とにかく「結婚」はオドロキの作品です! 独唱に合唱、17の打楽器にピアノ4台!という編成だけでビックリですが、その編成から常人の想像を遥かに絶する面白い響きを引き出した、ストラヴィンスキーの天才性にはまさに驚愕です。ロシア語の歌詞を最大限に活かした生命力溢れるリズム、各種楽器の特質と様々な音域による声質を巧み織り込んだオーケストレーションの妙、こんな面白い作品があってよいのか!と思ってしまいます。引き締まった明快な響きで、ドラマティックな盛り上げにも事欠かない「エディプス王」とともに、三大バレエだけではないストラヴィンスキーの、恐るべき守備範囲の広さを見せつけられる思いがします。(2005/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557499 |
フランス6人組の中心的人物であり、また生涯に数多くの作品を残したダリウス・ミヨー(1892-1974)。ワーグナー的な和声を嫌い、ひたすら新古典的な響きを追求し、また古典文学や神話の世界にも興味を示した彼の作品には、複雑なリズムと多調性、そして妙に整った部分が入り混じっています。この劇音楽は詩人ポール・クロデールがギリシャの三大詩人の一人アイスキュロスの「三部作」に台本をつけたものであり、アガメムノンと妻クリテムネストラの葛藤、娘エレクトラのクリテムネストラへの復讐、そして実際にクリテムネストラを手に掛けた息子オレステスの裁判-無罪判決までの一連の物語と通して、悲しみの連鎖の終結と、平和と調和への道筋を描くという壮大な物語です。曲は時として暴力的であり、至るところに直截的な響きが充満していますが、一度はまると癖になる音楽でもあるといえるでしょう。まずはこれを聞く前に、一度ギリシア神話の該当箇所に目を通しておくと、一層理解が深まるかもしれません。(2014/10/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660349-51 |