クラカウアー, デヴィッド
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「Living, Breathing Earth=息づく大地」と題されウォーシャワーの交響曲第1番。地球上で共存する様々な生き物、植物たちの生命の輝きを描写したこの作品からは、生命の営みの喜びが感じられます。トロンボーン協奏曲の形式を持つ「Tekeeyah(呼びかけ)も、深い森の中を想起させる描写的な音楽です。トロンボーン奏者アヴィツァはユダヤ教で用いられる楽器ショファー(動物の角でできている)を操り、幽玄な音を聴かせます。(2017/08/25 発売)
レーベル名 | :Kairos |
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カタログ番号 | :0015026KAI |
ブックレット表紙の作曲者自身の雄姿に見られるような、ピアノの弦から直接音を出す内部奏法、手のひらや腕を使って、多数の音を一度に鳴らすクラスター奏法は、カウエルのトレードマークともいうべきものでしょう。当盤のピアノ曲、ピアノパートの多くでも使用されており、「エレジー」「バンシー」など、ほとんどピアノ曲に聴こえないほどです。その他、「イランへの礼賛」でのアラブ系無国籍風?のなんともいえない調べや、ピアノ、ヴァイオリン、打楽器の編成の妙をカウエル流に発揮した「5つのセット」(無窮動的な第4曲など特に印象的)など、とにかく不可思議サウンドが満載で新鮮な驚きに満ちています。(2005/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559193 |
ユダヤ系ロシア人作曲家、アレキサンダー(アレクサンドル)・クレインの作品集。彼の父アブラムはリトアニア出身のフィドル弾きで、当時人気の“クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)”の代表的奏者でした。またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に話すことができた精力的な人物であり、アレキサンダーはこの父を非常に尊敬し、厳しい音楽修行にも耐えたということです。14歳でモスクワ音楽院に入学、すぐさま作品を発表し、時代に沿った作風を身に着けたため、1920年代はロシアにおけるユダヤ楽派の指導者として活躍、ソ連作曲家同盟の設立後には官職につくなど、ある程度の成功を収めました。このアルバムに収録された彼の作品は、どれもユダヤの素材を上手く使い、力強さと憂鬱さを併せ持つ濃厚な音で溢れています。(2019/11/22 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
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カタログ番号 | :TOCC0546 |
クレズマーとは、結婚式や祭りなどの場でユダヤ人の音楽を演奏する演奏家のことでしたが、今日では音楽そのものを指す言葉です。初期はヴァイオリンが使われたりもしましたが、今日のクレズマーでは、ジャズなどのアメリカ音楽の要素と渾然一体となり、クラリネットやフルートがソリストとして超絶技巧を発揮する音楽として、現代の作曲家が手がけるほどに発展してきています。特にお薦めするのは、伝統的なクレズマーの演奏スタイルを意識した、アルゼンチン出身のゴリジョフの小品(ここでは初演者たちが録音)。これぞユダヤの祈りとアメリカのジャズの融合で、ストレス解消にも、もってこいです。(2005/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559403 |
ロバート・シエッラは現代アメリカの作曲家の中でも、最も新しい潮流に属します。彼は若い頃から、カリブ海の多様な伝統民族音楽に惹かれ、自作にそのエキスを取り入れ、更に洗練させました。ここに収録されているのもそのような曲ばかりで、最も初期の作品である「呪文」はアフリカ系キューバ人の儀式の合唱に基づくもの、クラリネット・ソロのための「5つのスケッチ」はプエルトリコやカリビアンポップス、そしてカタロニアの伝統音楽からインスピレーションを得るなど、どれもが不思議な情感に満ちています。(2008/03/05 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559263 |
権威あるグロマイヤー賞、チャールズ・アイヴズ・リヴィング賞を獲得したアメリカの作曲家ツォンタキスによる3つの協奏曲。クラリネット協奏曲「Anasa」はオルバニー交響楽団の委嘱作品。ギリシャ語で「呼吸」を意味するタイトル通り、生命が躍動するようなリズミカルなメロディが炸裂し、第3楽章での熱狂的な盛り上がりが楽しい曲です。「True Colors-真実の色」と題されたトランペット協奏曲は2つの部分で構成されており、トランペットのファンファーレがオーケストラに反響していくような冒頭部が印象的。第2部はジャズ風です。2台のヴァイオリンが様々な絡み合いを聞かせる「Unforgettable-忘れられない」も手の込んだ作品。こちらも第3楽章はジャズ風のバラードで書かれています。全ての曲のタイトルに、作曲家自身の深い思考が込められているという、エキサイティングな作品集です。(2017/08/30 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559826 |
ヘラルド・トリビューン紙の毒舌評論家としても活躍し、「アメリカのサティ」ともいわれるヴァージル・トムソンの作風は、独特のワサビの効いたユーモア感覚が加わったものといえましょう。比較的キャリア初期に書かれた器楽曲、老境に差し掛かった頃の声楽曲のいずれとも、調子っぱずれを思わせるような不思議な音のぶつかり合いを見せながらも、素朴さすら感じさせる叙情性を持っているという点では、共通しているといえましょう。また、当シリーズで主流ともいえる、「過剰なまでの音の洪水」といった風情の作品たちとは、一味違っているともいえましょう。(2005/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559198 |
ナンカロウといえば、人間には演奏不可能な超複雑なリズムや対位法、猛スピードのパッセージを駆使した、自動ピアノ用の作品群が有名ですが、当盤は「生身の人間」による演奏にこだわった内容となっています。そのため、収録曲の構想自体は、彼の作品の中では最も過激なものとはなっていませんが、そのリアライズ=生身の人間による表情豊かな演奏までを含めたトータルの面白度では、決して自動ピアノ作品に劣るものではありません。特に楽想の類似性が高い「小品第2番」などでは、強くその感を受けます。また、彼の音楽のもう一つの魅力であるジャズ、ブルース系の哀感も、生身の演奏ではより魅力的に引き出されているといえましょう。(2005/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559196 |
現代アメリカの作曲家の中で、最も注目されている若手作曲家モハメド・フェイルーズ(1985-)。名前からわかる通り、彼のルーツは中東にあり、常に作品の中で「イスラエルとパレスチナの対立」を主題の一つに置き、「紛争から発する怒り、悲しみ」を音楽で表現することで、広く世界に問題提起を行っている人としても知られています。彼の作品は、既に何枚かリリースされていますが、今回のアルバムは彼の作風を端的に表すものであり、例えば最初の「タハリール」はアラビア語の解放の意味で、この名前がつけられたカイロの広場では、現在でも様々な抗議行動が行われることで知られています。フェイルーズはこの作品で、世界的なクラリネット奏者クラカウアーをフィーチャーし、異国的な味付けと、どこかコミカルな雰囲気を持たせることで、様々な事象を伝えようと試みています。大規模な「交響曲第3番」では、ドクター・アトミックでの素晴らしい演技が評価されたメゾ・ソプラノ、サーシャ・クックと現代音楽も得意とするバリトン歌手クラヴィッツを招き、彼らと合唱とオーケストラで壮大な物語を作り上げていくプロセスが興奮を呼ぶものです。Blu-ray AUDIOには合唱、オーケストラ、ソリスト、この大規模な響きが全て余すことなく捉えられているところも聴きものです。(2014/07/23 発売)
レーベル名 | :Sono Luminus |
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カタログ番号 | :DSL-92177 |