Pantelić, Marko
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【ホロコーストで命を絶たれた、知られざる作曲家の歌劇】1875年、プロイセンでユダヤ人の両親の下に生まれたオイゲン・エンゲル。1892年に家族とともにベルリンに移住した彼は、婦人服の布地を扱う商人として生計をたてていましたが、もともと音楽を愛好していたこともあり、余暇に作曲をはじめ、プライベートレッスンを受けながら、ほぼ独学でいくつかの作品を書き上げました。順風満帆に見えたエンゲルの生活ですが、1930年代になるとナチスが台頭し、ここから逃れるために彼は1939年にオランダにわたります。そしてアメリカへの亡命を企てましたが実現することなく、1943年強制収容所に送られ命を絶たれてしまいました。この歌劇《グレーテ・ミンデ》は1914年から1933年頃にわたって書かれたもので、19世紀ドイツの作家、テオドール・フォンターネによる同名の短編小説に基づいています。家族や社会に見捨てられた女性が、その復讐のために街に火を放ち、自らも炎の中で息絶えるという悲劇的なストーリー。この2枚組は、彼の娘エヴァが保管していた手稿譜から作品を復元し、完成からほぼ90年を経てマグデブルク劇場で初演された時の記録です。本職の音楽家ではなかったエンゲルですが、コルンゴルトやワーグナーを思わせる重厚な音楽から感じられる熱意と力量には驚く他ありません。ブックレットには、初演に尽力した劇作家ウルリケ・シュレーダーによるエンゲルのバイオグラフィーとリブレット(英語・ドイツ語)が掲載されています。(2023/06/09 発売)
レーベル名 | :Orfeo |
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カタログ番号 | :C260352 |