ピンカス, サリー
Search results:7 件 見つかりました。
フルーティスト、教師(弟子にはマルセル・モイーズなど)、指揮者、そして作曲家として活躍したゴベールは、当然の成り行きながら、多くのフルート絡みの作品を作曲しました。当盤では、残念ながらやや演奏の機会に恵まれない、フルートを含む複数の楽器のための楽曲を主に収録しましたが、いずれも粒揃いの佳作といえましょう。甘くロマンティックな感覚に印象派風の響きを微妙にまぶした、ドビュッシーの初期作品にやや通ずるところのある作風です。フルートの名技をあざとく誇示するといった要素はほとんどなく、どこまでもまろやかな、極上のフランス菓子を味わっているかのような気分にさせられます。(2004/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.557305 |
ピアノ、あるいは弦楽器類と比べた場合に、フルートの「ソナタ」のレパートリーは、数の上で恵まれたものになっていませんが、それは作曲家たちの大いなる怠慢である!というような気分になってくるのが当盤です。ここにあるのは極上の旋律と和声、甘美にして洒脱、まさにフォーレやフランクのヴァイオリン・ソナタなどに、十分に伍していける美しさです。その音色の特質と機動性を存分に活かしたフルートパートはもちろんのこと、極めて綿密に書き込まれたピアノパートの凝り方にも、目を瞠るものがあります。特にフランス音楽に関心のある方には(もちろんそれ以外の方にも!)、特大印の大推薦です。(2004/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.557306 |
ゴベールの知名度は、どちらかといえばフルート関係者限定に留まってしまっているのではないでしょうか。しかしその作品たちは、フォーレやドビュッシーの甘口系の作品に通ずる、甘美でロマンティックな楽想の宝庫ともいえ、もっと広く知られてしかるべきだけの魅力が備わっています。例えば「平原の夕暮れ」は、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」と冒頭がそっくりですが、その後の展開にも、この有名曲に負けないだけの美しさがあると申せましょう。12曲収録されている編曲集は、いずれも「ひねりのない」ストレートなものですが、有名な旋律をそのままフルートで奏することで、この楽器の魅力を純粋に伝える結果となっています。(2006/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.557307 |
昨年の夏にこの世を去った作曲家シェイペロウ(1920-2013)。彼は1940年代に頭角を現したアメリカの作曲家で、いわゆる「ボストン六人組」・・・アーサー・バーガー、レナード・バーンスタイン、アーロン・コープランド、ルーカス・フォス、アーヴィング・ファイン・・・に属する人でした。なかでもバーンスタインとはしばしばピアノ・デュオを組み活躍していましたが、しばらくして辞めてしまったことでも知られています。彼の作品はストラヴィンスキーのように新古典派主義の言語を用いており、同時代の作曲家たちがモダニズムの波に乗るのを見ても、自らの作風を変えることはしませんでした。この初期の3つのピアノ曲は、現代的な雰囲気の中にも。ベートーヴェンやシューベルトの面影が見えるような過去を包含するもの。アメリカの現代作品の幅広さを感じさせます。(2014/07/23 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
---|---|
カタログ番号 | :TOCC0211 |
チェコの作曲家、マルティヌーの室内楽作品集です。フルートとヴァイオリン、ピアノのためのソナタH.254は1936年パリで作曲され、高名なるフルーティスト、マルセル・モイーズの妻に捧げられた曲です。コンパクトな4つの楽章からなり、プーランク風の軽快さも感じさせます。H.306のフルート・ソナタはナチス・ドイツの迫害を逃れ、ニューイングランドで書かれたもの。ニューヨークでは、クーセヴィッツキが彼を擁護し、落胆していたマルティヌーの力になったのです。ここで彼は、この土地固有の鳥の声(ヨタカ)に興味を持ち、終楽章ではその声が取り入れられています。1929年に書かれた六重奏曲H.174は12月のパリを連想させる曲。民謡からジャズまで様々な音楽が聞こえてきます。1944年に書かれた三重奏曲の自由な作風も期待通り。(2010/10/13 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.572467 |
ロックバーグのピアノ作品集第3集です。第1集(8.559631)や第2集(8.559632)の難解で複雑な響きに比べると、この第3集に収録されている「パルティータ-変奏曲」はどことなく耳に優しい瞬間もあり、聴き手はやすやすと彼の世界へ引き込まれてしまいます。しかし、そこはロックバーグ。すぐに音の迷宮へと私たちを連れ去ってしまうのですが・・・。古典的な手法から、最先端の語法まで、様々なテクニックを用いて描かれた12の作品には、悲劇、原罪、愛など予測不能の世界が描かれていて、まさに目が覚めるほどの面白さです。なかでも「夜想曲」でのなりすましロマン派ぶりには誰しも唖然とすることでしょう。ハープシコード奏者、イーゴリ・キプリスのために書かれた「バッハによる」は2人の作曲家による親密な対話です。暗く苦痛に満ちた「ソナタ」にも時折抒情的な音が見え隠れするのがロックバーグの持ち味でしょう。(2010/08/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.559633 |
ロックバーグのピアノ作品集第4集です。第3集にもかなりメロディアスな作品が含まれていましたが、こちらはもっと大衆的(?)な肌触りが感じられることでしょう。「カーニバルの音楽」は、冒頭こそ現代的な響きですが、それを縫って聞こえてくるのは何とも楽しい音楽。ジャズ、ラグ、そしてブラームスやバッハの引用など、色とりどりです。「4つの短いソナタ」は強烈な音のぶつかり合いが楽しめますが、音楽の構造はスカルラッティに由来します。そして「変奏曲」はまるで19世紀の音楽。ロックバーグは基本的にロマンティストだったに違いありません。(2010/10/13 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.559634 |