WIGソサエティ・チェンバー・ミュージック・アンサンブル
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【先入観なく捉え直される古典派室内楽のみずみずしい魅力】ハイドン中期以降の近代型弦楽四重奏曲が普及するより前、ギャラント様式と呼ばれるメロディ中心のわかりやすい音楽様式が流行した1770年代近辺の、フルートと弦楽器のための室内楽曲を集めたアルバム。現代では多くの場合フルートと弦楽三重奏による、いわゆるフルート四重奏の形態で演奏される曲が大半ですが、優れた古楽奏者が多く活躍するベルギーのブリュッセルで結成されたWIGソサエティの演奏家たちはルーティン的な解釈を離れ、チェロ・パートと明記されていないこれらの曲の低音部にコントラバスを使用、さらに(18世紀後半にも現役で使われていた)チェンバロを通奏低音楽器として導入し、驚くほど瑞々しい音響世界を描き出してゆきます。楽器の選択や細部の装飾音などが演奏者に委ねられていた当時の楽譜の読み方として適切でありながら、導き出される音の印象は一般的なフルート四重奏とは全く違う新鮮さ。高音部と離れたコントラバスの音の動きも、チェンバロのみならず各パートが繰り出す機知に富んだ装飾音も絶妙です。世界初録音の知られざる逸品を多く含む選曲もポイントで、早世した初期古典派の才人アイヒナーや若きハイドンにも影響を与えた世代のピフル、サリエーリと同い年の実力派シュテルケルなど、他の録音物でもキラリと光る名作に出会える作曲家たちの世界に触れられるのも嬉しいところ。18世紀音楽のイメージを一新する技あり古楽器録音です。(2024/05/10 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A563 |