ヘレヴェッヘ, フィリップ(1947-)
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【ブルックナー解釈の鍵となる重要作2編、古楽器の特質を生かしたヘレヴェッヘ新録音】壮大・深遠な交響曲の数々で知られるブルックナーですが、彼はもともと教会オルガニストとして音楽修業を始め、長く合唱指揮者としても活躍した作曲家。その作風を読み解くうえでの重要な鍵となるのが教会音楽作品ですが、そのなかでもとくに重要な2作が、同じく合唱指揮で注目を集めてきた古楽器系指揮者フィリップ・ヘレヴェッヘによる新録音で登場します。ミサ曲第2番は3編ある大作ミサのなかではやや異色の、管楽アンサンブルが合唱を支える編成。屋外での演奏を意識した作品で、ヘレヴェッヘは30年前にこれをアンサンブル・ミュジーク・オブリークを器楽陣営に迎えて録音していますが、古楽器専門のアンサンブルとの録音はこれが初。管楽器と同じ機構で音が出るオルガンとの相関関係も意識した音作りで、その音楽展開に引き込まれること必至です。他方『テ・デウム』の古楽器録音はきわめて貴重。交響曲第7番のすぐ後に書き上げられたこの作品は、最終的に完成しなかった交響曲第9番について作曲家自身が、「終楽章が未完に終わった場合は代わりにあのテ・デウムを」と語ったほどの重要作です。演奏時間は短いながらもたいへん充実した内容を持つこの大作を、求心力抜群のヘレヴェッヘのタクトで、作曲家が知っていたであろう19世紀の音に迫る解釈で聴けるのは、まさに貴重なブルックナー体験。ロマン派音楽の知られざる背景としての教会音楽の重要さに、改めて気づかされる録音と言えるでしょう。(2020/10/23 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH034 |
【ヘレヴェッヘが解き明かす、ベートーヴェン唯一のオラトリオの真価】三十代前半、1802年に『ハイリゲンシュタットの遺書』を書いたベートーヴェンがその翌年に書き上げた、初めての宗教的作品「オリーヴ山のキリスト」。自らの運命を予感したキリストがオリーヴ山で祈りを捧げているところへ兵士たちが現れ、ペトロらの抵抗も空しく囚われてしまう場面までが描かれています。テキストを聖書に求めずオペラ作家のフーバーにオリジナルを依頼、結果的にはベートーヴェンが生涯で唯一書いたオラトリオであるこの作品は、その生前にはヨーロッパ各地で80回以上も演奏されたという人気でしたが、現在では録音も演奏回数も決して多いとは言えません。この作品にヘレヴェッヘによる新録音が登場します。70歳のインタビューで「残された人生では真に向き合う価値を感じる作品だけを演奏する」と語った彼がここでこの作品を取り上げるのは、その価値を改めて世に問うに足る内容であると認めるからにほかならないでしょう。管弦楽は2011年録音の「ミサ・ソレムニス」と同様シャンゼリゼ劇場管弦楽団を起用、中心となるキリスト役にはヤーコプス指揮の大バッハ作品録音(ヨハネ受難曲、ロ短調ミサ)に参加するほか活躍目覚ましいコールヘップを配するなど、万全の布陣で臨んでいます。『英雄』に始まる「傑作の森」の直前に書かれた意欲作に新たな光を当てる、決定的なアルバムの登場です。(2022/10/28 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH039 |
モンテヴェルディが初めて作曲した宗教音楽「聖母マリアの夕べの祈り」。この作品は彼がマントヴァ宮廷の楽長をしていた時代、有名な歌劇《オルフェオ》が初演された後に作曲され、1610年に出版。ローマ教皇パウルス5世に捧げられましたが、作曲の動機はわかっておらず、現代でも学者たちが議論を重ねています。16世紀後半はトレント公会議以降,反プロテスタントの立場からマリア信仰が高まりを見せていたこともあり、その様式に従ったとも言われています。グレゴリオ聖歌の定旋律とルネサンス様式のポリフォニーを用いられたこの作品は、モンテヴェルディが提唱したセコンダ・プラティカ(言葉の意味に沿った自由な表現を目指す)の粋が集められており、壮大なマニフィカトで締めくくられています。ヘレヴェッヘにとって1986年以来の、30年にわたる経験をへたひとつの回答としての新録音。旧録音はコレギウム・ヴォカーレの合唱に加えシャペル・ロワイヤルのフランス勢、器楽合奏にもトゥルーズのサックブーティエ(単独でもERATOに録音、その他マルゴワールなどとも共演するフランスの古楽金管勢)を加え、Harmonia Mundi Franceからリリースされました。今回はヘレヴェッヘの熟考とコレギウム・ヴォカーレの信頼できるパートナーたちとの協力のもとで、いわば満を持してヘレヴェッヘ自身のペースで録音に臨んだ企画といえます。そのほか演奏陣では、コルネットのブルース・ディッキ―やテオルボのマティアス・シュペーターらのヴェテランの名手たち、チェンバロのローラン・ステヴァールや首席弦のヴェロニカ・スクプリク(ラルペッジャータのヴァイオリニスト)など、後続世代の著名な奏者たちの名前が見受けられます。(2018/07/27 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH029 |
【モンテヴェルディ芸術の真骨頂、ヘレヴェッヘと精鋭陣の快挙!】近年はジェズアルド晩年のマドリガーレ集で、極めて緻密な和声感覚の難曲を他の追従を許さぬ解釈で聴かせ、絶賛を博したフィリップ・ヘレヴェッヘ。70歳のインタビューで「残された人生では真に向き合う価値を感じる作品だけを演奏する」と語った彼がここで取り上げるのは、モンテヴェルディのマドリガーレ集。『聖母マリアの夕べの祈り』の二度にわたる録音などが広く知られていますが、ルネサンスとバロックの橋渡しをなすこの作曲家の真髄ともいうべきマドリガーレを系統的に録音するのは初めてです。1603年に出版された旧様式の集大成ともいうべき「第4巻」を、ジェズアルドの録音と同様、ソリストたちからなる極小編成を指揮して披露するその解釈の精緻さは、どの曲をとっても息を呑むばかり。群を抜く中世音楽解釈でも知られるバルボラ・カバートコヴァーや、ヘンデル、テレマンなどの独唱で注目されてきたアレックス・ポッターなど、演奏陣は今回も申し分ない顔ぶれ。ユニゾンのソプラノ2声から静かに音程差がほぐれて音楽を紡ぎ出してゆく冒頭曲から、異形の半音階に強烈な求心力が宿る終曲の驚くべき展開に至るまで、20の小宇宙それぞれの美に圧倒される最新録音です。(2022/05/20 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH037 |