ボーウェン, クリストファー
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【アイルランドに縁深い音楽史上の名匠2人、ダブリンを湧かせた至芸に光を当てる】原題にあるHibernianとはラテン語で「アイルランドの」の意。バロック音楽史上はヘンデルの『メサイア』初演の地がダブリンであることが有名ですが、当時アイルランドは名誉革命期のウィリアマイト戦争を経て統治体制が大きく変わり、1690年代以降イングランドとの結びつきを深めゆく最中でした。1694年1月にダブリンのクライストチャーチで演奏されたイングランド王室の作曲家パーセルのオード「偉大な創立者を讃えよ」は、アイルランドにおけるイングランド王室の統治の正当性を過去に遡って称揚する内容。台本は名高いイングランド桂冠詩人ネイハム・テイトが手がけています。その少し前にパーセルが作曲し今なおジャンルを越えてミュージシャン達に愛されている「リリバレロ」のリュート編曲を経て、アルバム後半にはドイツ語圏に管弦楽によるフランス風組曲を流行させた立役者の一人クッサーの知られざるセレナータを収録。ハンガリーのポショニ(現スロヴァキア領ブラティスラヴァ)生まれのクッサーはドイツ語圏各地で活躍したのちダブリンに渡り、この地で英国王室向けの音楽も作曲しました。本盤のセレナータはパルナスス山に暮らすミューズたちが芸術の守護神アポロと登場、イングランドのアン女王を讃える内容で、クッサーはイタリア風のレチタティーヴォとアリアの交代を中心にしながら自在な作風で音楽を仕上げており、起伏に富んだ音作りが聴き手を飽きさせません。クッサーが筆写したことで知られるラストのアイルランド民謡も含め、躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラがよく練られた解釈でじっくり作品の魅力を引き出してゆきます。(2022/06/24 発売)
レーベル名 | :Linn Records |
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カタログ番号 | :CKD685 |
イギリスを拠点に、映画音楽や劇音楽、吹奏楽の分野で幅広く活躍する作曲家ナイジェル・ヘス。親しみやすい旋律を多用した彼の作品は、過去40年にわたって世界中の数多くの人々に強い影響を与えています。しかし、この最新アルバムに収録されているのはテレビや映画のための音楽ではなく、彼自身の自発的な創造から生まれた音楽です。伝統的な合唱作品「光の道」や、彼が得意とする吹奏楽作品、チャールズ英皇太子殿下が書いた絵本「ロッホナガーのおじいさん」のためのバレエ音楽など多岐に渡る作品が楽しめます。これらを演奏するのは、ボルコムが率いるBBCコンサート・オーケストラをはじめとする英国を代表する演奏家たち。吹奏楽好きの方にもおすすめの1枚です。(2021/03/05 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100153 |