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ウィーラン, ピーター

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    ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 RV 495/チェロ協奏曲 RV 416/主が建てたもうのでなければ(ジュピター/ダンフォード)

    【ダンフォード、ロンドー参加!俗世を愛した大神の名にかけ、ヴィヴァルディの魅力に迫る古楽の猛者たち】次々と新たな才人が現れる近年のフランス古楽界の競争率とクオリティ。その熾烈な世界から輝かしく世に出てきたチェンバロ奏者ジャン・ロンドーを通奏低音に迎え、才人ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の両親をもつ古楽界のサラブレッド的リュート奏者トーマス・ダンフォードが、信頼する名手たちとともに結成したアンサンブル「ジュピテール」。その記念すべき第1弾録音は、バロック随一の作曲家ヴィヴァルディの才覚をさまざまな角度から浮き彫りにするプログラム。さまざまな楽器の独奏協奏曲だけでなく、声楽作品も見逃さない選曲が光ります。ヴィヴァルディが頭角をあらわしたのは、まず何よりヴァイオリンの名手として――しかし当代きっての観光大国ヴェネツィアで名声を博すには、何よりオペラでの成功が不可欠。そのハードルを易々と越えてみせた「赤毛の司祭」の才能の素晴らしさは、ピグマリオンやネヴァーマインドといったフランス最前線の古楽器集団で活躍する猛者ばかりが集う小編成アンサンブルだからこそ実感できるところ。随所で聴かせる名歌唱と敏腕名演、そして通奏低音の多彩さ……まさに今出会わずにいるのが惜しい、古楽シーン最前線を実感くださいませ。(2019/10/25 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA550

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    おかえりなさい、デュバーグさん~18世紀アイルランドのヴァイオリン奏者=作曲家マシュー・デュバーグにまつわる作品集

    (2019/05/17 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD532

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    テンドゥッチの試練 - アイルランドのカストラート、G.F.テンドゥッチにまつわる古典派声楽作品集(エロート/ウィーラン)

    【英国諸島を沸かせた波乱の天才――人気上昇中の注目歌手と精鋭古楽器陣による古典派傑作選】変声期前に特殊な手術を受けることにより高音の美声を保ち、18世紀にはオペラの花形だったカストラートには、絶大な名声を誇った者も少なくなく、世紀後半もその人気は衰えませんでした。モーツァルトと縁のあったラウッツィーニやイタリア半島を席巻したカッファレッリら古典派時代を沸かせた名歌手たちと並んで見逃せないのが、このアルバムの主人公ジュスト・フェルディナンド・テンドゥッチ(1736頃-1790)。イタリア北西部サヴォイア公国で頭角を現し、軽快な美声でロンドンを虜にした彼は、エディンバラでも成功を収めつつ生涯の多くをダブリンで過ごしました。借金や駆け落ちなどでたびたび裁判沙汰に追われながら、何度も舞台に戻っては大喝采を受け、大成功のうちに引退して絶大な名声のなかで亡くなります。ここでは欧州歌劇界で今最も注目される新進メゾ・ソプラノの一人、ロマン派以降の作品でも絶好調のタラ・エロートがテンドゥッチの名声を振り返る傑作群を披露。J.C.バッハやジョルダーニ(名高い「カロ・ミオ・ベン」はこの頃の英国で初出版されたばかりか、実はテンドゥッチ得意の持ち歌の一つでした)ら、大陸の作曲家たちの英国における活躍ぶりがうかがえる名品も並ぶ中、英国18世紀を代表する作曲家アーンの大作『アータゼアクシーズ(アルタクセルクセス)』でテンドゥッチが演じた役柄の歌も収録する充実度。親交のあったモーツァルトとの縁から選曲されている『エクスルターテ・ユビラーテ』も含め、オーボエ独奏やフォルテピアノの巧みな技も光る、アイルランド・バロック管の抜群の解釈にも注目です。(2021/03/12 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD639

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    パーセル/クッサー:アイルランドの声楽作品集(セスティーナ/アイルランド・バロック・オーケストラ/ウィーラン)

    【アイルランドに縁深い音楽史上の名匠2人、ダブリンを湧かせた至芸に光を当てる】原題にあるHibernianとはラテン語で「アイルランドの」の意。バロック音楽史上はヘンデルの『メサイア』初演の地がダブリンであることが有名ですが、当時アイルランドは名誉革命期のウィリアマイト戦争を経て統治体制が大きく変わり、1690年代以降イングランドとの結びつきを深めゆく最中でした。1694年1月にダブリンのクライストチャーチで演奏されたイングランド王室の作曲家パーセルのオード「偉大な創立者を讃えよ」は、アイルランドにおけるイングランド王室の統治の正当性を過去に遡って称揚する内容。台本は名高いイングランド桂冠詩人ネイハム・テイトが手がけています。その少し前にパーセルが作曲し今なおジャンルを越えてミュージシャン達に愛されている「リリバレロ」のリュート編曲を経て、アルバム後半にはドイツ語圏に管弦楽によるフランス風組曲を流行させた立役者の一人クッサーの知られざるセレナータを収録。ハンガリーのポショニ(現スロヴァキア領ブラティスラヴァ)生まれのクッサーはドイツ語圏各地で活躍したのちダブリンに渡り、この地で英国王室向けの音楽も作曲しました。本盤のセレナータはパルナスス山に暮らすミューズたちが芸術の守護神アポロと登場、イングランドのアン女王を讃える内容で、クッサーはイタリア風のレチタティーヴォとアリアの交代を中心にしながら自在な作風で音楽を仕上げており、起伏に富んだ音作りが聴き手を飽きさせません。クッサーが筆写したことで知られるラストのアイルランド民謡も含め、躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラがよく練られた解釈でじっくり作品の魅力を引き出してゆきます。(2022/06/24 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD685

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    バルサンティ/ヘンデル:合奏協奏曲集(アンサンブル・マルシュアス/ウィーラン)

    【スコットランドのイタリア人、バルサンティの合奏協奏曲第2集】現在では概ねリコーダーやフルートの作品で知られているフランチェスコ・バルサンティは、イタリアのルッカに生まれパドヴァで音楽を学んだ後に英国へ渡り、さらにスコットランドへと移ってヴァイオリン奏者、作曲家として生活しました。彼はたくさんのスコットランド民謡を編曲したほか、生涯に7つの作品を出版しており、そのうち作品1が6つのリコーダー・ソナタ、作品2が6つのフルート・ソナタ、そして作品3が1742年に出版された10の合奏協奏曲となっています。スコットランド室内管弦楽団の首席ファゴット奏者であり、テノール歌手であり、ピアノでの伴奏からチェンバロでの通奏低音もこなすという才人ピーター・ウィーランが組織したアンサンブル・マルシュアスは、2017年に録音した『エディンバラ 1742』(CKD567)で作品10の前半5曲を発表。このアルバムはICMAやグラモフォン誌で軒並み高評価を得ています。今回はその第2弾として、合奏協奏曲の後半と、ヴァイオリンとギターのデュエットによるスコットランド民謡、そして前回も収録されたヘンデル作品からは《アタランタ》の序曲を収録しています。作品の特質を生かした、からっとした勢いのある演奏がなんとも魅力的なアルバムです。(2020/10/23 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD626

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    ハンガリー人のチャールズ氏(アイルランド・バロック・オーケストラ/ウィーラン)

    【謎多き音楽家をテーマに織り上げられる後期バロック音絵巻、アンネケ・スコットの超絶ナチュラル・ホルンにも注目!】1742年、ヘンデルが『メサイア』初演のためアイルランドのダブリンを訪れた際に行われた演奏会の記録をもとに、そこで複数の管楽器を使って名演を聴かせた謎の音楽家「チャールズ氏」の存在を解き明かしながら、当時の音楽会プログラムを再現したアルバム。近年躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラならではの上質な演奏で、有名・無名を問わずさまざまな作曲家が手掛けた作品に触れられるのが魅力。「チャールズ氏」と英語名で記録されている人物は記録でこそ「ハンガリー人」と説明されているものの、その正体はおそらく英国王室音楽家協会に名前のあったチャールズ〔またはカルロ〕・ヴァーンバーグCharles Vernbergではないかと推察されており、ナチュラル・ホルンを闊達に吹きこなしただけでなく、オーボエ・ダモーレや当時まだ珍しかったクラリネット、あるいはその前身楽器シャリュモーなどを巧みに演奏したとのこと。現代古楽シーンでこれらの楽器の演奏を通じ注目されてきたアンネケ・スコットやニコラ・ボウドといった名手たちが、古楽器ならではの味わいをよく生かした細やかなアンサンブルを展開。ヘンデルが挑まねばならなかった同時代のライヴァルたちの技量をよく際立たせたトラックの数々をじっくりお楽しみください。(2023/06/09 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD718

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    モーツァルト:ファゴット作品集(ウィーラン/アンサンブル・マルシュアス/ベズイデンホウト)

    【「モーツァルトが知っていたファゴット」を追求し続ける名手による画期的協奏曲録音】ヨーロッパ各地の一流古楽器オーケストラのメンバーでありながら、ソリストとしても注目すべき活躍を続ける一流管楽器プレイヤーが集うアンサンブル・マルシュアス。その創設メンバーの一人で芸術監督でもあるピーター・ウィランは、近年モーツァルトがファゴットのために作曲した音楽とじっくり向き合い、数年おきに瑞々しい新録音をリリースし続けてきました。今回はアンサンブルに弦楽器も加え、ついにモーツァルトの傑作協奏曲を録音。ザルツブルクの楽器注文歴や同時代の史料に見る証言などから多角的な検証を経て、作曲家が知っていたであろうドレスデンのグレンザー・モデルを再現した楽器で味わい豊かな解釈を伝えます。さらに既存の録音盤から、管楽合奏にしては珍しい短調によるセレナードK. 388と、チェロで演奏されることの多い低音部を通奏低音のように鍵盤(フォルテピアノ)で解釈した珍しい二重奏ソナタK. 292も収録。モーツァルトがファゴットという楽器を通じてどんな音を紡いだか、多角的に聴き深められる構成になっているのも嬉しいポイントと言えるでしょう。(2022/03/11 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD680

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    レイチェル・バプティスト、アイルランドの黒いセイレーン~バロック・アリア集(レドモンド/アイリッシュ・バロック・オーケストラ/ウィーラン)

    【英音楽史に輝く18世紀のアフリカ系歌手を軸に据えた意欲的プログラム】ヘンデルが圧倒的名声を轟かせていた18世紀中盤の英国諸島にあって、ダブリンを拠点に活躍した女声歌手レイチェル・バプティスト。アフリカにルーツを持つ彼女は、英国の白人社会では人目を引いた外見のインパクトに全く負けない美声と傑出した歌唱力で高い評価を保ち、人心惑わす歌声で知られた古代神話の水の精になぞらえた「黒いセイレーン」の綽名で人気を博しました(本盤ジャケットの肖像は同時代に描かれたモデル不明の作品)。キルケニーやリメリックなどアイルランド各地はもちろん、ロンドンやバースなど英国屈指の音楽拠点でも絶賛されています。グラスゴー出身のスコットランド人歌手レイチェル・レドモンドはこの歌手の活動を軸に、ヘンデルのアリアほかバプティストの当たり役や当時のダブリンにゆかりのある作品を集め、LINN RECORDSに名盤の多いアイリッシュ・バロック・オーケストラと共に充実したプログラムを構成。明瞭にしてメリハリの利いた確かな歌声で往年の「黒いセイレーン」の活躍ぶりを思い起こさせてくれます。あふれんばかりの自発性を高雅な一体感へ昇華させてこれに応える器楽勢も見事なもの(ソリストとしても幅広い活躍をみせるホルンのアンネケ・スコットも楽団の一員としてクレジットされています)。現代欧州の古楽シーンの活況がそのまま18世紀音楽の生々しい再現に繋がる好企画盤です。(2024/05/24 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD740