Nettleton, Jessie Hague
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このアルバムに収録された3人の女性作曲家たち。19世紀台における女性の地位は、現在では考えられないほどに規律にしばられていて、どれほど才能がある女性でも社会で自由に活躍することは、とても困難であったことは間違いありません。イギリスの作曲家レベッカ・クラークは過ぎれたヴィオラ奏者でもありましたが、作曲家として認められるまでには数々の苦難があり(コンクールに応募する際は男性名を用いたほど)彼女自身も「女性が作曲すること」に疑問を抱いていた節がありました。しかし完成された作品からは紛れもなく天才の香りが漂っています。リリ・ブーランジェは著名な音楽一家に生まれ、姉ナディアも音楽家として大成しています。リリはもともと体が弱く、将来は望めないと宣言されていたにもかかわらず、素晴らしい神童ぶりを発揮したのですが、その才能もきら星の如く、たった24歳で散ってしまうことになります。残されたいくつかの作品は、後世の作曲家たちに影響を与えています。それに引き換え、アメリカの作曲家ビーチは、その優れた才能をある程度発揮することができたようです。もちろん家庭の理解や本人の資質も大きかったのでしょう。そのため現在でも「創造的な作曲家として成功した最初のアメリカ人女性」として讃えられています。今の時代、果たして彼女たちの作品は、どのような位置にあるのでしょうか。(2015/05/27 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7717 |
エイミー・ビーチはアメリカ合衆国の「最初」の女性ピアニスト&作曲家です。当時は、女性の社会的活動が珍しい時代であったため、彼女も「ビーチ夫人」として音楽活動に携わる他ありませんでした。しかし、実際は交響曲やオペラ、そしてピアノ曲、歌曲と300以上もの作品を残した偉大な作曲家でした。彼女は120曲もの歌曲を残しましたが、どれもが後期ロマン派の流れに即したるもので、その一部にはスコットランドの民謡や、黒人音楽の影響も見てとれるほど表現は多岐にわたっています(これらの歌曲は後にチャールズ・アイヴズに影響を与えることとなります)。テキストは彼女の友人たちのものから、シェークスピアやユゴーなど名詩人たちのものと多岐に渡っています。どの歌も根底に流れるのは自然と愛、幸福感で、それらは聴く人にも大いなる喜びをもたらしてくれるのです。ここで印象的な歌を聴かせているのはベルリン生まれの男声ソプラニスト、ワシンスキです。彼の陰影に満ちた声は、歌に込められた感情の一つ一つを丁寧に洗い出すかのようです。(2010/04/21 発売)
レーベル名 | :Phoenix Edition |
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カタログ番号 | :Phoenix188 |
2018年にリリースされた"Hymne a la beaute"(SM286)で「歌とピアノ」という組み合わせに更に他の楽器を加えることで深まる魅力を追求したメゾ・ソプラノ歌手ソーニャ・ロイトワイラー。今作でも「夜と自然の神秘」をテーマとした、歌とピアノにヴァイオリンやチェロの音色を加えた美しい響きによる歌曲を聴かせます。またアルバムでは19世紀に活躍した女性作曲家の作品を取り上げており、エイミー・ビーチやリリ・ブーランジェ、セシル・シャミナードら近年注目が高まる彼女たちの曲を聴くこともできます。またイラン出身の作曲家アラシュ・サファイアンの煌めくようなヴァイオリンとピアノのパッセージに彩られた幻想的な歌曲も聴きどころです。(2023/04/07 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM385 |