フィルチ, カルル(1830-1845)
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既にリリースされている「ショパンの弟子たち」(8.572344)は、ショパンの後継者たちのしられざるピアノ作品を集めたアルバムでしたが、こちらはもっと珍しい、彼らのヴァイオリン作品を集めたものです。今回もミクーリ、テレフセン、フィルチの3人の才能ある弟子たちが登場します。直接ショパンから教えを受けているとはいえ、その当時はワーグナーやリスト、そしてパガニーニらの音楽の影響も見逃せません。1860年に書かれたミクーリの二重奏曲は「パガニーニのライバル」と称されたリピンスキーに捧げられた曲。思いの他革新的な音楽ですが、ピアノ書法の至るところに、やはりショパンの香りを感じます。テレフセンの作品は、ショパンよりもベートーヴェンとグリーグらしさを感じさせ、確実に時代の流れを思い起こさせることでしょう。15歳でその生涯を閉じてしまったフィルチの作品は、まだまだ荒削りですが、匂い立つような才能を感じさせるものです。(2011/06/15 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572460 |
優れたピアニストが、そのまま優れた教師であるとは決して言えませんが、ショパンは「本当に素晴らしい才能を持った者」に自らの音楽を伝えていたようです。ショパンより9歳年下のミクーリは、「ショパンのピアノ奏法の継承者」と言われてますが、第1番のポロネーズで見られる和声はかなり独特で、また先進的。洗練されているとは言い難いかもしれませんが、今、こうして聴いてみるとかなり面白いと言えるでしょう。ノルウェイのピアニスト、テレフセンは2年半待ってショパンに弟子入りを許されたという人。その後パリで大勢し、確固たる地位を築きました。フィルチは11歳から4年間だけショパンに師事したのですが、残念なことに15歳の時に肺結核で世を去ってしまします。タッチもショパンに似ていたそうですが、この即興曲第1番は、ショパンそのものを彷彿させる繊細な作品で、せめてあと20年生きていれば、ピアノ界の歴史を塗り替えていたかもしれません。そしてグートマンはショパンとは違い、大柄で力強い人だったそうで、ショパンは彼に「スケルツォ第3番」を献呈しています。ショパンが心から信頼を寄せていた人物の一人です。 ( 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572344 |
1 ( 発売)
レーベル名 | : |
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カタログ番号 | :2010.12.15 |
ドイツ系イタリア人ピアニスト、パトリツィオ・マゾーラによる、凝った選曲でヨーロッパ各地を巡る音楽の旅。チェコスロバキアに生まれスイスで活躍するヤン・ベランの手になるピアノ協奏曲「光の中で息づく」は、ドイツ・ロマン派の詩人ルートヴィヒ・ウーラントの作品からタイトルをとったもの。電子音楽にも傾倒する彼がこの作品で用いた手法は、2つの楽章を28のモジュールに分けてから任意に組み替えなおすというもので、10の27乗を超える数の組み合わせが可能。それらの中からどのヴァージョンがよいか、聴衆がデジタル機器で選択するという、双方向の実験プロジェクトとなっています。今回収録された演奏ではそのブロックを7つまで減らしたヴァージョンを用いており、組み合わせは326通りとのこと。その後はピアノ・ソロのための小品が並びますが、比較的有名な作品に交じり、ファニー・メンデルスゾーンやマリア・シマノフスカといった女性作曲家や、ショパンが最も期待を込めた弟子ながらわずか15歳で夭逝したカルル・フィルチの作品などが含まれる、たいへん興味深い選曲となっています。ラストにはデュレンマットとリエタという、2人のスイスの作曲家へ回帰してプログラムを結びます。(2019/03/15 発売)
レーベル名 | :Orlando Records |
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カタログ番号 | :OR0040 |