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ピゴヴァート, ボリス(1953-)

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    コルンゴルト/ウルマン/シュルホフ:弦楽四重奏曲集(クラリオン四重奏団)

    このアルバムに収録されたのは1930年代にナチス・ドイツが「有害、または退廃的である」とみなし、「退廃音楽」の烙印を押した作曲家の作品群。シュルホフやウルマンのように強制収容所に送られ命を落とした人や、コルンゴルトのように亡命し、その地で成功したものの、故郷を忘れることができなかった人たちの心の叫びが反映されたかのような曲が収録されています。最後に収録されたザハヴィの曲は、やはり強制収容所で命を落とした女性詩人、ハンナ・セネシュの詩を元に書かれた作品。詩はなくともその悲しみ、やるせなさが伝わります。クラリオン四重奏団は、ピッツバーグ交響楽団の楽員によるアンサンブル。彼らは2016年にテレジン強制収容所でこれらの曲のコンサートを行い、人々に感銘を与えました。(2018/03/16 発売)

    レーベル名:Klanglogo
    カタログ番号:KL1415

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    ピゴヴァート:レクイエム「ホロコースト」/夜明けの詩(セローヴァ/クロアチア放送響/グエリーニ)

    ウクライナで生まれ、モスクワのグネーシン・ロシア音楽大学で学び、現在はイスラエルを拠点に世界中で活動している作曲家ボリス・ピゴヴァート(1953-)。彼は1995年にイスラエルに移住し、この地の市民権を得ています。数多くの特色ある作品を生み出し、中でもいくつかの吹奏楽作品は日本でも知られています。このアルバムに収録されたレクイエム「ホロコースト」は、最初、語り手、ソリスト、合唱、オーケストラという"標準的"な編成の作品として構想されましたが、テキストを使うことで却って音楽の力を損なうことになるのでは…と危惧した彼、結局、人の声を一切排し、オーケストラとソロ・ヴィオラ(人の声に最も近い響き)を用いるのみの作品として書き直したのです。4つの部分にはそれぞれ伝統的なレクイエムのテキストが付されていますが、これが曲の感情を余すことなく表現しています。「永遠の安息を」では深い悲しみ、恐怖と怒りに満ちた「怒りの日」…というように。しかし「涙の日」には例えようのない恐怖と怒りが漂っているのは、多くの涙の中に犠牲者たちの悲鳴が含まれているからだということです。とは言え、「永遠の光」の最後に見られる澄んだ美しさこそ、ピゴヴァートが描きたかったものなのではないでしょうか?2010年の「夜明けの詩」は意図的にロマンチックなスタイルに回帰することで、聴き手の感情を揺り動かしています。(2015/07/29 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572729