ミゲス, レオポウド(1850-1902)
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ナクソスがブラジル外務省との提携で進めているブラジル音楽のシリーズ、2022年はブラジル独立200周年にあたることもあって一層活性化しています。1822年に独立したブラジルは89年までポルトガル王家に連なる国王が収めます。アルバムに登場する作曲家たちは王政時代の生まれで、国の奨学金を得てヨーロッパで学びました。収録された作品は「古風な組曲」の名前から想像されるようにバロック風の曲想を持つものが多く、レスピーギの「リュートのための古風な舞曲」やグリーグの「ホルベアの時代から」が好きな人なら大いに楽しめることでしょう。サンパウロで生まれたゴメスはミラノで学び、1870年にミラノ・スカラ座で初演された歌劇 《グワラニー族の男》で成功を収めました。「弦楽のためのソナタ」もイタリア風の明るい曲調が魅力で、ロッシーニの弦楽ソナタを思わせます。プラーガはリオデジャネイロ生まれ。パリ国立高等音楽院に留学し、マスネに作曲を師事しました。この「マドリガル=パバーナ(パヴァーヌ風のマドリガル)」は軽やかなリズムに乗った爽やかな作品です。ネポムセーノはローマのサンタ・チェチーリア音楽院で学び、その後ドイツでハインリッヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルクとマックス・ブルッフに学んでいます。この「古風な組曲」は当初4楽章のピアノ組曲として書かれ、親交のあったグリーグの自宅で初演されました。ここに収録された3楽章の管弦楽版は後に作られたもので、ベルリン・フィルが初演しました。優美な第1主題で始まる「セレナータ」もロマンティックです。 リオ・デ・ジャネイロで生まれたミゲスは幼い頃に家族とともにスペインに移住。その後ポルトガルでヴァイオリンと作曲を学び、20歳でブラジルに戻りますが、12年後にフランスに留学してパリ音楽院院長のアンブロワーズ・トマやセザール・フランクから強い影響を受けました。この「古風な組曲」は生き生きとした旋律が魅力です。(2022/09/09 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574405 |
18世紀以降のブラジル作曲家の作品を世界に広めるため、ブラジル外務省が立ち上げたプロジェクト「ブラジル・イン・コンセルト(ブラジルの音楽シリーズ)」。既発リリースのネポムセーノに続くシリーズ第2弾は、グラウコ・ヴェラスケスとレオポウド・ミゲスのヴァイオリン・ソナタ集。二人は、20世紀初頭のブラジルにおけるクラシック音楽界の主要人物であり、当時社会的激動の渦中にあったこの国に、各々がヨーロッパで吸収した音楽文化を取り入れた功績が高く評価されています。共和国の誕生を祝して国歌を制作するためのコンペティションで優勝したミゲスは、スペインとフランスで学んだ作曲家。新しい国の音楽教育システムの再構築も任されており、ブラジルのクラシック音楽の基礎を固めた人としても知られています。彼が心酔していたのはワーグナーの音楽でしたが、このヴァイオリン・ソナタはイタリア・オペラ風の甘美な旋律を持っています。ミゲスよりも後の世代に属し、イタリアで学んだヴェラスケスは、ドニゼッティやヴェルディのオペラが持つ抒情性に惹かれましたが、このヴァイオリン・ソナタではかなり複雑な和声進行が用いられており、まるで印象派のような流麗な作風を持っています。(2019/09/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574118 |