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チャイコフスキー, ボリス(1925-1996)

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    ボリス・チャイコフスキー:交響曲第1番/組曲「ざわめく森」/組曲「ダンス・パーティの後」

    ボリス・チャイコフスキーの作品は、21世紀になってようやく旧西側でも、広く聴かれるようになり始めました。交響曲第1番は、師匠であったショスタコーヴィチが高く評価し、ムラヴィンスキーに初演を推薦していたというエピソードからもうかがわれるように(実際はジダーノフ批判の影響でお蔵入り)、ソヴィエト・サウンド満載の作品となっており、とりわけその筋のファンには堪えられない魅力を持っていると申せましょう。「舞踏会のあとに」は、放送劇のために書かれたより大衆的な作品で、ボリスの表記を忘れると、19世紀のチャイコフスキー(血縁はなし)の作品と間違われてしまいそうなナンバーもあります。(2007/04/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570195

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    チャイコフスキー:組曲「アンデルセンのおとぎ話」/室内オーケストラのための4つの前奏曲(ムジカ・ヴィーヴァ室内管/エルショフ)

    ボリス・アレクサンドロヴィッチ・チャイコフスキーは、ロシアの作曲家ですが、あのピョートル・イリイチ・チャイコフスキーとの親戚関係はありません。彼はロストロポーヴィチとも親しい交友関係があり、多くのチェロ用作品をロストロポーヴィチに献呈しています。またロシアでは今でも人気のある作曲家で、このNAXOSからも交響曲(8.557727)とピアノ作品集(8.570195)がリリースされています。彼は1954年から1958年の間に、アンデルセンの話に基づいた5つのラジオ・ドラマ用付随音楽を作曲しました。しかし、このスコアは作曲家が急死した7年後に失われてしまい、それは2003年まで発見されることがありませんでした。ここではその中から3組を取り上げ、もう一度音として蘇らせています。管弦楽作品ではかなり晦渋な作風を見せる人ですが、このおとぎ話のための音楽はとてもわかりやすいもので、とりわけ今回の演奏では歌の部分を全て削除して音楽のみを再現、この無垢な世界を再現することに成功しました。(2010/05/12 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572400

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    チャイコフスキー:ピアノ&室内楽作品集(ソロヴィエヴァ/コロステリョフ/ディチェンコ)

    チャイコフスキーと言っても、あの有名な「白鳥の湖」などの作曲家とは血縁関係がない、このボリス・チャイコフスキー(1925-1996)。ロシアの20世紀後半を代表する作曲家の一人です。モスクワ音楽院でオボーリンにピアノを学び、シェヴァーリンとミャスコフスキー、ショスタコーヴィチに作曲を学んだ人で、もちろん師らの影響も感じられますが、映画音楽なども多く作曲したせいか、その作風は幾分わかりやすいもので、とりわけここに収録されている10代の頃に書かれたピアノ曲は、習作のようなものとはいえ、どれも愛らしさを備えていて、ショパンやスクリャービンの影響も強く感じられます。それに比べると、円熟期の「2台のピアノのためのソナタ」は激しいリズムに支配された強烈な音楽。構造は古典的ですが、ここに盛られた作風は間違いなく現代的アプローチによるものです。第1楽章で展開される、リズミカルに叩きつけられる鍵盤から引き出される音楽、静謐な第2楽章、人を食った第3楽章と、なんとも面白い作品です。(2016/04/27 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP716

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    ボリス・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲/クラリネット協奏曲(ソロヴィエヴァ/プリスチェパ/ロシア音楽院室内管/ミンバイエフ)

    有名な大作曲家、ピョートル・イリイッチとは何の血縁関係もない、ボリス・チャイコフスキー。この同姓の作曲家は、そのことのみでそれなりに知られる存在?ではありますが、実際にその作品を耳にする機会は必ずしも多くありません。しかしこの面白さは強烈です! ピアノ協奏曲でのロックを思わせるような強烈なリズムには驚かされますが、一方で澄み切った叙情を聴かせてみたりと多彩な展開を見せます。また、ジャズの影響を強く受けたクラリネット協奏曲でも、独奏部は目が回るような活躍をみせる終楽章をはじめ、カッコいい場面を随所に聴くことができますし、「黄道十二宮」のアルカイックな編成による特異な響きも、大変に印象的です。(2006/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557727

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    B. チャイコフスキー:ピアノ五重奏曲/戦争組曲(ソロヴィエヴァ/アニシモフ/ペチュー=コラン/ヴァンブラ四重奏団)

    延々とピアノのユニゾンが奏され、そこに激しく切り込むヴァイオリンの不協和音。この刺激的な冒頭部分だけで耳を惹きつけられるピアノ五重奏曲。これを作曲したボリス・チャイコフスキー(1925-1996)は「ショスタコーヴィチの次の世代」における最も独創的な作曲家として高く評価されています。1962年に書かれた「ピアノ五重奏曲」は前述の第1楽章に続く、リズミカルで旋律的な第2楽章と、変奏曲形式の第3楽章、そして表情豊かな最終楽章と、整ったフォルムを持つ作品であり、彼の最高傑作とみなされるものでもあります。「戦争組曲」は1964年に製作されたユリ・フェイト監督による映画「前線を守りながら」のための音楽ですが、映画公開後にこのスコアは行方不明になってしまいます。しかしボリス・チャイコフスキー協会が原稿を探索し、サンクトペテルブルクで発見、その後編集され、この形に落ち着きました。戦いに赴く若き将校ルサノフと、彼を待つ恋人カティア。友人とともに危険な任務を終え帰還したルサノフの目の前で流れ弾に当たって命を落とすカティア…最後のシーンで悲嘆に暮れ、家の外に立つルサノフ。こんなストーリーが悲しいワルツを伴いながら展開していきます。(2014/10/22 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573207

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    B. チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲/チェロ・ソナタ/チェロ組曲(カザジャン/マーウッド/ソロヴィエヴァ)

    20世紀の近現代ロシア音楽界を代表するボリス・チャイコフスキー。モスクワ音楽院でオボーリンにピアノ、シェバリーンとショスタコーヴィチに作曲を学び、「ショスタコーヴィチの次世代」を担う作曲家の一人として知られています。しかし戦後のアメリカでは、彼の音楽が全く評価されず、見かねた親友でチェリストのロストロポーヴィチが積極的に作品を紹介しましたが、それでもなかなか評価が変わることはありませんでした。チャイコフスキーはロストロポーヴィチに深く感謝し、このアルバムに収録された「独奏チェロのための組曲」と幻想的な美しさを持つ「チェロ・ソナタ」を献呈しました。チャイコフスキーの評価が高まってきたのは21世紀になってからですが、それにはロストロポーヴィチの理解と貢献が大きく関与しています。「ピアノ三重奏曲」は1956年、作曲家自身のピアノと、ピカイゼンのヴァイオリン、アルトマンのチェロによって初演され、若い作曲家が大きな称賛を得たバロック的な様式を持つ明快な作品です。(2018/07/27 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573783

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    B. チャイコフスキー:ヨシフ・ブロツキーによる4つの詩/キップリングからの2つの作品/弦楽三重奏曲/ミハイル・レルモートフによる2つの詩/プーシキンによる叙情歌(アルチャコワ)

    チャイコフスキーと言っても、あの「悲愴交響曲」の作曲家ではありません。モスクワ音楽院でピアノをレフ・オボーリン、作曲をヴィッサリオン・シェバリーン、ニコライ・ミャスコフスキー、ドミートリイ・ショスタコーヴィチに師事し、20世紀後半のロシアを代表する作曲家となりました。名チェリスト、ロストロポーヴィチは彼の作品を高く評価し、アメリカにも紹介したのですが、残念ながらアメリカでの評判はイマイチでした。しかし最近では復興の兆しが見え始め、日本でも彼の作品を愛するファンは多いようです。お聴きいただければわかる通りかなり硬派の作品が多いのですが、バラライカの小品で見せる想像以上の人懐こさを目の当たりにすると、彼に対する見方が180度変わるかもしれません。(2009/10/28 発売)

    レーベル名:Toccata Classics
    カタログ番号:TOCC0046