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カプスベルガー, ジョヴァンニ・ジローラモ(1580-1651)

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    恋の目隠し - 歌と器楽で綴る16-17世紀イタリアの世俗重唱曲さまざま(コンチェルト・ディ・マルゲリータ)

    【みずみずしい解釈で、生きたマドリガーレ芸術を400年後の世界に甦らせた俊英たち!】1600年前後のイタリア宮廷音楽の世界で、高度な文学性と複雑精緻な音楽技法を試す場として大いに愛された重唱ジャンル、マドリガーレ。16世紀流のポリフォニックな音作りが独唱中心のバロック・スタイルへと移ってゆく過渡期の興味深い作品が多いこのジャンルでは、イタリアに活路を見出したネーデルラント楽派後期の作曲家たちからモンテヴェルディまで、新旧さまざまな作曲家が傑作を綴っていますが、その真相を妥協なく追求しながら時代の変化を追った充実のアルバムがARCANAから登場しました。すぐれた古楽奏者が集うバーゼル・スコラ・カントルム出身の俊才たちによるコンチェルト・ディ・マルゲリータ(1600年前後に最も実験的な音楽が生み出されていたフェラーラに、公妃として迎えられたマントヴァ公女マルゲリータに由来)は、全員が古楽器奏者であり歌手であるというルネサンス期さながらの頼もしいグループ。歌詞となる詩の味わいを多声の綾に埋もれさせずに引き立てる聴き取りやすい発音に、撥弦中心の楽器を折々盛り込みながら、マドリガーレの面白さを十全に際立たせます。即興演奏に由来する技法ディミヌツィオーネ(分割装飾奏法)もごく自然に使いこなす彼らの素晴らしい技術とセンスで、ルネサンス末期からバロック発祥期にかけての多彩なイタリア音楽をお楽しみいただけます。(2022/02/11 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A498

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    恋人よ、あなたは美しい~17世紀イタリアの器楽作品にみる愛の形(イル・リチェルカール・コンティヌオ)

    【縦笛、ダブルリード、低音弦……イタリア17世紀の器楽文化を独特の編成で網羅】ルネサンス以来の多声合唱を離れた独唱芸術が大いに発展するとともに、その独唱技法をまねるようにして独奏楽器のための音楽が飛躍的に発達した17世紀のイタリア。さまざまな曲集や手稿譜の断片が見つかっている中、ここではイタリア最前線で活躍する気鋭古楽器奏者3人が入念な選曲と楽器選択を通じ、世紀初頭から後期バロックにさしかかる頃にいたるまでの多彩な作品を紹介します。大小3種のリコーダーのみならず、ドゥルツィアン(ルネサンス期から用いられていたダブルリード楽器、ファゴットの前身)も高音部用から低音部用まで3種を使い分ける、ジュリア・ジェニーニのメロディアスな歌い口。そして、音楽史上最初期のチェロの名手のひとりG.B.ヴィターリ(「ヴィターリのシャコンヌ」で有名なT.A.ヴィターリの父で、生前はこちらの方が圧倒的に有名)の作品をはじめ、貴重な17世紀チェロ作品をとりあげるアレッサンドロ・パルメーリの弓奏も見事。あえて鍵盤を使わず、ミケーレ・パゾッティの撥弦が唯一の和音通奏低音楽器として用いられているところも特徴的で、親密なアンサンブルのなか躍動感あふれる音楽を体感できる1枚に仕上げられています。(2020/11/13 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A118

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    言葉と音楽の融合により生まれた16~17世紀フィレンツェの作品集(アモ/メナ/ラルモニア・デッリ・アフェッティ/ウエウバーノ)

    (2021/11/12 発売)

    レーベル名:IBS Classical
    カタログ番号:IBS-132021

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    ジェズアルドとリュート~君主たちの楽器~1600年前後イタリアのリュート作品集(ズリアン)

    【異才ジェズアルドとリュートを結ぶ、知られざる糸を手繰る好企画】1987年スロヴェニア生まれのボル・ズリヤン。リュートはもちろんビウエラ、ウードといった撥弦古楽器を弾くかたわら、ギターを操ってジャズのインプロビゼーションもこなす新世代のミュージシャンが贈るソロ・アルバム第2弾のテーマは、なんとジェズアルド。ヴェノーザの君主でもあったジェズアルドといえば、不貞の妻を殺害したというスキャンダラスな前半生と、居城に籠り異形のマドリガーレを書いた晩年がよく知られる作曲家ですが、実はリュートの演奏に関してもかなりの腕前であったという証言が残っています。16世紀の末には、彼の再婚相手の父であるフェラーラ君主アルフォンソ2世を通じ、同い年のリュートの名手アレッサンドロ・ピッチニーニよりアーチリュートの原型となる楽器を譲り受けました。このアルバムはこの時のものに近いと考えられる楽器を用い、当時のリュート作品のほか、ジェズアルドのものを含むマドリガーレをリュートの譜面に置き換えた写本を元に、ボル・ズリヤン自身が編曲したものも収録しています。冒頭のピッチニーニの作品を始め、ジェズアルドを思わせる半音階技法を用いた作品が多数選曲されており、知られざるその関係性に思いを馳せるに十分な内容となっています。(2022/05/27 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC434

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    シャイト:愛らしい小さな花束(ヴェルネブルク/ヨハンセン/ザンクトガレン修道院コレギウム・インストゥルメンターレ/ヴェルジン)

    ハインリヒ・シュッツ、ヨハン・ヘルマン・シャインとともに「ドイツ・バロックの3大S」と呼ばれるザムエル・シャイト。3人の中では作品がまとまって録音される機会が少ないので、この 「Liebliche Krafft-Blumlein(愛らしい小さな花束の意)」 の登場は初期バロック音楽ファンにとって嬉しい企画です。聖書によるテキストを用いた通奏低音付きの12の二重唱で構成された曲集は、これまでごく一部のみが録音されたものの全曲録音はなく、とても貴重なものとなります。シュッツの歌劇《ダフネ》(555494)やアンドレア・ガブリエリのモテット(555291)を歌ったソプラノ、マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルクと、ルドルフ・ルッツが指揮するJ.S.バッハのカンタータでおなじみのテノール、ダニエル・ヨハンセンのソロ、オルガニストとしても活躍するミヒャエル・ヴェルジンが指揮するザンクトガレン修道院コレギウム・インストゥルメンターレの演奏でお聴きください。(2023/04/07 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:555513-2

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    ジュリオ・カッチーニとそのサークル(ラ・ヌオーヴァ・ムジカ)

    幅広いレパートリーと卓越したテクニックで人々を魅了するバロック・アンサンブル「ラ・ヌオヴァ・ムジカ」。このアルバムは2007年にカウンターテナー歌手のデヴィッド・ベイツによってアンサンブルが創設されてすぐに録音された1枚で、彼を含めた6人の歌手と、チェンバロ、キタローネ奏者という現在よりも小振りな編成から生み出される小回りの利いた音楽が楽しめます(カッチーニというと「アヴェ・マリア」を思い起こす人も多いでしょうが、あの曲は後世の作曲家の手によるものです)。カッチーニと同世代の作曲家たち、モンテヴェルディやカスタルディ、カプスベルガー、フレスコバルディ、フィリップスの作品も聴きものです。(2019/07/26 発売)

    レーベル名:SOMM Recordings
    カタログ番号:SOMMCD083

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    J.S. バッハ/ベートーヴェン/グラス/サティ:鍵盤作品集(無窮動)(ロマニウク)

    【アンソニー・ロマニウクのソロ第2弾、鍵盤作品縦横無尽!】バロックからロマン派、現代に至るまで幅広い時代の作品を、広く深い知見とテクニックに裏打ちされた類まれな適応力で演奏し、世界各地のアーティストから篤い信頼を得ているアンソニー・ロマニウク。来日公演でもその個性で聴衆を魅了した彼のセカンド・ソロ・アルバムは、前作『BELLS 鐘』(NYCX-10300/ALPHA631)の方向性をさらに推し進めたものといえ、古楽器から現代楽器、そして電子楽器までを操り、バロックから現代音楽、ポップスに至るまでを、まさに縦横無尽に行き交う内容となっています。一見ばらばらな選曲ですがその流れが極めて自然なことにまず驚かされ、聴き進むほどに、それぞれの作品を引き立てる楽器選択の素晴らしさにも気付かされることでしょう。これからの鍵盤楽器のありようを提案しつつ、際立って優れた構成力で全体を美しくまとめ上げた、新しい魅力に溢れるアルバムです。(2023/02/10 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA913

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    バッロ・トルコ - ヴェニスからイスタンブール(マッズーリ/ペーラ・アンサンブル/イェシルチャイ)

    地中海は多くの偉大な文化の発祥地であり、また東洋と西洋の文化が融合する地でもあります。15世紀に東ローマ帝国を滅ぼし、コンスタンティノポリスを征服したオスマン帝国は、その後勢力を拡大し、17世紀にはアゼルバイジャンからモロッコ、イエメンからウクライナ、ハンガリーからチェコスロバキアに至る広大な領域を手中に収めます。当時、最盛を誇っていたキョプリュリュ家ですが、1683年に当家の婿であった首相カラ・ムスタファ・パシャが敢行した第二次ウィーン包囲が失敗、16年間の戦争状態を経て、1699年に結ばれたカルロヴィッツ条約において、史上初めてオスマン帝国の領土は削減され、以降覇権はオーストリアに奪われることとなります。さて、そんな歴史的背景のもとに様々な文化交流が行われ、文学や絵画、そして音楽においても「東洋的なテイスト」が入り込んで来たことも良く知られています。このペーラ・アンサンブルによる意欲的なアルバムは、16世紀から17世紀、トルコからイタリア、またイタリアからトルコへと渡った様々な音楽が収録されています。想像以上に複雑に入り組んでいるこれらの多彩な音楽は、当時の文化を想像させるに余りあるものです。(2016/10/21 発売)

    レーベル名:Oehms Classics
    カタログ番号:OC1858

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    ファーゴ:声楽作品集(ストラーノ/サンタ・テレサ・デイ・マスキ/マンツォ)

    イタリア・バロックの作曲家、ニコラ・ファーゴ(1677-1745)のカンタータ集。彼の生まれた町ターラントは舞曲「タランテラ」の発祥の地(毒グモの名の由来でもある)とも言われています。1500年頃から1800年代初頭にかけて、ナポリには数多くの音楽院が存在し、数多くの孤児や女性を含む若者が音楽を学んでいました。ニコラ・ファーゴは音楽院の中でも、とりわけ才能ある音楽家を輩出したピエタ・ディ・トゥルキーニ音楽院の出身であり、ここの卒業生たちのほとんどは次世代の子供たちを教え、その伝統を伝えていました。そんなファーゴは「室内カンタータ」の形式を発展させた人として知られています。ここに収録されている6曲のカンタータはいずれも独唱と室内楽によるもので、生き生きとしたリズムによる魅力的な曲ばかり。アルバムには同時代の作曲家の器楽曲を合わせ、全体が小オペラのようにに仕立てられてるところにもご注目ください。(2016/10/21 発売)

    レーベル名:Toccata Classics
    カタログ番号:TOCC0367

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    ブショ/カリッシミ/シャミナード/フレスコバルディ/ネグリ:声楽と器楽作品集(ラ・ジョアンニーナ)

    【手紙にみる400年の愛の形】モンテヴェルディの有名な「愛の手紙」を軸に、主に男女の間でやり取りされる手紙にまつわる作品を集めたアルバム。歌(ソプラノ域)と、中世から親しまれていたトリプルハープ、そしてテオルボとバロックギターという撥弦楽器のみの伴奏での組み合わせで、初期バロックから現代の委嘱作品までを集めています。歌の切々とした、また情熱的な味わいが生きているのは小編成ならでは。息の合ったアンサンブルで、幅広い年代の作品を緩やかに繋いでいきます。フレスコバルディやストラデッラに続いて、現代的な「ツイッター」(トラック6-12)が違和感なく収まっているのも面白いところ。これは、2016年に亡くなった詩人ミシェル・ビュトールが、ツイッターと同じ140文字(当時)という制限で作ったソネットに、ヴァンサン・ブショが曲を付けたものです。ラストには近代の女流作家シャミナードによる悲しくも親しみやすい作品が収められた、美しい余韻を引くアルバム。(2019/04/26 発売)

    レーベル名:En Phases
    カタログ番号:ENP006