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細川俊夫(1955-)

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  • 細川俊夫:大鴉(メゾ・ソプラノと12の奏者のためのモノドラマ)(ヘレカント/ユナイテッド・インストゥルメンツ・オブ・ルシリン/川瀬賢太郎)

    エドガー・アラン・ポー(1809-1849)の「THE RAVEN-大鴉」は1845年に「イヴニング・ミラー」紙に掲載され、瞬く間に人気を博した作品です。恋人を失って嘆き悲しむ主人公の元に、人間の言葉を操る「大鴉」がやってきては彼の心をかき乱し、その謎めいた言葉はやがて主人公を狂気の淵へと追いやるというものですが、全編を貫く高貴な様式と、文学性、そしてあらゆるところに散見される古典への比喩など、多くの点で人々の心を捉えて話さない魅惑的な物語詩なのです。日本が誇る作曲家である細川俊夫氏(1955-)も、そんな「大鴉」に魅入られた一人であり、彼はこの不可思議な物語から、日本古来の伝統芸能である「能」の世界観を見出し、これらを融合することで新たな宇宙を創り上げています。物語を進行していくメゾ・ソプラノのシャルロッテ・ヘレカントによる表現豊かな歌唱と語り、それを彩るルクセンブルクの名アンサンブル「ルシリン」の精緻なアンサンブル。恐怖の中に点滅する甘美な余韻までが見事に捉えられた、緊迫の音楽劇です。(2015/10/21 発売)

    レーベル名:Naxos Japan
    カタログ番号:NYCC-27298

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    細川俊夫:管弦楽作品集 1 - ホルン協奏曲/月夜の蓮/チャント(ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/メルクル)

    現代における「日本人作曲家」の中で、最も世界中から注目を浴びている細川俊夫(1955-)。彼の新作は発表されるやいなや、その総譜は日本ショット社から出版され世界中へと広まっていくことでも知られています。最近の作品はどれも「自然と人間」との関わりをモティーフとしており、とりわけ「花」の存在は忘れてはならないものでしょう。このアルバムの中の2つの作品「開花の時」と「月夜の蓮」は、そのテーマに沿ったものであり「花が開くまで」の神秘的な瞬間と、その奥に秘められた永劫の時の流れとたくさんの思慕を精緻なオーケストラの響きで表現しています。ホルン協奏曲での移ろい行く色彩的な響き、「月夜の蓮」で瞬時聞こえてくるモーツァルト(ピアノ協奏曲第23番の第2楽章)の愛おしい幸福感は、この作曲家の音楽を聴く喜びを端的に示すものでもあります。「チャント」にも自然の息吹と、伝統の響きの融合が見られ、こちらも敬虔なる祈りの音楽であり、また自然と寄り添いながら生きていく静かな喜びが感じられる内省的な作品です。 ※作曲家細川俊夫による日本語解説付(2014/04/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573239

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    細川俊夫:管弦楽作品集 2 - 夢を織る/開花 II/循環する海(ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/フランス国立リヨン管/メルクル)

    現代日本の作曲家の中でも、ワールドワイドで最も高い評価を受けている人といえば、やはり細川俊夫(1955-)であることは間違いありません。彼の作品には、日本的な要素(音色も思考も)が極めて多く用いられているのですが、その語法の巧みさと真摯さによって、それらが言葉の壁を越えて世界中の人々へと伝播しているのですから。ここに収録された3つの作品は、それぞれ異なる源泉から生まれています。「夢を織る」は彼自身が母の胎内にいた時の仄かな記憶とも夢とも取れるもの。永遠の揺りかごである子宮の中に聞こえてくる音は"変ロ音"。柔らかく全てを絡めとっていくようなこの音に包まれながら、彼は大いなる旅に出発するというのです。そして「開花」は彼の得意とする花がテーマとなった曲。花が開くときに必要とする莫大なエネルギーを生きる力に変換するという繊細で遠大なる作業…これについての考察です。そして「循環する海」。こちらは水の姿の変容を音に映したものであり、「海を出発してまた海へと還る」というひたすら永遠に繰り返される現象が言葉を介さず、音だけで描かれていきます。聴き手はこのアルバムで、たくさんのことを考えることができるでしょう。作曲者本人による詳細な解説が付いています。(2014/10/22 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573276

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    細川俊夫/武満徹/間宮芳生/近藤譲:合唱作品集(南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル/クリード)

    大好評シリーズ、指揮者クリードと南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブルによる世界の合唱曲に「日本の作品集」が登場。ここで選ばれている作品は、どれも1950年以降に作曲されたもので、ハイネの詩と自然との強い結びつきを表現した細川の「蓮の花」、チベットで撮影された写真からインスパイアされたという武満の「風の馬」と愛らしい「うた」、日本民謡の囃子詞を題材にした間宮の「合唱のためのコンポジション」、12人の声のために書かれた近藤の「薔薇の下のモテット」と、どの曲にも各々の作曲家たちの個性が強くにじみ出ています。南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブルの高いテクニックに支えられた見事なハーモニーが、曲の姿をあますことなく描き出します。ブックレットには日本語の歌詞が掲載されています。(2019/08/23 発売)

    レーベル名:SWR Classic
    カタログ番号:SWR19079CD

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    細川俊夫:フルート作品集 - 垂直の歌 I/線 I/リート/断章 II/航海 V (ビャルナソン/ビルギソン)

    ベルリンを拠点とし、作曲家、指揮者として活躍する細川俊夫のフルート作品集です。彼は1955 年広島生まれ。1976年から10年間ドイツ留学。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会に講師として招かれるなど、世界の若手作曲家たちにも熱心に指導を与え、また精力的に作品を発表し、世界中で最も知られる日本人現代作曲家の一人として国際的に高い評価を受けています。彼の作風は最小限の音を用いて、音と音の断絶に重きを置き、空間と静寂を意識させるものが多く、このフルート作品集は彼の表現したかった「静寂」を特に具現化したものと言えそうです。ここでフルートを演奏しているビャルナソンは尺八を学んだ経歴を持つほど日本通。作曲家言うところの「音楽による書道」の精神性を見事に伝えています。細川による作品への解説(日本語)付きです。(2011/02/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572479

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    箏と三味線のための日本伝統音楽/細川俊夫:夜想曲/挽歌/箏歌(谷珠美/後藤真起子/山岸妃貞子/草間路代)

    細川俊夫の室内楽作品集。秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティヴァルからの委嘱作品である「ヴァーティカル・タイム・スタディ I」、武生国際音楽祭の委嘱作品「ヴァーティカル・タイム・スタディ III」はどちらも能の観念と密接に結びついた音楽。ヴァーティカル=垂直と水平の概念を壊していくことを目的とし、アコーディオンを用いた作品は古代中国の響きに触発されています。当時のCD評にて「細川の作品はブッダを一つの音で具現化している」と高く評価されたアルバムです。(2018/07/20 発売)

    レーベル名:col legno
    カタログ番号:WWE1CD20057

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    細川俊夫/ロイコ/ハース/オーム/ティエンスー/ラング:アコーディオン三重奏曲集(ランナウェイ・トリオ)

    若きアコーディオン・トリオ「ランナウェイ・トリオ」は現在最も注目されているアンサンブルの一つ。このアルバムでは、日本の細川俊夫を含む6人の作曲家たちが、トリオのために書いた多彩な曲が演奏されています。それぞれ異なるテクニックと音楽語法で書かれており、アンサンブルはスコアに基づいて極めて豊かな音を生み出すことが求められますが、彼らは驚異的な能力でその要求に完璧に応えています。中でも断片的な音から浮かび上がる細川の独特な音世界は聴きどころです。(2018/08/24 発売)

    レーベル名:Orlando Records
    カタログ番号:OR0035