ラフ, ヨアヒム(1822-1882)
Search results:33 件 見つかりました。
普通の音楽史では陽の目が当たらなかった作品から宝物を探し回る、いわば裏音楽史の旅も個性的な音楽鑑賞法の一つです。スイスの作曲家ラフは、ピアノの革命的名手リストが管弦楽曲を書く際にオーケストレーションを手伝ったという人物で、生没年からロマン派どっぷりなことは容易に想像できます。全11曲の交響曲のうち、この第1番は全5楽章で70分を超える大作で、メンデルスゾーン的雰囲気を発散、全編に爽やかな風が吹いています。クラシック音楽の王道を行く全曲のエンディングも聴き逃せません。世界初録音となったマルコポーロ盤の再発売盤です。*8.223165の再発売品(2002/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.555411 |
様々な分野に多数の作品を遺したラフは、ロマン派屈指のシンフォニストでもあります。彼の音楽には常にどこか楽天的なところがあり、その爽やかな抒情味と確かな職人芸は、聴くものに温かなひとときを約束してくれます。表題どおり「秋」や「森」から連想される様々な情景を綴ったこの2曲(やや類似した構想がありますが)、田園趣味はラフの本領が発揮される分野で、旋律をたっぷり聴かせる場面から、荒々しくダイナミックに盛り上げる場面まで、随所に聴かせどころが出現します。こういった幸福な音楽の価値も、再評価されて欲しいものです。作曲者の苦悩の投影だけが芸術音楽ではないのです!*8.223321の再発売品(2003/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.555491 |
スイス生まれのロマン派の作曲家、ヨアヒム・ラフ(1822-1882)。その生涯に数多くの作品を残した人ですが、それらはほとんど演奏されることなく、唯一、ヴァイオリンのための小品「カヴァティーナ」のみが知られていました。最近になってようやく、彼の書いた交響曲やピアノ曲、室内楽曲などの演奏、録音が増えてきて、その作品が知られるようになりつつあります。とりわけ、彼が敬愛していたリストの作風を継承しながらも、控えめな美しさを誇る一連のピアノ曲は一聴に値するものです(GRAND PIANOレーベルから全集録音がリリースされています)。アメリカ在住のチェリスト、メンドーズと韓国のピアニスト、リム・テヨンによる《チェロとピアノの作品全集》はそんなラフの秘曲集に属するもので、ほとんどの小品はもちろんのこと、極上のチェロ・ソナタでさえも世界初録音。ラフという作曲家の奥深さが感じられる1枚となっています。(2016/10/21 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
---|---|
カタログ番号 | :TOCC0341 |
ヴァイオリンの小品「カヴァティーナ」で知られるドイツの作曲家、ヨアヒム・ラフ。前述の曲があまりにも甘く美しかったおかげで、ラフ=サロン音楽の作曲家というイメージが強いのが残念でなりません。ラフは、チューリヒ湖畔の小さな町ラッヘンで生まれ、地元の学校で教師をしていましたが、23歳の時にフランツ・リストのコンサートを聴いたことで人生は一変。リストの音楽に心酔したラフは、そのまま演奏旅行に追従し、ついにはリストの助手としてドイツで職を得ることになりました。交響曲、協奏曲、室内楽など数多くの作品を書き、また後進の指導にも力を入れるなど(あのマクダウェルも彼が指導した)、ドイツの音楽界に高く貢献した人ですが、その作品はほとんど顧みられることなく、近年ようやく少しずつ演奏機会が増えてきたのです。このピアノ曲も全てが世界初録音ですが、どの曲も驚くほど精緻に書かれており、また、時には先鋭的な響きも交じるなど、なかなか聞きごたえのあるものばかりです。12曲からなる「春の便り」は、チャイコフスキーの四季に匹敵するほどの色彩感を持ち、曲によってはスクリャビンとも思えるほどの神秘的な響きを有しています。「3つのピアノ独奏のための小品」は晩年の作品ですが、彼が若い頃に尊敬していたリストのピアノ曲にも似た大規模な叙事詩です。2010年にオランダの図書館で、リストのオルガン作品のスコアの中から偶然発見されたという「幻想曲」も、これまたひたすら美しいメロディの宝庫です。「ラフの作品をこよなく愛している」と語る、イギリスとベトナムの血をひく女性ピアニスト、チャ・グエンは、これらの知られざる作品に細心の注意を敬意を払い、大切に演奏しています。※世界初録音 録音 2011年1月28-29日 UK ウィアストン・コンサート・ホール http://www.youtube.com/watch?v=fEhWRGvk8pM(2012/04/18 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
---|---|
カタログ番号 | :GP602 |
ヨアヒム・ラフは「ドイツの作曲家」とされていますが、実はスイスのチューリヒ生まれです。1845年、バーゼルでコンサートを開いたリストの演奏に心酔し、そのままドイツに行ってしまったほどの行動力を持ち、一時はスイスに戻るも、1849年に再びドイツへ行き、リストの助手となりました。そんな彼の作品にはやはりリストの影響が強く感じられるものが多く、例えばOp.94の「即興的ワルツ」やOp.106の「幻想ポロネーズ」は、まさしくリスト風の華麗なピアニズムが炸裂しています。一転「抒情的なアルバム」は、あの美しい「カヴァティーナ」を思い起こさせるゆったりとした曲が大半を占めた落ち着いた曲集となっています。今作もベトナムの女性ピアニスト、チャ・グエンが共感に満ちた美しい響きで、曲の姿を描き出しています。(2013/01/23 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
---|---|
カタログ番号 | :GP634 |
ドイツ人の父とスイス人の母の間に生まれたラフ(1822-1882)。彼がいかに師であり友人であったリストから影響を受けたかは、これまでの作品を少しでもお聞きいただければお分かりだと思います。ここに収録された作品も、リストやシューベルト、そしてワーグナーの雰囲気も感じさせる優雅で華麗なものばかりです。変奏曲形式で書かれた「チチェレネッラ」と「2つの小品」は1872年に出版された作品で、優雅で魅惑的な楽想を持つものですが、世に出た当時はそれほど人気を獲得したわけではなかったようです。このアルバムの中心をなす「12のロマンス」は1843年、21歳の野心的な作品で、ラフはこの作品をメンデルスゾーンに送り、もちろんメンデルスゾーンもこれを絶賛したのでした。曲はどれもイタリア語のタイトルと、洗練された雰囲気を持ちますが、例えば第12番のポロネーズなどは、かなり濃厚な作風であり、独特のメロディが強く耳に残ります。演奏は、ラフ作品を得意とするチャ・グエン。華麗なタッチと抒情性が持ち味のピアニストです。(2014/04/23 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
---|---|
カタログ番号 | :GP653 |
ラフ(1822-1882)のピアノ曲集第1集の最初の音を聞いた時の第一印象は、「リストの作品に似ているけれど何だか肌触りの違う音楽」でした。その思いは今回の第5集でも変わりません。もちろんラフ自身もリストにはかなり影響を受けていて、雰囲気は継承しているのかもしれませんが、その音楽には仄暗い寂しさと限りない憧憬があるように感じられます。この第5集ではラフのピアノ曲の中でも最も重要な「グランド・ソナタ」と、もっと早くに書かれたユニークな曲集「葉と花」を聞くことができます。ソナタは作品番号こそ初期のものが付いていますが、実際には後期の作品で、まるで交響曲を思わせるスケールの大きな構成を持っています。「葉と花」はシューマンを思わせる小品集です。当時流行していた「花言葉」からインスパイアされた曲からは、香り豊かな花の姿を見ることができるでしょう。(2015/03/25 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
---|---|
カタログ番号 | :GP654 |
このシリーズですっかりお馴染みとなったスイスの作曲家ヨアヒム・ラフ(1822-1882)のピアノ曲シリーズ第6集です。これが最終巻となります。彼の師であるフランツ・リストの作風を踏襲しながらも、そこに独特の味わいを加えた彼の作品は聴けば聴くほどに心にしみるものです。今回は2つの曲集を中心に収録。「6つの詩曲」は1845年の初期の作品で、当時生活に困窮していた彼を救ってくれたリストに捧げられた曲集です。メンデルスゾーンやシューマンの影響も見える幾分微笑ましい作風の中に、独自性も仄かに感じられます。幻想曲はその22年後の1867年の作品。野心的で大規模な音楽です。それに比べ、同じ時期の舟歌はかなり保守的な仕上がりとなっています。対照的な性格をもつ「2つの小品」も充実した音楽です。1870年代に構想された「ヴェネツィアの思い出」は家族とともに休日を過ごしたヴェネツィアでの経験が元になっているもの。ラフの最も充実した時期にを示す色彩豊かな曲集となっています。(2015/07/29 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
---|---|
カタログ番号 | :GP655 |