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レスピーギ, オットリーノ(1879-1936)

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    レスピーギ:組曲 ト長調 P. 58/ボッティチェッリの三連画/鳥/セレナータ(ブラウン/ニューヨーク室内管/ディ・ヴィットリオ)

    レスピーギ(1879-1936)の「鳥」は、17世紀に書かれた鳥にまつわるクラヴサン曲に、レスピーギがオーケストレーションを施し、前奏曲を付けて組曲としたものです。何といってもレスピーギは、17世紀音楽の熱心な研究者であり、この当時の音楽を校訂することに喜びを見出していたのですから、この「鳥」もその副産物として生まれたとみても間違いないでしょう。もちろんオーケストラの響きは極彩色ですが、音楽そのものはバロック時代のまま。この不思議な肌触りが却って興味深いところです。転じて「ボッティチェッリの三連画」は冒頭のトリルの豊かな響きや、彼の特徴的な旋律が横溢するもので、こちらはオリジナル度が高い音楽と言えそうです。「組曲 ト長調」は古典的な様式を保った作品ですが、通常聴かれるのは短縮版で、ここでの録音が指揮者ヴィットリオ自身が編纂した「オリジナル版」です。こちらもフレスコバルディのマドリガルなどからインスピレーションを得たと言われるメロディが弦とオルガンで壮麗に歌われる感動的な音楽です。(2014/06/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573168

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    レスピーギ:組曲ホ長調/交響的変奏曲/ブルレスカ(スロヴァキア放送響/アドリアーノ)

    当盤に収録されているのは、レスピーギの若き日の興味深いオーケストラ作品です。クライマックスにオルガンを投入する「交響的変奏曲」、欲張りに色々な要素を詰め込んだ「前奏曲、コラールとフーガ」(フランクの有名な同名曲とは大分雰囲気が違いますが)あたりでは、20代になったばかりの若者らしい、企画先行的な未熟さも感じないことはありません。ところが「ブルレスカ」、「謝肉祭序曲」と20代後半から30代の作となってくると、華やか、かつ細密なオーケストレーションが、自然体で展開されるようになってきて、確かに「ローマ三部作」の作曲者の作品だということを、感じさせてくれるようになっていると申せましょう。*Marco Polo 8.223348の再発売盤(2005/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557820

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    レスピーギ:劇的交響曲(スロヴァキア・フィル/ナザレス)

    冒頭のティンパニ劇打から、まさに「ドラマティック!」な世界が繰り広げられていきます。作曲時期は第1次世界大戦勃発の1914年。レスピーギ本人はと言えば、音楽学校の教授に就任し、長年の夢だった「イタリア産交響曲的作品の復興」に驀進し始めたばかりでした。不安と力こぶを全身にみなぎらせて「劇的交響曲」は誕生したのです。同時代の先人達(R.シュトラウス、マーラー、ドビュッシー)の手法から「いいとこ取り」して折衷的に作った作品とは言われますが、その壮大でカラフルな世界はさすがレスピーギでしょう。なお、時折「ローマ三部作っぽい所」が聴こえるのも一興です。*8.220418の再発売品(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.550951

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    レスピーギ:交響詩「ローマの松」/ブラジルの印象/バレエ音楽「シバの女王ベルキス」組曲(ロンドン・フィル/クルデーレ)

    【イタリアから新たな才能!アレッサンドロ・クルデーレによるレスピーギ】2016年にオーケストラ・アンサンブル金沢を指揮して日本デビューを飾った、ミラノ出身のアレッサンドロ・クルデーレ。ヨーロッパやアジア各地のオーケストラで活躍し、ジャンルイジ・ジェルメッティのアシスタントとしてミラノ・スカラ座などでも研鑽を積んだ彼が、協奏曲の伴奏以外では初めてとなるCDのために選曲したのは、母国イタリアを代表する大作曲家レスピーギの作品となりました。「ローマの松」では、現在はトランペットとトロンボーンを用いるのが一般的なバンダに、フリューゲルホーン、バリトンホーン、ユーフォニアム各2を割り当てていることが特徴的。これはレスピーギ自身が指定したソプラノ、テノール、バスのフリコルノ(サクソルン族の金管楽器)に相当する本来の想定どおりの編成といえ、これらがオーケストラと直線的に呼び交わすのではなく、サクソルン族の特徴である拡散する音が現実と幻の間を彷徨うような響きを作る効果を上げています。熱帯の物憂さを表現する「ブラジルの印象」、比較的近年になって高い人気を誇るようになった「シバの女王ベルキス」も収録。いずれもオーケストラをただ派手に鳴らすだけの演奏とは一線を画し、レスピーギならではの色彩感を引き出すことに注力されており、結果的に緻密な管弦楽法による演奏効果が最大限発揮された快演となっています。(2022/06/17 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD692

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    レスピーギ:古風な協奏曲/リュートのための古風な舞曲とアリア組曲第1番 - 第3番(アローニャ/ニューヨーク室内管/ディ・ヴィットリオ)

    『ローマ三部作』で知られる近代イタリア音楽における器楽曲の先駆者の一人、レスピーギ。この『リュートのための古風な舞曲とアリア』は、彼がサンタ・チェチーリア音楽院教授を務めていた頃に研究していた16-17世紀の古いリュート作品をオーケストラ用に編曲したもの。4曲で構成された3つの組曲で、シンプルなリュート曲が、レスピーギの手により表現力豊かな響きを持つ音楽に生まれ変わっています。なかでも典雅な旋律を持つ「シチリアーノ」を含む第3組曲は演奏機会が多いことで知られます。1908年に作曲された「古風な協奏曲」もバロック期における"合奏協奏曲"のスタイルを持っていますが、初期の作品に批判的だったレスピーギは、この曲を発表する際「匿名の作曲家の作品を私が改訂した」とし、のちに「実は自分で作曲した」と告白しています。ヴァイオリンが歌う技巧的な旋律が魅力的な作品です。この演奏では指揮者サルヴァトーレ・ディ・ヴィットーリオ自身の比較校訂版が用いられています。(2021/02/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573901

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    レスピーギ/ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ集(ベルマン/メエロヴィチ)

    名ピアニスト、ラザール・ベルマンを父に持つヴァイオリニスト、パーヴェル・ベルマンのアルバム。収録されている2つのソナタは、どちらも終楽章をパッサカリアとするもので、旋律を活かしたレスピーギ、十二音の技法を取り入れたショスタコーヴィチと、作曲家によって異なる主題の発展を楽しむことができます。ベルマンは1987年のパガニーニ・コンクールで17歳で第2位、1990年のインディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールでは第1位と金メダルを獲得。彼が演奏する1702年クレモナ製のストラディヴァリウスは、かつてオイストラフが弾いていた楽器です。(2023/10/27 発売)

    レーベル名:Orchid Classics
    カタログ番号:ORC100262

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    レスピーギ/ストラヴィンスキー/ペルト/ボドロヴァ/エベン:歌曲集(ガラヨヴァ)

    ブラティスラヴァ音楽院を卒業後、プラハ国立歌劇場に所属。ビゼーの《カルメン》やポンキエッリの《ジョコンダ》などを歌い数多くの賞を受賞したメゾ・ソプラノ歌手エヴァ・ガラヨヴァ。2006年にはブラティスラヴァで行われたホセ・カレーラスのコンサートにゲスト出演、多くのファンを獲得しています。オペラだけでなく、リートや室内楽作品を得意とするガラヨヴァ。このアルバムでは20世紀に書かれた作品を見事に歌いこなしており、高度なテクニックと豊かな表現力を存分に披露しています。ボドロヴァの「Ama me=私を愛して」は世界初録音。ハープ伴奏によるしっとりとした風情の中に、女性の情念が見えてくるような強い印象を残す歌です。(2019/09/20 発売)

    レーベル名:ArcoDiva
    カタログ番号:UP0184

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    レスピーギ:春/4つの詩/魔法の鍋(スロヴァキア放送ブラティスラヴァ響/アドリアーノ)

    ここに収録された3つの作品はそれぞれ独自の特色を持った興味深い作品です。古代アルメニアの旋律を効果的に用いた、カンタータ「春」、こちらもアルメニアの詩を用いつつも古い教会旋法のおかげで不思議な雰囲気を有している連作歌曲、そしてロシアの作曲家たちに敬意を払った「魔法の鍋」。どれもが大胆な管弦楽法と色彩豊かな音色で聴き手を魅了します。「ローマ三部作」だけがレスピーギではありません。(2009/02/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570741

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    レスピーギ:バレエ音楽「風変わりな店」/組曲「鳥」(パレルモ大劇場響/コンティ)

    レスピーギの楽しい管弦楽作品を2つ。「風変りな店」は、ロッシーニの「老いのいたずら」からの幾つかの曲をレスピーギが管弦楽曲に編曲したもの。ディアギレフのロシア・バレエ団からの依頼を受け1919年に初演されたもので、内容は南仏ニースを舞台にした物語。おもちゃ店の店主が様々な客や人形とのやりとりをコミカルに描いたもので、ロッシーニの楽しさが存分に表現された素晴らしい作品です。かたや「鳥」はラモーやパスクィーニ、その他作者不明のクサブラン曲を管弦楽曲へと編曲したもの。「リュートのための古い歌と舞曲」と同じく、レスピーギの音楽史への興味が伺われる作品です。コンティの指揮は躍動感たっぷりで、レスピーギの色彩豊かな管弦楽法を存分に表現したものです。また、この録音はSACDハイブリッドの特性を生かしたもので、素晴らしい臨場感を味わうことができるでしょう。(2010/10/13 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777295-2

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    レスピーギ:バレエ音楽「風変わりな店」/ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(抜粋)(ロンドン響/スイス・ロマンド管/アンセルメ)(1949-1950)

    スイス出身の名指揮者、エルネスト・アンセルメ。録音技術に多大なる興味を抱いていた彼だけに、この2曲も素晴らしい音が捉えられています。「風変りな店」はDecca盤よりも1か月後の録音。軽やかで粋な表現が魅力的です。ストラヴィンスキーは1949年の録音。こちらも驚くほど鮮明な音が広がります。(2019/05/24 発売)

    レーベル名:SOMM Recordings
    カタログ番号:SOMMCD027