スカルラッティ, アレッサンドロ(1660-1725)
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【18世紀イタリア音楽の盛況を、古楽先進国ベルギーの名手たちが振り返る】アニマ・エテルナ・ブリュッヘやレザグレマンなどのメンバーとして多忙な日々を送るベルギーの俊才古楽器奏者たちが、歌手スートキン・エルベルスを迎えて打ち出したプログラムは、バロック盛期の1731年ににイタリアのマントヴァで行われた音楽会の内容を仮想的にたどった選曲。歌手雇用のためイタリアを訪れていたヘンデルが、かの地のすぐれた音楽家たちの傑作のかたわら自作を発表する……という流れで、シチリア生まれで英国でも活躍した作曲家ダストルガが親友の詩人ラッリの詩に曲をつけた2曲のカンタータが、目玉作品として収録されています。わざわざヘンデルの傑作と並べて紹介しようというだけはある充実の音楽が続き、それを起伏に富んだ演奏で堪能できる喜びは、美しいジャケットとあいまってRAMEEならではの格別の古楽体験といえるでしょう。(2020/10/23 発売)
レーベル名 | :Ramee |
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カタログ番号 | :RAM1907 |
【「チェロ」と呼ばれる低音弦楽器の源流を探って、名手コクセはイタリア半島の北と南へ。】ALPHAでレーベル創設初期からアルバム制作を続け、バロック~古典派の低音弦楽器のための音楽の真相を問い続けてきたバロック・チェロ奏者ブリュノ・コクセとレ・バッス・レユニ。今回は「チェロ」という呼称が定まる前の時代まで遡って、イタリアでどのように低音弦楽器のための音楽が発展し、今日知られるチェロのイメージが形成されていったかを探ります。軸になるのは学術都市として知られると共に、弦楽器のための音楽に通じた知識人たちが多かったボローニャとモデナ、そして南の王都ナポリ。それぞれの地域で16~18世紀に活躍した作曲家たちの作品を厳選、時に高音部も演奏できる楽器なども交え、一筋縄ではいかないチェロ芸術の多様なルーツを精妙に解きほぐしてゆくプログラムの妙は興味が尽きません。今回もこれまで通り古い弦楽器の構造に通じた製作家シャルル・リシェ、初期のチェロの研究に通じた音楽学者マーク・ヴァンスヘーウェイクの全面協力のもと、多種多様な楽器を使い、60ページに及ぶブックレット(英・仏語)でそれぞれの使用論拠もカラー写真入りで詳述。近年では他のバロック・チェロ奏者たちもさかんにとりあげているヤッキーニ、ガブリエッリ、スプリアーニなどの作品の数々ですが、抜群の音楽性と作品理解を誇るコクセらの解釈による演奏は目が覚めるような新鮮な体験をもたらし、低音弦楽器の世界の奥深さに改めて開眼させられるに違いありません。ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーのこだわりぬいた仕事ぶりにも驚かされ、各楽器そのものの音色はもちろん会場の気配まで克明に伝えるそのエンジニアリングは見事なもの。充実の2枚組です。(2024/03/08 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1023 |
【古楽からヴァイルまでこなす新世代、才人集団アルカンジェロとの篤い信頼を感じさせる共演!】アメリカから世界へ活躍の場を大きく広げ、ジャズや近代作品から古楽まで広範な演目で注目を集め、ついに英国さえ席巻しつつある新世代歌手ケイト・リンジー。ヴァイオリンのアリーナ・イブラギモヴァやテノール歌手イェスティン・デイヴィスら、気鋭プレイヤーたちとの共演盤がめだつ英国随一の古楽器集団アルカンジェロとともに、Alphaレーベルから新たに世に問うアルバムのテーマは「捨てられたアリアドネ(イタリア語でアリアンナ)」。恋する男に思いがけないタイミングで捨てられてしまった女性の心情を、3人の巨匠の作例を通じてじっくり解き明かしてゆきます。アリアドネは古代神話に登場するミノス王の娘で、王国の迷路にひそむミノタウロスを彼女の手引きで倒した勇者テーセウスに恋し、ともに国を離れたものの、ナクソス島で思いがけず見捨てられてしまいました。卑怯な勇者への怒りと絶望を巧みに描き出した傑作楽曲は過去少なからず、本盤ではバロック後期のA.スカルラッティ(イタリア)とヘンデル(ドイツ&英国)、そして古典派のハイドン(オーストリア)らの圧倒的な作風の違いを、アルカンジェロのセンス抜群な古楽器演奏とともに堪能できます。当初ピアノひとつで伴奏できるよう作曲されていたハイドン作品が、大がかりな管弦楽伴奏版で聴ける点も見過ごせません。アルカンジェロとの共演でその魅力をさらに引き出されたケイト・リンジーの面目躍如。今後への大きな躍進も垣間見える圧倒的な解釈にご注目ください。(2020/01/31 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA576 |
「対位法」を主体とした形式(書式)の一つとされる「フーガ」。基本的に「一つの旋律を元にして、これが複数の声部で発展していく」音楽ですが、多くの声部が重ねられてたり、メロディを逆行させたりと、様々なヴァリエーションが生まれてきています。このフェインバーグの「Fugue State‐フーガの状態」は、バロック時代の色々なフーガが提示されています。バッハ作品はもちろんのこと、ヘンデルやスカルラッティ、ブクステフーデなどのユニークなフーガをピアノで演奏することで、その華麗なる音の建築物の隅々に光を当てています。(2015/08/26 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
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カタログ番号 | :Steinway30034 |
【俊英ジュスタン・テイラーが紐解くイタリア音楽のバッハへの影響、スコット・ロスゆかりの名器を使用!】コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリアの関係を紐解く一枚。バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集していました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。このアルバムには、バッハが研究のために鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA998 |
聞き慣れない組み合わせですが、かの有名なカストラート、ファリネッリがトランペット奏者と音出し比べをして勝ったというエピソードが残っていることからもわかるように、バロック時代には声楽とトランペットの相性の良さは共通認識になっていました。実際この演奏をお聴きになれば、合い寄り添う両者に驚かれることでしょう。それも楽器が柔らかい音色のバロック・トランペットであり、ソプラノがビブラートの少ないまっすぐな声で歌うからこそ組み合わせの威力は倍加するのです。なお、ストラデッラのシンフォニアだけは声楽無しです。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553735 |
2015年、イタリアのサルッツォで開催された国際ハープ・コンクール「Suoni d'Arpa」の優勝者エリザ・ネッツァーのリサイタル・アルバム。「トッカータ」と題されたこの1枚には、アレッサンドロ・スカルラッティからニーノ・ロータまで幅広い時代のトッカータが収録されています。華麗な技巧を要するスカルラッティの曲、東洋的な響きに加え、時にはハープを打楽器のようにも使うハチャトゥリアンのトッカータをはじめ、名手サバレタがハープ用に編曲したトゥーリナの「トッカータとフーガ」、ネッツァーのために書かれたホデルの「トッカーレ」など楽器の可能性を極限まで追求した、美しく刺激的な作品9曲が並んでいます。(2019/01/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573835 |
ロシアに生まれ、ミハイロフスキー、ドホナーニらに薫陶を受けたレヴィツキー。わずか45歳で早世しましたが、存命中は、スタインウェイ社によるピアニストランキングに、ホフマンと並んでカテゴリーAに入れられるほど高い評価を得ていました。卓越した技巧、何よりも旋律線を歌わせる能力に秀で、しかも過剰にならないロマンティックなアプローチと、ロシア流派の最優等生的ピアニストでもありました。ショパンのワルツなどで、若干和声を変更する、バス音をさげる、といった仔細な改変も見られますが、当時の基準からすると、これは、彼のモダンな姿勢の反映と見ることもできるでしょう。(2003/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110688 |
【ヘンデルがコレッリと出会い、スカルラッティ父子が活況の時代を鮮やかに再現!】イタリア出身ながら英国とフランスのすぐれた古楽伝統を吸収し、ルセやセラシらの薫陶を受けレザール・フロリサンのアシスタントを務めなるなどじっくりキャリアを築いてきた、ミレニアル世代の才人パオロ・ザンズ。2017年に立ち上げたレ・スタジョーニには、同じイタリア出身のバロック・チェロ奏者マルコ・フレッツァートをはじめ、欧州古楽界より選りすぐりの気鋭奏者たちが揃います。そんな彼らがイタリアに本拠を置くArcanaレーベルから世に問う初アルバムのテーマは、巨匠コレッリが若きヘンデルと共演し、スカルラッティ父子がともに現役で音楽通たちを瞠目させていた1700年代初頭のローマ! 17世紀以来、建築・美術・文芸・音楽とさまざまな芸術分野に深い愛を注いだ聖職者や貴族が多かったこの「永遠の都」で、いかにバロック後期の活況の萌芽が見られたかを伝えてくれます。名カウンターテナー歌手ヴィストーリの美声と技巧がアリアのしなやかな旋律美を描き出すかたわら、さまざまな古楽器の味わいが活きる器楽陣も絶妙。プログラムの巧妙さは解説でも詳述されていますが、イタリアの心意気に満ちた地中海情緒満点の古楽器演奏で体感する「音の時間旅行」には格別のものがあります。(2021/03/26 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A485 |