ヴァレーズ, エドガー(1883-1965)
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2017年7月20日に生誕90年を迎えたドレスデン生まれの指揮者、ミヒャエル・ギーレンの集大成BOXの第7集。今作でも世界初録音を多数含む「知られざるギーレン」が紹介されています。“近代、現代音楽のオーソリティ”として「同世代の音楽」の初演や紹介を行ったギーレンらしく、このBOXにもペトラッシの「オーケストラのための協奏曲 第1番」やドビュッシーの「聖セバスチャンの殉教」など珍しい作品が含まれていますが、中でも注目すべきは1975年から1990年にかけて演奏されたアメリカ音楽集(CD2)でしょう。アイヴズの「答えのない問い」や「宵闇のセントラルパーク」は、1956年にギーレンがドイツ初演を行った曲。初演当時はオーケストラのメンバーも混乱してしまったほどの斬新な作品でしたが、この録音の時点では、すっかりこなれた演奏が繰り広げられています。またヴァレーズの「アルカナ」やマクフィーの「タブー・タブハン」も興味深い演奏です。CD6ではテレビ放送のために収録した演奏を聴くことができ、ストックホルム王立歌劇場やフランクフルト歌劇場、ベルリン国立歌劇場で、オペラ指揮者としても高く評価されていたギーレンの手堅い指揮をバックにした歌手たちの歌唱を楽しめます。他にはチェコの音楽やラヴェル、スクリャービンなど、どれも精緻な響きに彩られた美しい演奏が繰り広げられています。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
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カタログ番号 | :SWR19061CD |
近代アメリカのパーカッションのための作品集。1935年から45年にかけて打楽器のための作品を集中的に作曲したケージの「ファースト・コンストラクション」は、彼の師であるシェーンベルクが提唱した十二音技法を打楽器に持ち込み、16種類の楽器とサンダーマシンで演奏するというものです。ヒナステラの「魔術的アメリカに寄せるカンタータ」は戦争、自然現象、愛など人間の生活にまつわる事象が、コロンブス以前の古いテキストで語られるという壮大な作品。ルー・ハリソンの協奏曲は十二音の技法にインドやアフリカ音楽の要素を取り入れた独自の作風による協奏曲。朗々と歌うヴァイオリンとパーカッションの荒々しい響きが融合し、見事な音楽を創り上げています。ヴァレーズの「イオニザシオン」は打楽器のための音楽の先駆的作品の一つ。5分ほどの小品でありながらも、消防車用のサイレンまでを含む37の楽器の音色が交錯し、素晴らしい音の風景を描き出していきます。(2021/01/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574244 |
リュドウィク・モルローとシアトル交響楽団による「アメリカ作品集」といえば、アイヴズの交響曲第2番を中心としたアルバム(SSM-1003)があり、こちらも実に素晴らしい演奏ですが、今回のアルバムはアメリカそのものを題材とした2つの作品を収録したという、興味深い1枚です。イギリスの小説家アーノルド・ベネットが1911年に初めてアメリカを訪れたときに、立ち並ぶニューヨークの高層ビルを見て興奮し、文章を綴ったのと同じ頃、多くの音楽家たちも様々な理由でアメリカを訪れ、各々の感想を音にしています。ドヴォルザークは「新世界より」で独特の哀愁に満ちた交響曲を。そしてヴァレーズはもっと写実的な作品を。雰囲気こそ違え、どちらも「当時のアメリカ」の姿を包括的に伝えるものであり、過去から未来へと繋がる記念碑的な作品なのです。(2015/07/29 発売)
レーベル名 | :Seattle Symphony Media |
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カタログ番号 | :SSM1006 |