ワーグナー, リヒャルト(1813-1883)
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ワーグナーの聖地バイロイトで行なわれる音楽祭は、第2次世界大戦終了後6年間中断されていました。ようやく再開された1951年の音楽祭で最大の話題となったのが、ヴィーラント・ワーグナー演出、ハンス・クナッパーツブッシュ(1888‐1965)指揮による《パルジファル》です。その演奏はデッカ・レーベルによってライヴ録音され、ワーグナー全曲盤の金字塔として、長く愛されてきました。このCDは初発売時のLPを名復刻者オバート=ソーンがリマスタリングしたものです。生々しさ、深み、音場感。初期盤の素晴らしさが蘇えっています。(山崎浩太郎)(2003/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110221-24 |
1901年以降、30年間バイロイトに君臨したムック。なかでもパルジファルの演奏は、「唯一にして究極」あるいは「この時代、あの時代ではなく、すべての時代の『パルジファル』」と絶賛されたのでした。ワーグナーの後期作品で顕著な「無限旋律」は、ともすれば骨格を失ったただの流れになる危機をはらみますが、ムックは作品の構成や主題の関連を隅々まで見据え、あたかも作品全体を大伽藍を構築するかのように演奏したのでした。激昂することなく、しかし粛々たる情熱に満ちたムックの棒さばき。バイロイト、ベルリンでの録音による集成版で、残念ながら第2幕が一部しか収録されていませんが、ワーグナーの演奏史上、金字塔を打ち立てたものとして、音楽史的にも要チェックの1枚です。またムックと同時代にメトで活躍し、パルジファルをメト初演したヘルツによる管弦楽組曲も収録されています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110049-50 |
最近「指輪」全曲を完成させたヴァイグレとフランクフルト歌劇場が次に取り組んだのは、ワーグナー(1813-1883)の初期作品である「妖精」全曲です。カルロ・ゴッツィの原作「へび女」と「からワーグナー自らが台本を作成し1833年から34年にかけて書き上げた大作で、中世の架空の国トラモントで起きた若き王子アリンダルと妖精アーダの物語で、アリンダルが“禁断の質問”をしてしまったために、2人に様々な苦難が降りかかるというお話。先人であるマルシュナー、ウェーバー、メンデルスゾーンなどの影響が強く感じられますが、やはりワーグナーらしく、彼が生涯を通じて追求した「愛、禁じられた質問、救済」の原型があり、また音楽的にもローエングリンを思わせるメロディがあったりと、多少冗長ではありますがなかなか興味深いものです。(2013/01/23 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC940 |
ヴァイグレとフランクフルト歌劇場によるワーグナー(1813-1893)の初期オペラ・ツィクルス。遂に問題作「リエンツィ」の登場です。この作品は堂々たる序曲が良く知られていますが、内容もまた豪勢なもの。最初の構想では全曲を演奏するのに5時間以上も掛かることもあって、現在では大抵短縮版(この録音も)で上演されています。後のワーグナー作品のような半音階的な音楽ではなく、どこかヴェルディをも思い起こさせる明快なメロディですが、甘い愛のデュエットや、攻撃的な金管楽器の使い方はワーグナー独自のものであり、ヴァイグレはそんな部分も存分に生かした、迫力ある世界を描き出しえtいます。ベテランと若手をバランスよく配した歌手たちの歌唱にも大満足です。(2014/03/26 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC941 |
2010年までウィーン放送交響楽団の音楽監督を務め(後任はコーネリアス・マイスター)、この楽団の士気を飛躍的に高め、かつ意欲的な演奏を数多く聴かせた指揮者ベルトラン・ド・ビリー。現在は世界中のコンサートホールと歌劇場で優れた演奏を披露しています。そんな彼の最新作はフランクフルト歌劇場とのワーグナー「ローエングリン」です。ワーグナー(1813-1883)の初期から中期における作品で、10世紀前半のアントウェルペンを舞台に英雄的なテノール"ローエングリン"と、純真なソプラノ"エルザ"、そして老獪なメゾ・ソプラノ"オルトルート"を中心に陰謀と愛が蠢くストーリー、いつの時代も聴く人の胸を打つものです。歌手たちの力量はもちろんのこと、オーケストラにも高い技術と表現力を要求するこの歌劇、ド・ビリーは透明感溢れる色彩で、見事にワーグナーが望んだであろう響きを表出しています。エルザ役のニュルンドやハインリヒ王役のシュトルックマンの安定した歌唱はもちろんのこと、タイトル役のケーニヒ(風貌は若干こわもて)の堂々たる歌唱にも注目です。(2014/09/24 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC946 |
輝かしきオーケストレーションによる音響と、ゲルマンの純愛神話劇的内容によって、悪名高き国威発揚的楽劇とされた「ローエングリン」。その悪しき影を取り払い、単純な自然主義的路線から、もっと深層心理まで掘り下げた解釈を施すべきであるという転換点を迎えたのが、1953年バイロイトにおける上演でした。その記念碑的演奏でタイトルロールを務めているのは、戦後最高のヘルデン・テノールとして名をはせたヴィントガッセンです。51年のパルジファル役によるバイロイトデビューから、わずか2年後の抜擢でした。その英雄を支えるのが、戦前デビューのグラインドルに、ヴァルナイ、アダムといった51年デビュー組などの立役者たち。実力派ワーグナー歌手のオンパレードです。(2005/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110308-10 |
歴史の奇跡か偶然か20世紀前半から中頃にかけて、偉大なヘルデン・テノールを中心に、いわゆるワーグナー歌いと称される底力あふれる声を持つ重量級歌手たちが、時空的に一堂に会しました。当時のメトはそれら歌手たちによるワーグナー作品の壮麗な演奏が行われていたのでした。その中心のヘルデン・テノールはいうまでもなく今や伝説ともなっているメルヒオールで、幸いなことに多くの録音を残しているので、彼の業績をうかがい知ることが出来ます。ワーグナー作品の中でもひときわヒーローが颯爽と活躍するローエングリンを、メルヒオールは4種類録音を残しています。そのなかでもトールボリ、ヴァルナイといった際だったヒロインたちとの共演で知られるのが、このCDです。(2005/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110235-37 |
ワーグナーの名歌劇から名場面を抜き出して、オーケストラのみで演奏するという試みは、多くの指揮者が行っていて、そのどれもが高い効果を上げています。ここでは名指揮者シュウォーツによる「さまよえるオランダ人」の序曲と、「ニーベルングの指輪」からの名場面をお聞きください。歌がなくては成立不可能と思える「ヴォータンの別れ」なども、歌の部分をうまくカバーする楽器の音色に思わず舌を巻くこと間違いなし。神々の黄昏の「夜明け」での金管楽器の冴えにも感動です。録音 1987年10月21日…1/1986年3月…2.5/1992年2月19.20日…3.4
ワシントン シアトル・オペラ・ハウス(2012/09/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572767 |
このシリーズに「オペラからの管弦楽曲集」というタイトルが付けられなかったのは、このアルバムのトラック1に収録されている「ファウスト序曲」が、独立した管弦楽作品であるためです。これはゲーテとベートーヴェンにインスパイアされた26歳のワーグナーが「ファウスト交響曲」を構想しながらも、結局のところ完成させることなく、その第1楽章を「序曲」としたためで、もしかしたら、この作品はリストの同名の曲を凌ぐほどの劇的なものになっていたかもしれません。他には「ローエングリン」と「パルジファル」からの音楽を収録。第3集(8.572768)もお楽しみに。DELOSより移行盤
録音 1987年10月21日…2.4-7/1992年2月19.20日…1.3 ワシントン シアトル・オペラ・ハウス(2012/09/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572768 |