リスト, フランツ(1811-1886)
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最近、リストが編曲したベートーヴェンの交響曲を手掛けるピアニストが増えてきましたが、やはりこういう曲は「けれんみのない」人が演奏してもつまらなくなってしまうものです。その点ビレットならば問題なし。ベートーヴェンとリスト双方の美味しい部分をじっくり味わうことができるというものです。このアルバムに収録されているのは、人気急上昇中の第7番と、比較的簡素な形式を持つ第8番の2曲です。第7番は華やかな主題が出て来るまでに、かなりの長い時間を要するのですが、この部分をピアノで演奏すると、どうしても単調になりがちなところを、ビレットは上手い具合に飽きさせず聴かせてくれています。最も荒々しい曲調を持つ終楽章は意外にも静かですが、これは彼女のいつものやり方です。第8番は細部にまで手が入った編曲であり、ビレットはその音を漏らさず聴かせてくれています。優美なはずの第3楽章メヌエットも、予想外の表情を見せています。これは面白いです。(2011/11/16 発売)
レーベル名 | :Idil Biret Archive |
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カタログ番号 | :8.571259 |
ベートーヴェン(1770-1827)の偉大なる交響曲を、華麗なピアノ・ソロへと凝縮したのは、ご存知ピアノの魔術師フランツ・リストです。ここで聴けるのは、第6番「田園」と第9番「合唱」で、どこから聴いても驚くことばかり。オーケストラの響きを余すことなくピアノで表現するなんて、まさに魔術師ですね。さて、このビレットの演奏。第9のおなじみのテーマが驚くほど遅いテンポで演奏されたりと、特異な世界を形成しています(例えばシチェルバコフの演奏と聴き比べていただければ面白いかもしれません)。指揮者で言えばクレンペラー?とにかく個性的です。(2011/07/13 発売)
レーベル名 | :Idil Biret Archive |
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カタログ番号 | :8.571264-65 |
「フランス革命の際、ナポレオンに共感して曲を書きあげたものの、彼が即位したという知らせを受けて、激怒したベートーヴェンが表紙を破り取った」という逸話がまことしやかに伝えられているこの第3番の交響曲。逸話を差し引いて考えても全編を通じて勇壮かつ創意工夫の見られる見事な作品です。リストはこの壮大な作品を見事にピアノ独奏作品へと移し替えました。どこもかしこも素晴らしい出来ですが、中でも変奏曲形式で書かれた終楽章が聴きものです。この主題はそのままベートーヴェン自身がピアノのための変奏曲としても作曲しているので、これと聴き比べるのも「通の楽しみ」と言えるでしょう。ビレットの演奏はどこを聴いても文句なし。(2011/11/16 発売)
レーベル名 | :Idil Biret Archive |
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カタログ番号 | :8.571263 |
若きイタリアのソプラノ、ロザ・フェオーラは2010年のプラシド・ドミンゴ国際オペラ・コンクールで第2位を獲得、国際的な注目を集めています。同時に「聴衆賞」と「サルスエラ賞」も獲得していますから、いかにコンクールの場でも光る存在であったのかは想像に難くありません。2008年にサンタ・チェチーリアで開催されたマスター・クラスでレナータ・スコット、アンナ・ヴァンディ、チェーザレ・スカルトンの薫陶を受け、ケント・ナガノが指揮する「ランスへの旅」のコリーナ役でオペラ・デビューを飾った彼女は、モーツァルトやヴェルディなど着々とレパートリーを増やしながらキャリアを積んでいます。このアルバムはそんな彼女が歌うレスピーギやリストを中心とした、ダンテ、ペトラルカのソネットを題材にした歌曲を収録したもの。言葉の響きを大切にした集中力溢れる見事な歌唱を披露してます。(2016/01/27 発売)
レーベル名 | :Opus Arte |
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カタログ番号 | :OACD9039D |
ドイツ出身のピアニスト、ブルカルト・シュリースマン。フランクフルト音楽・舞台芸術大学で修士号を取得したのち、シューラ・チェルカスキーとブルーノ・レオナルド・ゲルバーのマスター・クラスに参加、1984年頃からピアニストとして活動をはじめました。プロのスキューバダイバーでもあり、水中で聴こえる音についての研究を行うことで知られています。彼はまた、21歳の時に全オルガン作品を暗譜演奏したほどJ.S.バッハを尊敬しているといい、2012年に録音されたバッハ・アルバム(DIVINE ART DDC25751)も思慮深く真摯な演奏が評価されています。そんな彼のこの3枚組アルバムには、今回は初出となるブゾーニ編のバッハ:シャコンヌ、ベルクのピアノ・ソナタと、1990年代から2000年にかけてBayer Recordsからリリースされた「スクリャービン・アルバム」などの名演をリマスターしたものを収録。完璧主義者として知られるシュリースマンならではの表現をじっくりと楽しめます。(2021/09/10 発売)
レーベル名 | :Divine Art |
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カタログ番号 | :DDA21373 |
まずはお約束のバッハ編曲、「半音階的幻想曲とフーガ」です。ブゾーニ先生には申し訳ないですが、数多くのピアノ独奏用編曲での恰幅のよさと比べると、やや珍なる仕上がりのようです。幻想曲での両楽器の掛け合い、フーガの最後の盛り上げなど、特にチェロが高音域で頑張るほどにナイスな脱力感が・・・。変奏曲はブゾーニが、「らしさ」を次第に発揮するようになった頃の作品、音楽的語彙が豊富で、素晴らしい演奏効果があります。もっと演奏されてよい作品といえましょう。「忘れられたワルツ」は名編曲、原曲のもつ浮遊感を、低音楽器を使って表現しているのは、素晴らしい逆転の発想です。(2004/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555691 |
イタリアに生まれ12歳でピアニストとしてデビュー、神童として活躍しながら、10代で数多くのピアノ曲を作曲したブゾーニ。しかし、彼の音楽の本質はイタリアとドイツの融合であり、この頃の自作の完成度については否定的だったといわれています。20代の彼は古典の作品を学び、わが物にするために、バッハやブラームスなど数多くの作品をピアノ曲に編曲し、コンサートでも積極的に演奏しました。なかでもバッハ作品の編曲は、対位法を学ぶために有効であり、後年のブゾーニ作品の特徴とも言える「複雑な旋律が入り組んで曲を形作る」作風もこの頃に確立されました。モーツァルト作品からはシンプルな美しさを見出し、ブラームスのコラールからは、ルター派の讃美歌を学び、クラーマーの練習曲からは「ピアノ奏法」の可能性を発見、後に書き上げた「ピアノ演奏法」の足掛かりとなりました。10代の頃に出会ったリストからは強烈な印象を受け、彼の数多くのピアノ作品の校訂を行いましたが、このアルバムに収録された「メフィスト・ワルツ」は、ピアノ版ではなく、オーケストラ版をピアノ曲へと改変したという珍しい作品です。(2018/03/23 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573806 |
現在、世界のピアノ・デュオ界で最も注目されているのが、このアンダーソン&ロー・ピアノ・デュオです。Steinwayレーベルにおける前作「When words fade」(STNS-30006)で、華麗かつ斬新な世界を見せてくれた彼ら。今作では「麗しいモーツァルト」の世界を多面的に掘り下げます。彼らは連弾も得意ですが、今作は全て2台ピアノ用の曲。中でも有名なK448などは、極めてオーソドックスに演奏しており、却って意外な印象を受けたりします(もちろんツボはばっちり押さえてます)。しかしながら、他のブゾーニやリストの作品や、彼らのオリジナル曲では個性炸裂。とにかく面白い1枚です。(2014/06/25 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
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カタログ番号 | :Steinway30022 |