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ルトスワフスキ, ヴィトルト(1913-1994)

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    ルトスワフスキ:交響曲第3番/パガニーニ変奏曲(グレムザー/ポーランド国立放送響/ヴィト)

    ルトスワフスキの最高傑作が「交響曲第3番」です。最初と最後に重要な楽章がある古典派交響曲の形式への反省から、前置きとして音素材を提起する第1楽章と、それを発展させ頂点へと至る第2楽章とで構成されます。「眠りの空間」「織りこまれた言葉」は、共にフランス語の音韻に触発された作品で、緊張感のみなぎる音空間が最高。「パガニーニ変奏曲」は同名の2台ピアノ作品を、ピアノと管弦楽用に編曲したもので、短い時間に凝縮された、感覚的に楽しめる傑作。ルトスワフスキならまずこの1枚と言える内容です。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553423

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    ルトスワフスキ:管弦楽曲集 - 4 チェロ協奏曲/管弦楽のための書/チェイン3 (ポーランド国立放送響/ヴィト)

    政治的立場のために母国ポーランドでは演奏禁止になる曲もあったルトスワフスキ作品に、ヴィト率いるポーランドのオーケストラが燃えて取り組んでしかもナクソス価格のシリーズ第4弾です。冒頭のカデンツァから一気に聴き手を釘付けにする「チェロ協奏曲」の物凄さ、クライマックスの緊迫感も尋常ではなく、これがチェロのための20世紀の名曲とされているのは当然です。既にスタンダードな作品として認知された「管弦楽のための書」や他の2つの作品も、変化に富む音響だけでも楽しめるし、作曲者の政治主張を感じ取る聴き方もできます。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553625

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    ルトスワフスキ:管弦楽曲集 - 5 管弦楽のための協奏曲/3つの詩/「ミ・パルティ」(ポーランド国立放送響/ヴィト)

    桁外れの集中力と表現力で発売の度に驚かされるポーランド人演奏家によるルトスワフスキ、今回は20世紀管弦楽曲の古典的名曲「管弦楽のための協奏曲」がメインです。なぜ古典か、それは理屈なく誰の耳にも訴えるからです。全曲のフィナーレの高揚などは、近現代管弦楽曲ファンなら知らないと損。そして古典には冒険を合わせます。数少ない合唱付き管弦楽曲は、幻想派の詩人・画家ミショーを素材にシュールに迫ります。ここでは合唱団の演技力が非常に優秀で高得点。「ミ・パルティ」と「弦楽のための序曲」も音楽の展開や音響の変化に耳は釘付けになります。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553779

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    ルトスワフスキ:管弦楽曲集 - 6 交響曲第1番/歌の花と歌のお話(ポーランド国立放送響/ヴィト)

    ナクソスのルトスワフスキ管弦楽曲集は正にスグレモノです。1.曲が凄い。調性が無い現代音楽だけはご勘弁という貴方でも、何か感じる不思議な魅力。当盤の収録曲は、初期の交響曲第1番(冒頭一発カマします、音量注意)から晩年の「歌の花と歌のお話」(各曲の題名が興味をそそリます。歌手の透明な声にも注目)まで作曲年代が半世紀に及びますが、常に新しい工夫があります。2.演奏が凄い。作曲者自作自演盤もある中で、作曲者の国の演奏家達の熱演も負けず劣らずの出来ばえ、聴き逃せません。3.嬉しいナクソス価格。これがこのお値段で楽しめるとは!(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554283

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    ルトスワフスキ:管弦楽曲集 - 7 13独奏弦楽器のための前奏曲とフーガ/ポストリュード/ファンファーレ(ポーランド国立放送響/ヴィト)

    20世紀の作曲家としては破格の演奏機会に恵まれたルトスワフスキですが、この第7集は珍曲揃い。しかし内容はさすがの一語に尽きます。1の冒頭の美しさは、凡百の作曲家たちを遥か遠くに引き離します。「前奏曲とフーガ」はルトスワフスキ作品中でも特に演奏時間の長い大曲。「小序曲」は、かの有名なフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの委嘱作。選曲で特に目を引くのは、晩年の3曲のファンファーレですが、実際に祝典の現場で演奏されたら正直言って迷惑かも、と思えるほどに充実した現代音楽になっている(しかもあっという間)ので、ファンにはたまりません。(2001/12/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.555270

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    ルトスワフスキ:管弦楽曲集 - 8 二重協奏曲/ダンス・プレリュード/チェイン1 (ポーランド国立放送響/ヴィト)

    20世紀を股にかけて活躍した巨匠・ルトスワフスキは様々なスタイルによる作品を遺しています。「ダンス・プレリュード」では、バルトークを思わせるような民謡風の楽想が展開されていますが、トラックが一つ進んで二重協奏曲になると、突如として弦楽器のカオス的運動が耳に飛び込んできます。独奏楽器であるオーボエとハープ、そしてバックの室内管弦楽とも技巧を尽くした書法で、所謂ゲンダイオンガク風の緊張感ある響きをたっぷり楽しめます。一方計8曲の「子供の歌」は、前衛が弾圧された時代の産物とはいえ、その優しく感動的な響きからは、この作曲家のまた別の横顔がのぞいていると申せましょう。(2003/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.555763

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    ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲/交響曲第1番(ヴロツワフ・フィル/スクロヴァチェフスキ)

    2013年のルトスワフスキ(1913-1994)生誕100年を記念して制作された作品全集の第4集。こちらは1940年代と1950年代の名作を2曲並べて、その本質を探るというアルバムです。初期の作品に属する「交響曲第1番」では、調性から脱却し、独自の和声感を構築していった彼の試行錯誤が現れています。また彼の代表作の一つである「管弦楽のための協奏曲」では、民俗音楽の追求を目指した当時のスタイルが集大成されており、新古典的派の雰囲気も感じさせるユニークな作品に仕上がっています。どちらも巨匠スクロヴァチェフスキの指揮による納得の演奏です。(2014/04/23 発売)

    レーベル名:CD Accord
    カタログ番号:CDAccordACD196

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    ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲/シマノフスキ:交響曲第3番/A. チャイコフスキー:交響曲第4番(バイエルン放送響/ヤンソンス)

    バイエルン放送交響楽団の最新リリースは、ヤンソンスが深く思いを寄せているという3つの作品です。どの作品も色彩感に溢れ、エキゾチックであるとともに、平和への思いも込められています。ルトスワフスキの「管弦楽のための協奏曲」はポーランドの民謡をベースとしながら、作曲家が全く新しいアプローチによって、アバンギャルドな佇まいを持たせた興味深い曲。バルトークからの影響も感じられるオケ好きにはたまらない逸品です。シマノフスキの「交響曲第3番」は合唱、テノール独唱、ヴァイオリン独奏を伴う大掛かりな曲。13世紀のペルシャの神秘的な詩が用いられ、独特の和声と、炸裂する音響が入り乱れた20世紀初期の名作の一つです。アレクサンダー・チャイコフスキーは、あの有名な「チャイコフスキーたち」とは関連ありません。1946年にモスクワで生まれ、1972年までモスクワのコンセルヴァトワリーでナウモフにピアノ、フレンニコフに作曲を学びました。作風は新古典主義であり、主にピアノ曲を書いていましたが、最近はこのような管弦楽作品も多く手掛けています。この交響曲第4番は合唱とヴィオラ・ソロを伴う作品。名ヴィオラ奏者ユーリ・バシュメットの依頼により、ヴィオラ・パートにより重要性を付加したというもので、コラールのパッセージに深い思いが込められている「平和への祈りの音楽」です。2009年10月8-9日ミュンヘン・フィルハーモニー…1-3, 2008年12月18-19日ミュンヘン・フィルハーモニー…4-6, 2009年1月14-16日ミュンヘン・ヘルクレスザール…7全てライヴ録音(2011/06/08 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900107

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    ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲/パルティータ/ノヴェレッテ(C. テツラフ/フィンランド放送響/コロン)

    【ニコラス・コロンが振るルトスワフスキ、クリスティアン・テツラフ参加!】フィンランド放送交響楽団が継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケストラの機能性が遺憾なく発揮されています。アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向のあるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展開。オーケストラも呼応します。ソロ・パートの名技も聴きものです。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1444-2

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    ルトスワフスキ:交響曲第2番、第3番(フィンランド放送響/リントゥ)

    ハンヌ・リントゥによる「ルトスワフスキ:交響曲全集」の第2集。今回のアルバムに収録されているのは、新古典主義の作風から少しずつ脱却を図った時期に書かれた「交響曲第2番」と、完全に自身の作風を確立した1980年代の「交響曲第3番」の2曲。交響曲第2番は、コラージュ的な手法を採り入れることで多彩な音の動きが追求されており、冒頭のファンファーレ風の旋律は混沌の波に取り込まれ、第2楽章の後半で激しい動きへと変化します。交響曲第3番はシカゴ響の委嘱曲。1972年から取り掛かったものの出来栄えに満足せず、結局11年かけて完成したというルトスワフスキの苦労がしのばれる作品です。交響曲第2番で萌芽した「管理された偶然性」(指揮者の手を離れ、アドリブをする箇所があることで、管理している部分が際立つ)が発揮されたユニークな作品です。複雑な曲を得意とするリントゥの手腕が冴える目覚ましい演奏を素晴らしい録音で。(2020/02/21 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1332-5