コーツ, グロリア(1933-2023)
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ウィスコンシン生まれの女流作曲家コーツの作風をひとことで言うならば、一がグリッサンドで二もグリッサンド、三四がなくて五がまたグリッサンド、とにかくグリッサンドの用法が異様なまでに特徴的です(それだけではありませんが)。特に第5番はすさまじく、第2楽章では全楽器がゆったりとした周期で、幅広い音域の上下動を延々と繰り返し、第3楽章ではせわしない周期で、振幅を徐々に変えての上下動を果てることなく続けます(どちらも弦楽器にのみ可能な技!)。また第1楽章は微分音程を用いてのカノンだったりします。耳慣れた響きはどこをとってもありません。軟体動物かアメーバのような音楽と申せましょう。(2002/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559091 |
第1集(8.559091)でのけぞった貴方も、そうでない貴方もお待たせしました! あの魂を抉るような異形の響きが帰って参りました!!しかも今度は強力な助っ人を連れて!!!第7番「天使たち」は何とオルガンの共演つきで、オルガンは鋭いトーンクラスターや、調的な聖歌のメロディーを奏でて、ウニャウニャとグリッサンド上下行を繰り返す弦楽群と絡み合い、不可思議サウンドを紡ぎ上げていきます。その他、9.11同時テロの犠牲者を悼む第8番、アジタート(激しく)の指示がまさにふさわしい、トレモロ、バルトーク・ピチカート、グリッサンド(含超ロング)etc.を駆使した激烈な終楽章を持つ第3番など、スゴい曲ばかりです。(2004/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559152 |
交響曲の作曲家として良く知られるアメリカの女性作曲家、グロリア・コーツ。彼女の作風はとにかく個性的で、至るところに出現する上昇するグリッサンド(音を滑らすように移動する)と、時々挟みこまれる親しげなメロディが、まるで悪夢のように耳を掠めるのです。もちろんここに収録されている弦楽四重奏曲も例外ではなく、低弦で繰り返される分散和音を彩る、鳥のさえずりのようなヴァイオリンの音色は一度聴いたら忘れることはないでしょう。対する「ヴァイオリン・ソナタ」は幾分古典的な佇まいを見せる禁欲的な曲。弦の限界に挑むかのような孤高の響きがたまりません。エミリー・ディキンソンの詩の一節をタイトルにした「ピアノ三重奏曲」は、タイトル通り抒情的な曲。とはいえ、美しい響きの中に、さりげなく四分音を紛れ込ませてくるところが彼女流。調子の狂ったような弦楽器の響きをご堪能ください。体が拒否しても脳が陶酔するという「二日酔い」のような気分になれること請け合いです。(2010/11/17 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559666 |
先行の弦楽四重奏曲集(8.559091、8559152)でも、驚異のグリッサンド・ワールドで、聴くものを驚倒させてきた超個性派の女流コーツですが、交響曲でもありとあらゆるグリッサンドが登場します。第14番は、弦楽とティンパニのための作品ですが、弦楽器だけでなくティンパニもペダル奏法でグリッサンドや微分音を奏していきます。第1番は弦楽のための作品ですが、スコルダトゥーラ(変則調弦)が駆使されており、しかも演奏しながら調弦が変更されていきます。第7番のみフル・オーケストラのための作品ですが、当然管、打楽器も大活躍をしつつ、ここでも驚くべきサウンドが展開されています。(2006/07/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559289 |
アメリカの女性作曲家、グロリア・コーツと言えば、その独特な音使いがたまらない!と隠れたファンの多い人としても知られています。メインの交響曲第15番は彼女の新作で、「モーツァルトを讃えて」と副題がついていますが、内容は(彼女らしい)グリッサンドを多用したこの世のものとも思われぬ響きに満たされた曲で、もしかしたら彼女は霊界のモーツァルトと交信したのではないか・・・と思われますがいかがでしょう?(2008/05/09 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559371 |
アメリカ現代音楽界の重鎮の一人、グロリア・コーツ。9歳から倍音やクラスターを駆使して実験的な作品を作ってきたという彼女、アレクサンドル・チェレプニンとオットー・ルーニングの指導を受けて更なる研鑽を積み、コロンビア大学を卒業後は作曲家として本格的な活動を始めました。歌手、女優、画家としても才能を発揮し、アルバムのジャケットを飾る絵も彼女の作品「 Parallel Univers」です。収録曲の「ピアノ五重奏曲」はエミリー・ディキンソンの詩に根差しており、四分音の微妙な響きを効果的に使いながら、煌めくような光が表現されています。交響曲第10番はバイエルン州のエルディングで発見された「ケルトの古代遺跡」をモティーフにした作品。高速道路建設のため、存続が危うくなった遺跡についての音楽は、冒頭から吹きすさぶ風が描写され、揺れ動く音を打楽器のアクセントが絶妙に彩ります。交響曲を指揮したスーザン・アレンは元々優れたハープ奏者。この演奏が指揮者デビューとなりましたが、残念なことに病を得て、演奏後1年ほどでこの世を去ってしまいました。このアルバムは彼女への追悼でもあります。(2018/06/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559848 |