レナウ, ニコラウス(1802-1850)
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2014年、リヒャルト・シュトラウスの生誕150周年を祝して、入念に準備された「ピアノ伴奏による歌曲全集」の登場です。
全てを監修したのは、往年の名メゾ・ソプラノ、ブリギッテ・ファスベンダー。彼女は舞台を退いてからも、後進の指導を積極的に行っていることで知られており、この全集でも現在最高のシュトラウス歌手13人を結集し、歌唱についてのアドヴァイスを与えることで、ここに最高の「全集」が完成したのです。
これまで全集としてリリースされていたアルバムは(後に新発見の2つの歌曲…子ども時代より:CD1-20、秋の夕暮れ TrV 226:CD1-19が追加され、現在は全集とは銘打っていません)、2人の歌手が歌い分けていただけであり、今回のような細かいニュアンスの違いには対応していないこともあり、この全集における「歌唱法からドイツ語の発音、そして作曲年代によるスタイルの違い」までが丁寧に考慮され、もちろん各歌曲にふさわしい声質も選択されるというコンセプトは聞き手にとっても魅力的なものであることは間違いありません。
各々の曲は、概ね作曲年代順に並べられ、母親の助けを借りて仕上げたであろう6歳の時の「クリスマスの歌」から、84歳の時に名歌手マリア・イェリッツァのために書かれた「あおい」(実質上、彼の最後の作品)まで、「歌曲」というものに彩られたリヒャルト・シュトラウスの生涯をじっくり辿ってみませんか。(2014/06/25 発売)
レーベル名 | :TwoPianists |
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カタログ番号 | :TP1039312 |
【ピオーが描く、ドイツ歌曲の陰影法】フランスの歌姫ピオーが歌う管弦楽伴奏のドイツ歌曲集。「4つの最後の歌」「あすの朝」「7つの初期の歌」などの有名曲、そしてリヒャルト・シュトラウスが最後に残した歌曲とされる「あおい」が聴けるのが大きな魅力です。アルバム・タイトルの「CLAIR-OBSCUR(クレール-オブスキュール)」は、絵画における明暗法あるいは陰影法を指す言葉ですが、光と影など相反するものの対比や移り変わりなどにピオー自身がこだわりを持ち続けているということで、ここに彼女の母国語であるフランス語がわざわざ使われているのもその内面を表現してのことでしょう。それぞれの歌曲に描かれた光と影を敏感に感じ取り、滑らかな歌声と持ち前の技術と表現力で丁重に歌い上げています。指揮はパリ国立歌劇場管弦楽団の首席クラリネット奏者でもあるジャン=フランソワ・ヴェルディエで、管弦楽は彼が音楽監督を務めるヴィクトル・ユーゴー・フランシュ=コンテ管弦楽団です。オリジナル・ブックレットには、陰影法が印象的な有名絵画の図案を多数掲載しています。(2021/03/12 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA727 |
「ピアノと歌」という組み合わせに更に他の楽器を加えることで深まる魅力を追求したアルバム。このアルバムのために作曲されたヴェットシュタインの「美への讃歌」を始め、歌手と奏者たちが紡ぎ出す美しい響きを堪能できる1枚です。シュポアの歌曲集は声とピアノ、クラリネットのために書かれていますが、クラリネットをヴァイオリンに置き換えることでまた違った表情を見せています。ブラームスが試みたのは声とヴィオラの組み合わせ。渋い美しさが光る名作です。弦楽四重奏と歌で奏でるドラマティックなレスピーギの「夕暮れ」、サン=サーンス、マスネのフランス歌曲、アイヴズ、マレク、ペティレクなどの近代作品も収録されています。(2018/08/24 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM286 |
ハンス・ゾマー(1837-1922)はドイツの作曲家。数多くの劇音楽や歌劇、そして美しい旋律を持つ多くの歌曲を残しましたが、一部の曲を除いてはほとんど演奏されることなく、21世紀の初頭まで歴史の流れの中で眠っていました。彼は実は専門の音楽家ではなく、本業はブラウンシュヴァイク工科大学の数学科教授。「屈折学」の専門家であり、高名な研究者でした。しかし、ゾマーは作曲に対して強い関心を抱き、ライプツィヒではシューマン、ブラームス、ヨアヒムらを含むサークルに属しています。40代からは精力的に作品を書き続け、リヒャルト・シュトラウスからは「優れた芸術家」と称賛されました。しかし著作権を管理する立場にあったためか、自作の出版についても制限を設けてしまい、晩年の作品はどれも未発表のまま残されました。このアルバムの歌曲もほとんどが世界初演であり、ゾマーの作品を理解するのに一役買うことでしょう。ドイツの歌手ヨッヘン・クプファーの滑らかな声は作品の美質を引き出しています。(2020/09/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573827 |
ドイツの作曲家、ハンス・ゾマーの歌曲集。数多くの劇音楽や歌劇を書きましたが、作曲家として知られる前は「数学者」として注目され、1875年から1881年まではブラウンシュヴァイク大学で数学科の教授として後進の指導に当たっていたことでも知られています。また著作権の確立にも尽力し、リヒャルト・シュトラウスと同じく、ドイツ著作権協会「GEMA」の前身である「AFMA」の創設者の一人に名を連ねています。ゾマーは生涯を通じて300曲ほどの歌曲を残しましたが、現在に至るまでほとんど演奏されることがありません。しかし、初期の楽天的な作品から、晩年の哲学への深淵なアプローチに彩られた作品まで、どの歌曲にもドイツ・リートの伝統が色濃く宿っています。演奏するヘラーは2006年にベルリン国立歌劇場でデビューした中堅メゾ・ソプラノ。陰影ある美しい声が魅力的です。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM281 |
後期ロマン派の作曲家プフィッツナーの歌曲全集の第3集。このアルバムには2つの注目すべき歌曲集が含まれています。1924年の「愛の歌」はプフィッツナー自身が「曲順を変えることなく、必ず6曲全てを歌うこと」と指定された緊密な結びつきをもって構成された歌曲集。タイトルこそ「愛の歌」ですが、内容は「幸福と苦しみ」についてであり、強い感情が表出されています。1931年の「6つの歌」は、内容が二つに分かれており、最初の3曲は過去の恋と満たされない憧れがテーマ、残りの3曲は自然の情景と人間の心を描いています。シューマンの影響が感じられる内省的な雰囲気を持つ初期の「ほっそりとした睡蓮」や、児童合唱を交えた「クリスマスの歌」の無垢な美しさにも心惹かれます。(2019/05/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573081 |
マーラー、ワーグナーなどの後期ロマン派作品を得意とするメゾ・ソプラノ歌手ミヒャエラ・シュースター。あの名歌手ブリギッテ・ファスベンダーも彼女に最大の賛辞を贈るほどに、素晴らしい歌手として知られています。そんな彼女の魅力を最大に引き出したこの歌曲集は、本当にロマンティックであり、また言葉と音楽の融合から生まれる美をしみじみと味わわせてくれるものです。選曲も良く練られており、ブラームスのドイツ民謡歌曲の1曲でひっそりと始まり、シューマン、レーガーで少しずつ人生の深淵を伺わせながら、最後はリヒャルト・シュトラウスの「明日の朝」で希望の光を見せてくれるという、1枚を聴きとおすと何となく嬉しくなるというものです。(2015/08/26 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1833 |
【小編成と無観客、パンデミックの時代ならではのライヴで聴く、ウィーン世紀末】主にオランダで指揮者、編曲者として活躍しているロルフ・フェルベークと、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の団員で組織される室内アンサンブル、カメラータRCOによるベルクとマーラー。ベルクの『初期の7つの歌』では、ピアニストとして活躍したレインベルト・デ・レーウがオリジナルのピアノ譜から編曲した版(作曲者自身による管弦楽版も参考にしていると思われます)、『4つの歌曲』はオランダ放送フィルの打楽器奏者であり、デ=メイ「指輪物語」の管弦楽編曲などでも知られるヘンク・デ・フリーヘルによる版を使用。マーラーの交響曲第4番は、シェーンベルクの弟子であったエルヴィン・シュタインが「私的演奏協会」のために編曲したもの。ソリストを務めるのは後期ロマン派、新ウィーン楽派から同時代音楽までのスペシャリストであるバーバラ・ハンニガンと、オランダの若きバリトン、ラウル・ステファニ。2020年からの世界的パンデミックの中で、様々な管弦楽作品を小編成のカメラータRCOのために編曲してきたというフェルベークとアンサンブルの意思疎通は非常に親密なもので、ハンニガンらも奥行きのある表情でこの秀演をさらに表現豊かなものにしています。このアルバムはロッテルダムのデ・ドゥーレンにて収録されたストリーミング用無観客公演の様子を収めたもの。今の時代ならではのライヴ・パフォーマンスと言えるでしょう。(2022/10/28 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA872 |