ヘッセ, ヘルマン(1877-1962)
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「サロメ」の煽情さを最右翼として、R.シュトラウスの歌曲やオペラにはつねに艶麗な彩りがあります。しかしながら作曲者はこれらを直截に表現するのではなく、サロメでさえある種の品格をもって歌唱されることを強く望んでいました。そしてその傾向をもっとも端的に表現した歌い手が、シュヴァルツコップフでした。美声に加え端正な発音とゆらぎない音程、曲作りの際の丁寧さをもって、R.シュトラウスの歌曲を繊細なガラス細工のような芸術へと引き上げました。ながらくセルと共演した1965年録音のEMI盤が決定盤とされていましたが、このCDはそれに先立つこと12年、やや若さを感じる時期の録音ですが、EMI盤にも勝るとも劣らない名演です。(2006/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111145 |
作曲家自身が「私における最上のアラベラ歌い」と評価したリーザ・デラ・カーザ。いえいえ、彼女はその世代だけでなく、永遠のアラベラ歌いとして語り継がれて行くことでしょう。ウィーンの黄昏をそのまま体現したかのような爛熟さと清純さを併せ持つ彼女の歌は、他の誰にも真似できるものではありません。このアルバムには、アラベラの他、マドレーヌ、元帥夫人、そしてこれまた名唱とされる「4つの最後の歌」を収録。これを聴いてしまったら、全ての歌手の印象は全て上書きされてしまうかもしれません。(2010/03/17 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111347 |
R.シュトラウス(1864-1949)の歌曲の成立には、彼の妻パウリーネの存在が不可欠でした。逆に言えば、彼は女声というものを知り尽くしていたとも言えるでしょう。作品10の初期の歌は女声だけでなく、メゾ・ソプラノや男声で歌われることも多いのですが、中期から後期の歌、とりわけ「4つの最後の歌」は、熟練したソプラノの声がよりふさわしいのではないでしょうか?名手クリスティアーネ・エルツェはR.シュトラウスの要求する「声の強靭さと繊細さ」を文句なく兼ね備えているだけでなく、これらの歌に永遠とも言える命を与えています。また「4つの最後の歌」のピアノ伴奏版はエリック・シュナイダー自身による編曲で、こちらも通常の伴奏とは一味違う濃厚な世界を描き出しています。珍しい「風刺の歌」も聴きものです。(2013/09/25 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM183 |
【アスミク・グリゴリアンによる「4つの最後の歌」、管弦楽版とピアノ版のカップリングで登場!】今世界で最も注目されているソプラノの一人、2022年にはヤナーチェク《イェヌーファ》でレコード・アカデミー賞ビデオ・ディスク部門を受賞し、ノット指揮東京交響楽団による《サロメ》で成功を収めたのも記憶に新しい、アスミク・グリゴリアンによる「4つの最後の歌」が登場。しかも管弦楽とピアノの伴奏版2つを組み合わせるという興味深い内容となっています。伴奏を務めるのはそれぞれミッコ・フランク指揮フランス放送フィルと、ロマン派から現代までを得意とするマルクス・ヒンターホイザーという万全の布陣。グリゴリアンも管弦楽版ではよりダイナミックに、ピアノ版ではより繊細にと大きく違いをつけ、歌曲からオペラまで幅広い表現力に定評のある彼女の実力をありありと見せつけるとともに、リヒャルト・シュトラウス最晩年の傑作が持つ様々な表情を聴かせてくれます。(2024/02/09 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1046 |
【ピオーが描く、ドイツ歌曲の陰影法】フランスの歌姫ピオーが歌う管弦楽伴奏のドイツ歌曲集。「4つの最後の歌」「あすの朝」「7つの初期の歌」などの有名曲、そしてリヒャルト・シュトラウスが最後に残した歌曲とされる「あおい」が聴けるのが大きな魅力です。アルバム・タイトルの「CLAIR-OBSCUR(クレール-オブスキュール)」は、絵画における明暗法あるいは陰影法を指す言葉ですが、光と影など相反するものの対比や移り変わりなどにピオー自身がこだわりを持ち続けているということで、ここに彼女の母国語であるフランス語がわざわざ使われているのもその内面を表現してのことでしょう。それぞれの歌曲に描かれた光と影を敏感に感じ取り、滑らかな歌声と持ち前の技術と表現力で丁重に歌い上げています。指揮はパリ国立歌劇場管弦楽団の首席クラリネット奏者でもあるジャン=フランソワ・ヴェルディエで、管弦楽は彼が音楽監督を務めるヴィクトル・ユーゴー・フランシュ=コンテ管弦楽団です。オリジナル・ブックレットには、陰影法が印象的な有名絵画の図案を多数掲載しています。(2021/03/12 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA727 |
18歳のリヒャルト・シュトラウスが作曲した「ホルン協奏曲第1番」は、ミュンヘン宮廷楽団の首席ホルン奏者を務めた父フランツに捧げられた作品です。シュトラウスは幼い頃からホルンに親しみ、12歳の時に「アルプホルン」、24歳の時に「アンダンテ」を作曲(このアルバムにはL. オプファーマンによる室内オーケストラ伴奏版が収録されています)、また以降のオーケストラ作品でもホルンは重要な役割を果たしており、この楽器に深い愛着を抱いていたことが感じられます。老境に差し掛かったシュトラウスは、2番目のホルン協奏曲を完成させ、「父の思い出に捧ぐ」として1943年にザルツブルク音楽祭で初演。この協奏曲は第1番と同じ変ホ長調で書かれており、モーツァルトを思わせる懐古的な曲調の中で、ホルンが超絶技巧を駆使して旋律を堂々と歌い上げる、若々しいダイナミズムを持った作品です。エーベルハルト・クロークによる室内オーケストラのための『4つの最後の歌』の編曲は、この晩年の名作に透明感溢れる新たな魅力を加えています。「九月」の最後のホルン・ソロも印象的。独奏はバンベルク交響楽団の首席ホルン奏者を務めるクリストフ・エス。ミュンヘン国際音楽コンクール(ARD)、リヒャルト・シュトラウス・コンクールなど、多くの国際コンクールで賞を受賞、2010年にはホルン四重奏団「ジャーマン・ホルンサウンド」を創設し、室内楽奏者としても活躍しています。(2024/10/11 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.551473 |