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スペンサー, エドムンド(1552-1599)

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    グリーン:スペンサーズ・アモレッティ(ヒューレット/グリーン/ピナルディ)

    18世紀に活躍したイギリスの作曲家、オルガン奏者モーリス・グリーン(1696-1755)は、聖職者の息子としてロンドンに生まれ、セント・ポール大聖堂の少年聖歌隊員となります。その後オルガニストとしての研鑚を積み、大聖堂のオルガニストから王室礼拝堂のオルガニストとなり、1735年からは英国王室の楽長を務めました。しかし王室はヘンデルを好んだため、グリーンはもっぱら教会音楽の作曲に励んだようです。エドマンド・スペンサー(1552頃-1599)はシェークスピアと同時期の、エリザベス1世の時代に活躍した詩人ですが、好戦的な人物であったようで、幾度かの暴動に加わったり、扇動的な論文を書いたりと、なかなか興味深い人生を送っています。スペンサーの“アモレッティ”は“妖精の女王”“祝婚歌”と並ぶ彼の代表作であり、独特な韻文と古風な言葉を用いた詩集で、言葉の羅列だけでも素晴らしいリズムを持っているものです。このスペンサーの詩による歌曲集は、英国音楽の歴史の中でも最古の歌曲の一つであり、1739年に出版された時は高い人気を誇ったものです。テノールのヒューレットのまっすぐに伸びる心地良い声は、ひとしきり世間の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。(2013/02/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572891

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    ダイソン:合唱作品集(王立音楽大学室内合唱団/ロイヤル・フィル/ウィルコックス)

    英国の作曲家、ジョージ・ダイソンの合唱曲集。ヴァイオリン協奏曲などの管弦楽曲が知られていますが、合唱作品も数多く残しています。ディーリアスやパリーの伝統を継承する野心的な作品は、どれも重厚なハーモニーを持ち、堂々たる威厳に満ちたもの。勇壮なファンファーレを伴う「当市を祝して」、ディーリアス風の旋律で幕をあける「甘美なるテムズはゆるやかに流れる」、2台ピアノと弦楽、パーカッションの伴奏がユニークな雰囲気を醸し出す「鍛冶屋」などヴァラエティ豊かな5曲をお楽しみください。(2019/03/29 発売)

    レーベル名:SOMM Recordings
    カタログ番号:SOMMCD014

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    天は美し - 讃歌とアンセム集(エローラ・セント・ジョンズ合唱団)

    余り知られていないことですが、カナダという国の合唱の素晴らしさは正にウルトラ級。名合唱指揮者ノエル・エジソンが率いる、この教会の聖歌隊の澄み切った歌声の、何と美しいこと!モーツァルトやメンデルスゾーンの名曲も聴けますが、この人は誰?という作曲家の音楽を見逃さないでください。冒頭のスレーター作品の、動的なオルガンが活躍するアンセムは、聴き手を不思議なワクワク感で包みます。結婚式アンセムとして使われることもある「立て、美しい人よ」の作曲家ウィランの名前も、カナダと言えば挙げなければなりません。日本でも注目が集まりつつある「アヴェ・ヴェルム・コルプス」も実に美しい小品。アルバムのタイトル曲も含め、英国の素晴らしい合唱曲も堪能できます。(2004/09/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557037

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    ニュー・カレッジの委嘱作品と初演作品集(オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団)

    【オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団委嘱作品集】オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団が、1920年代から2020年代までの間に委嘱した、あるいは初演をした作品を集めたアルバム。600年以上の歴史を誇る世界屈指の合唱団がその実力を存分に発揮し、その直近100年を彩った様々な顔を持つ作品を歌い上げています。(2023/06/23 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD720

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    ハリス:合唱作品集(バイラム=ウィッグフィールド)

    英国近代の合唱音楽の充実ぶりは今更言うまでもありませんが、サー・ウィリアム・ヘンリー・ハリスの作品も忘れるわけにいきません。その代表作である「天は美し」は、2つに分かれた合唱団が掛け合って歌う、いわゆるダブルコーラスの手法によっています。その技法が織り成すふくよかな響きが余りにも美しいため、英国では定番となっている名曲です。当盤はハリスの教会合唱曲を、3曲の世界初録音も含めて集めました。演奏は、観光地としても有名なウィンザー城の聖ジョージ教会の聖歌隊。作曲者はこの教会のオルガニストを務めたことがあり、伝統に立脚した演奏を聴くことができます。(2007/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570148

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    ラッチェンス:オルガン作品集(ボイル/リース/ウィンペニー)

    1906年、イギリス生まれの作曲家エリザベス・ラッチェンスのオルガン作品集。国際女性デー・キャンペーンの一環として制作された1枚です。9歳で作曲家を志し、1922年にパリのエコールノルマルに留学、音楽を学びました。その後はロンドンの王立音楽大学で研鑽を積み念願の作曲家として活躍。後期ロマン派の重厚な音使いは彼女の好みではなく、独自のセリエリズムを発展させ、自身の作品に採り入れるとともに、イギリス音楽界を代表する前衛作曲家として評価を確立しました。とはいえ、このアルバムに収録された世界初録音となる彼女のオルガン作品は、刺激的な音使いがみられるものの、抒情的な面もあり、とても魅力的で色彩豊かな表現が使われています。(2022/05/20 発売)

    レーベル名:Toccata Classics
    カタログ番号:TOCC0639

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    ラッブラ:弦楽四重奏曲第2番/アモレッティ/アヴェ・マリア・グラチア・プレーナ/1楽章のピアノ三重奏曲(ダニエルズ/ラスコー/マッジーニ四重奏団)

    イギリスの作曲家ラッブラは、14歳の時、最初は鉄道員として働きましたが、シリル・スコットの音楽を知り、1920年彼の教えを乞うために奨学生となり、その翌年には王立音楽院に入学、スコットやホルストに音楽を本格的に学んだという経歴を持っています。彼は11曲の交響曲を始め、4つの弦楽四重奏曲など多くの室内楽曲、そして声楽曲などを作曲し、20世紀のイギリス音楽の中心的人物としての地位を確立しました。ここに収録された弦楽四重奏曲第2番は1952年5月の初演された意欲的な作品で、ホルストやヴォーン=ウィリアムスの影響を受けながらも、根底にあるのはベートーヴェンへの尊敬の思いです。またラッブラはイギリス中世の時代にも関心が深く、しばしば自作にもエリザベス朝時代の雰囲気を取り込んでいます。ここに収録された「アモレッティ」はエドマンド・スペンサー(1552?~1599)の愛の詩を用いたもので弦楽合奏と歌のために書かれた情熱的な曲で、これは恐らくラッブラの2番目の妻となるアントワネットのために書かれたものと推測され、(彼女は有能なヴァイオリニストだった)精神的な美しさと肉感的な響きが融合された聴きごたえのある作品です。(2010/01/27 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572286

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    ローレム:歌曲選集(ファーリー/ローレム)

    ナクソスが録音する理由は、知名度に関わらず良い曲だからというのは勿論ですが、それにしても、アメリカで現存する最高の歌曲作家という名声をかちえたローレムの音楽の魅力は、20世紀の日本で十分には紹介されなかったのではないでしょうか。調性が明確でわかりやすいというわけでは決してありませんが、言語への深い理解をベースに置いて、時にはクラシック以外の音楽の手法も交える多彩な音楽は、反復鑑賞するうちに必ずやハマります。歌曲のコンサートでこんな曲が一つ混じっていれば、最高のスパイスになるでしょう。作曲者自身がピアノを弾き、選曲・曲順までこだわれば、これはもう決定盤です。(2001/12/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559084

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    ロジャース/バックス/ラッブラ/ヴォーン・ウィリアムズ:声楽作品集(エドガー=ウィルソン/コウル四重奏団)

    19世紀、イギリスのヴィクトリア時代を代表する評論家ジョン・ラスキン(1819-1900)の没後100周年を記念して制作されたアルバム。変わり者として知られたラスキンですが、優れた美術評論家でもあった彼の著書は当時の文化人たちに多大な影響を与えただけでなく、美しい言葉使いでも定評がありました。このアルバムに収録されているロジャースの「黄金の河の王様」はラスキンの代表作の一つであり、ロジャースは変幻自在な音楽を作品に付けています。他の曲はラスキンが愛した詩が用いられており、テノールのウィルソンの明快な声とコウル四重奏団の卓越した演奏が作品を引き立てています。(2019/02/15 発売)

    レーベル名:SOMM Recordings
    カタログ番号:SOMMCD222