カヴァッリ, フランチェスコ カヴァルリ(1602-1676)
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【新鮮!近代フランスの歌を自然に紡ぐ古楽器の響き、古のフランスの響きに馴染むアコーディオン】16~17世紀のエール・ド・クールやフランス各地に口承で伝わってきた民衆歌など、ルイ14世の時代よりもさらに古いフランス音楽を高雅で自然に現代に蘇らせ、世界中から熱いまなざしを集めてきた21世紀のユニークな古楽グループ、ル・ポエム・アルモニーク。イタリア・バロックでも実績を示しつつ、中心メンバーの母語であるフランス語を歌詞とする音楽への適性はやはり抜群で、詩句の味わいを最大限に引き出す新鮮で薫り高い演奏解釈はどの時代の作品でも出色の仕上がりを誇ります。その親和性が「古楽」の枠に縛られないことを立証するユニークな選曲のアルバムが登場。彼らと同じくフランス民衆世界の古謡を得意とするレ・リュネジアンの『うんざりだ、冬ってやつは』(ALPHA887)でも絶妙な妙声を聴かせたステファニー・ドゥストラックの味わい深い歌い口は、さりげなく織り交ぜられたバロック宮廷音楽と近代シャンソンを易々と行き来し、無理なく即興的な音を紡いでゆくアコーディオンと共に、時にはシャンソンを古楽のように、また古楽をシャンソンのように聴かせる巧妙さ。古楽器アンサンブルをバックバンドとして、サティやトゥルーズ=ロートレック、モディリアーニらが生きた1900年前後から20世紀中盤までの、古き良きフランスの芳香に満ちたシャンソンの名曲群をしなやかに歌いこなすそのセンスは、もはやクロスオーヴァ―やジャンル越境などといった表現が陳腐に思えるほど、圧倒的に自然な「フランスの息吹」に貫かれています。聴くほどに惹きつけられるその魅力に、主宰者デュメストルが学究性に閉じこもらないセンス抜群の古楽プレイヤーであることを改めて強く認識する1枚です。(2023/08/25 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA988 |
【異才プロハスカの見据える「死」と「生」。確かな一貫性で中世からバロックへ、そして……!】中世から現代までの様々な重要作で名演を聴かせてきただけでなく、ソロ・アルバムにおいては独自の観点から知名度の低い曲も積極的にとりあげ、現代社会を見据えた挑戦的なプログラムを提案しつづけてきた異才アンナ・プロハスカ。コロナ禍により全世界の人々が新たな暮らしを模索しはじめた2020年夏、隔離体制の中録音されたバッハ・アルバム『救済』(ALPHA658)も記憶に新しいところ、パンデミックを見据えたテーマに基づくさらなるアルバムが登場しました。中世音楽や伝承歌、17-18世紀のバロック作品を中心に「生」と「死」、そして「疫病」を軸として集められた有名・無名の傑作群を、ドレスデンで発足した古楽器グループと縦横無尽に歌い上げてゆきます。ベルリオーズやラフマニノフも引用した有名なグレゴリオ聖歌が、ハーディガーディの異界的な響きのなかで唱えられる幕開けに続き、玄妙な中世音楽を経てバロックへ至る多様なスタイルに一貫性を与えるのは、確かな存在感で聴く者を惹きつけてやまないプロハスカの美声。トラック26はヘルマン・ヘッセの『車輪の下』にも登場し、そのメロディがロックに取り入れられたり日本でもCMで使われた有名曲ですが、もともとの歌詞はペストの蔓延を嘆く内容なのだそう。さらには"すべての孤独な人々よ" "誰一人救われることはなかった"と歌われるビートルズの「エリナー・リグビー」、"なに一つ上手くいかなかったが、いつか私は、歌の神の前でひたすら唱えることだろう、ハレルヤと"と歌う、ヨーヨー・マなど多くのクラシックのアーティストもカバーするレナード・コーエンの「ハレルヤ」といった、普遍的なメッセージを持つポップスの名曲も収録。打楽器や撥弦楽器のサウンドも魅力的な古楽器奏者たちの共演も頼もしく、プログラムの中軸を見据えた解釈の充実度が、選曲の妙に奥行きを与えています。(2022/02/25 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA745 |