タイ, クリストファー(1505-1573)
Search results:10 件 見つかりました。
【意外に少ないリコーダー・コンソート音源に、痛快な英国古楽の新録音登場】ルネサンス期の英国で、ヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴァイオル)と同じように合奏を愉しむ楽器として愛されていたリコーダー。高音部から低音部まで大小さまざまな同属楽器を集めた合奏は「ホール・コンソート」と呼ばれ、多くの作曲家たちの作例が当時そのような編成で実演されていたにもかかわらず、リコーダーのホール・コンソートを集めたアルバムは意外に多く出てきません。その渇を癒してあまりある新録音が、21世紀最高のチェンバロ奏者のひとりスキップ・センペのプライベートレーベルParadizoから登場。名手ジュリアン・マルタンを筆頭に、センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァガンテをはじめフランス語圏の一流アンサンブルで活躍をみせてきた俊才5人が聴かせるサウンドは、リコーダー同士の音が溶け合うコンソートならではの響きの妙もさることながら、各パートの動きが活発な曲ではそれぞれの個性や個々の音色の温もりが自由闊達に際立ち、平穏な古楽のイメージを良い意味で覆すスリリングな聴き応えに事欠きません。センペらが古雅な鍵盤の音色を響かせるトラックとの対比も絶妙のプログラムは、音楽ほか諸芸術の嗜みで知られる英国王ヘンリー8世やクリストファー・タイが手がけた16世紀の佳品の数々から「処女王」エリザベス1世の治世末期を彩った巨匠たちの有名作まで名品続々。この分野をよく知るリスナーも古楽ビギナーも必ずや惹かれるであろう要素がそこかしこに秘められた好企画です。(2023/02/24 発売)
レーベル名 | :Paradizo |
---|---|
カタログ番号 | :PA0020 |
16世紀後半の英国に君臨したエリザベス女王の治下、タリスとバード(24は先輩タリスの死に寄せる哀歌)を中心に、音楽面でも英国は充実期を迎えます。当盤では当時活躍した多数の作曲家の作品を集めました。典雅でメランコリックな音色だけで聴き手の心を揺さぶるヴィオールの合奏曲(当時流行したイン・ノミネという題名の器楽曲など)と、ヴィオールを伴奏に女声歌手(演奏のキングの透明な声は聴き物!)が簡潔な旋律を歌う歌曲の花束。ほのかな哀しみに覆われた落ち着いた響きに身を委ねるひとときをお楽しみください。(2000/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.554284 |
16世紀イングランドのオルガニスト、作曲家クリストファー・タイ(1505頃-1572頃)の作品集です。「イン・ノミネ」とは当時イングランドで創られた単旋聖歌「なんじ聖三位一体に栄光あれ」の一部分を定旋律(多声音楽の基礎となる旋律)としたポリフォニックな器楽曲のことで、「神の名において」の部分から始まることが多いとされるものです。この形式を始めたのは、ジョン・タヴァナーであるとされ(このアルバムにも収録されている)、彼の作品が人気を博したことで他の作曲家たちが模倣し広まると同時に、作品の性格も変化していき、このタイの「イン・ノミネ」に至っては、たくさんのヴァリエーションが見て取れるほどに多彩なものとなっているのです。本来は一つの旋律であったものが、こんなにも豊かな世界を作り上げるとは・・・。ブレーメン・ボレアス(北風の神の意味)四重奏団の表現豊かな演奏が、自由自在にタイの音楽を再現しています。(2015/11/25 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777897-2 |
元スウィングルシンガーズのリーダーなど、イギリスの腕利き歌手ばかり男女8人によるアンサンブル、トヌス・ペレグリヌスが歌う新感覚のキャロル集。全て指揮者ピッツのオリジナル曲か編曲による、耳新しいものです。誰もが知る曲に加え、日本では馴染みの薄い旋律もありますが、まずは澄み切ったハーモニーに魅了されます。適度な厚みのオルガンも効果的。合唱団の方々には、イギリスで愛されているキャロルの数々を知るための格好のアルバムです。ディスク一杯の収録時間も嬉しいところです。同内容の楽譜情報はサイト(www.naxoscarols.com)をご参照ください。(2004/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.557330 |
【各種ガンバや弦の歴史的再現も徹底。才人集団、英国ルネサンスの重要写本の世界へ!】経験豊かな二人のガンバ奏者ジェーン・アクトマンとイレーネ・クラインが中心となり、さまざまなレーベルでテーマ性の高いアルバムを丁寧に制作しつづけてきた古楽器集団ミュージック&マース。最近ではRameeレーベルで音盤制作を進めていますが、このアルバムは英国ルネサンス~バロック期の室内楽を得意とする彼女たちの本領発揮とも言うべき選曲です。英国王室の歌手として活躍したジョン・ボールドウィンが、およそ1586年から1591年にかけて筆写してきた手稿譜「ボールドウィン・コモンプレイス・ブック(ボールドウィン写本)」が今回のテーマ。この重要な写本には、中世音楽の面影を残す15世紀の多声楽曲から16世紀イタリアのマドリガーレまで、エリザベス朝時代の英国の知識人たちが味わった音楽の多様性が鮮やかに示されています。ミュージック&マースはその中から聖俗両面にわたる作品をバランスよく選び、当時流のガンバ合奏に歌手を交えた、典雅で味わい深いプログラムを構成。ガンバ合奏での精緻な音作りにはっとさせられる瞬間の連続に、レーベルの主宰者でバロック・ヴァイオリン奏者でもある録音技師ライナー・アルントの自然なエンジニアリングの繊細さが光ります。1580年頃の英国のガンバをモデルとする再現楽器や17世紀初頭の貴重なオリジナル楽器の響きで、昔日の音楽が味わいそのままに甦る1枚です。(2022/02/11 発売)
レーベル名 | :Ramee |
---|---|
カタログ番号 | :RAM2001 |
エッジの効いたスリリングなヴィヴァルディ録音で注目を集め、本場イタリアに新たな古楽の息吹きあり!と、リコーダー奏者ジョヴァンニ・アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコが世界を瞠目させたのが、今からおよそ30年前。その後アントニーニはレパートリーを古典派まで広げ、今ではハイドンやベートーヴェンの交響曲でも驚くべき録音を世に送り出しています。しかし、彼はなによりリコーダー奏者。その原点に立ち返り、ルネサンス期の音楽に全てを捧げた思いがけない新録音をAlphaレーベルからリリースします。神の秩序と理性的調和が全てだった16世紀にも、混沌は何かと人の世を脅かしもすれば、予測不能の奔放さが人を強く惹きつけることもありました。英国からイタリアまで広範な地域にわたる音楽の実例から、アントニーニが厳選した選曲と曲順にぜひ振りまわされたいもの。カラー図版満載の解説書(国内仕様では解説部分訳と、バーゼルで音楽学を専攻するリコーダー奏者菅沼起一氏による別途解題を封入)も見ごたえたっぷり、選曲の妙を読み解く楽しみも尽きません。各種リコーダーと木管コルネット、古雅なる弦楽器を交えてのルネサンス・オーケストラ編成に酔いしれる痛快な新録音です。(2019/05/17 発売)
レーベル名 | :Alpha |
---|---|
カタログ番号 | :ALPHA450 |