オルト, マルブリアヌス・デ(1460-1529)
Search results:3 件 見つかりました。
神聖ローマ帝国のカール5世もその曲を愛した天才ジョスカン・デ・プレを中心に、音楽芸術が一つの頂点を示した15~16世紀のフランドル地方の音楽に興味がある方には格好の、また様々な学術的研究材料を提供する一枚です。アラミレとは偽名で、写譜や楽譜の装丁などを生業にし、各国の王家との接点も持ち、英国のスパイまでやったインホフという人物。彼の楽譜の仕事のおかげで声楽を中心にポリフォニーを存分に味わえる当盤、演奏するカピラ・フラメンカは、この地域の男声歌手を集め、当時の演奏様式を追求する、正にスペシャリスト集団です。(2000/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.554744 |
既発アルバム「フーガの技法」(999058-2)で、斬新な演奏を聴かせたベルリン・サクソフォン四重奏団による新譜は、中世の音楽をモダン楽器で聴く喜びを心行くまで堪能する1枚です。16世紀に書かれた多くの作品は、特定の楽器を割り当てることをしていません。そのため、フルートのために書かれた箇所をリュートやビオラ・ダ・ガンバで演奏することは全く問題ないようです。そんな中世時代の様々な曲を研究し、1845年頃に開発されたサクソフォンの豊富な音色に置き換えてみたらこのようなステキなアルバムになりました。創造力に富んだ編曲も聴きどころの一つです。サクソフォンの明瞭な音色は、入り組んだポリフォニーを明確に解きほぐし、全く新鮮な音楽として聞かせてくれることでしょう。(2011/03/16 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777581-2 |
【中世とルネサンス、瞑想的な20世紀音楽。眠りと死をたゆたう静謐な合唱空間】古楽レパートリーに希有ともいえる適性を見せながら、アルバム作りに際しては必ず20世紀以降の作品など近現代の要素をバロック以前の音楽に交え、あくまでオーガニックな響きを保ちながら常に新鮮な音楽体験へ誘ってくれるフランスの声楽アンサンブル、ラ・タンペート。これまでにも近東伝統歌謡とドイツ初期バロック、ないしマショーとストラヴィンスキーなどを並列的に扱ったユニークなアルバムをリリースしていますが、今回のテーマは「眠りと死」。表題のヒュプノスとは古代ギリシャの眠りの神で(「催眠術」をあらわす欧州言語ヒュプノシスの語源)、神話では兄弟のタナトス(死の神)とともに夜の女神から生まれたとされています。指揮者ベスティオンは原初のキリスト教会における礼拝を想像上で自由に再現することを意識しながら、西と東が交わるギリシャの地にも思いを馳せつつ、ほのかな異界感を漂わせたグレゴリオ聖歌以前のカトリック聖歌にまで遡る、ルネサンス以前の音楽を味わい深いア・カペラ中心の響きで今に甦らせてゆきます。それらの音と違和感なく並ぶ20世紀作品もみな自然な響きの魅力を活かした楽曲ばかり。ピュアな和声感に二度や七度の不協和なはずの音の重なりが自然と隣り合うサウンドは、ラ・タンペートのやや東洋的趣きも感じられる独特な古楽歌唱の効果と言ってよいでしょう。現代性と昔日らしさの補助線のように、バス・クラリネットと古楽器コルネットが声楽を支える音作りも精妙。「深く聴く」という体験の余韻をじっくり味あわせながら、此岸と彼岸の境が静かに溶けてゆく音の流れに出会える1枚です。(2022/01/14 発売)
レーベル名 | :Alpha |
---|---|
カタログ番号 | :ALPHA786 |