ケージ, ジョン(1912-1992)
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ジョン・ケージ(1912-1992)の音楽、その多彩さと奇妙さは多くの音楽ファンに受けています。プリペアド・ピアノの音色はもちろんのこと、打楽器としての可能性など、それまでのピアノの概念を悉く塗り替えたかのような彼の音世界は、確かに聴くだけでも面白く、できることなら自分でも演奏してみたいと思う人が多いのもわかるような気がします。このアルバムに収録された2つの作品のうち、「2のための音楽」は便宜上このタイトルが付けられているだけであり、本当は2の部分は空白。「_のための音楽」と題されており、様々な楽器を任意で組み合わせて演奏するものです。組み合わされた楽器がそのままタイトルになるので、このピアノデュオ版は「2のための音楽」としてあります。「3つのダンス」はケージ作品の中でも最も野心的なもの。ピアニストの能力の限界に挑む曲として知られ、壮大なピアニズムと質感ある音色が魅力的かつ恍惚を呼ぶ曲です。(2014/05/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559727 |
20世紀に活躍した作曲家の中でも、最も特異な存在であるジョン・ケージ(1912-1992)。彼の思想は全ての前衛芸術に影響を与え、「4分33秒」などの作品では音楽の定義も極限まで広げることになったのです。この「2種の鍵盤楽器のための作品集」シリーズを締めくくる第3集、収録作品は"不確実性"を具現化した「冬の音楽」、グバイドゥーリナに触発されたケージにおけるナンバー・ピース「Two2」、ケージの良きパートナーであったマース・カニンガムのダンスのために書かれた最初期の作品「エクスペリエンス」(驚くほどに旋律的!)の3曲です。どの曲からもケージの特徴が強く滲み出ており、この作曲家の片鱗を知るにふさわしい1枚となっています。※日本語帯付き(2016/08/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559728 |
スザンヌ・カッセルによる「ジョン・ケージ生誕100年」に捧げる魅惑的な1枚。ここでは彼女の演奏する(!)ピアノと、ヨアヒム・クロールの朗読に、1958年にケージ(1912-1992)自身が録音した「グラフィックに基づいた音楽」をミックス。このミラノで録音された「演奏」はケージの電子音楽の代表作の一つであり、ピアノの弦をひっかく音やら、ガラスにマイクをこすり付ける音など、これだけでも独立した音楽ですが、ここでこのように使われることで、また新たな「不確定性」を得たのではないでしょうか。「誰でも演奏できそう」ととるか「これは普通の人には再現不可能」ととるか・・・。聴き手にいろいろなものを突き付けてくるかのような挑戦的な1枚です。(2012/12/19 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC855 |
数少ないケージの合唱作品を集めたアルバム。どんな奇抜なアイデアが凝らされた珍曲なのか期待すると、肩透かしを食うかもしれない。既存の讃美歌を歯抜け状態に作り替えた『讃美歌と変奏曲』など、そのハーモニーはケージならぬ美しさに満ち溢れているからだ。しかし、その響きを時間の中に宙吊りにしてしまうセンスには、ケージらしさが感じられる。ラトヴィア放送合唱団の精妙なハーモニーによってケージの知られざる側面を味わうことができる一枚。---松平敬---演奏者が一切音を出さない作品「4分33秒」で音楽や演奏の意味を根底から揺さぶったアメリカの作曲家ジョン・ケージ。その実験的な音楽や思想は音楽というジャンルを越えて多くのアーティストに影響を与えました。ハーモニーを嫌悪していたというケージと「合唱」との組み合わせには意外な印象を受ける人も多いでしょう。彼が合唱曲を初めて手掛けたのは67歳の時で、既存の楽曲(ウィリアム・ビリングスの讃美歌)を彼の流儀で変形して「変奏」したものでした。初期のアメリカ音楽の風合いを保ちつつ、ケージが忌避した和声感を抜き去ること…様々な試行錯誤の末に生まれたのが、12声のための「讃美歌と変奏」です。ケージが合唱曲として書いたのは、この作品の他には1990年に高校の合唱団のために書いた「Four2」のみ。各パートの独立した音の重なりから生まれる偶然性の響きを、理論やルールにとらわれない自然なハーモニーとして、ケージは「Anarchic Harmony(無政府状態のハーモニー)」と呼びました。他の2曲「Five」と「Four?」は合唱用に書かれたものではありませんが、演奏に用いる楽器の指定はなく、「Five」の5つのパートには特定の音域(主に高音域)のみが指定されており、その音域を演奏できる声や楽器であれば何でも演奏することができます。「Four?」は更に演奏の自由度が高く、4パートの演奏手段の指定が無い上に、演奏者は少ない音符と時間及び番号が記された楽譜から任意に音を選んで演奏することになります。このため、演奏次第で響きも演奏時間も全く異なるものとなります。全ての曲には指定された歌詞は存在せず、ケージが声を「楽器」の一つと見なしていたことがうかがわれます。来日公演でも高い評価を得たシグヴァルズ・クラーヴァが指揮するラトヴィア放送合唱団が見事な演奏を披露しています。(2022/06/17 発売)
レーベル名 | :Ondine |
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カタログ番号 | :ODE1402-2 |
「あれっ?CDを間違えたかな?」そんな意表をつく音楽が聴こえてくる「クレド・イン・アス」を始めとした、ケージの問題作5曲を収録。前述の「クレド・イン・アス」は1942年に作曲されたにもかかわらず、レコード盤やラジオの音声を使うことを求められており(選曲は任意)、この演奏でマインツ・パーカッション・グループが使用したのが、ベートーヴェンの第5交響曲、ABBA、ティナ・ターナー、広告宣伝のスローガンなど多彩な音をコラージュしています。また、ケージは新しいドラムの音に興味を抱いており、演奏者に最大限の自由を与えるために、四重奏曲(1935)では楽器の選択も奏者自身に任せており、演奏によって異なる音楽が生まれるところもケージを聴く楽しみの一つです。(2018/07/20 発売)
レーベル名 | :col legno |
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カタログ番号 | :WWE1CD20015 |
近代アメリカのパーカッションのための作品集。1935年から45年にかけて打楽器のための作品を集中的に作曲したケージの「ファースト・コンストラクション」は、彼の師であるシェーンベルクが提唱した十二音技法を打楽器に持ち込み、16種類の楽器とサンダーマシンで演奏するというものです。ヒナステラの「魔術的アメリカに寄せるカンタータ」は戦争、自然現象、愛など人間の生活にまつわる事象が、コロンブス以前の古いテキストで語られるという壮大な作品。ルー・ハリソンの協奏曲は十二音の技法にインドやアフリカ音楽の要素を取り入れた独自の作風による協奏曲。朗々と歌うヴァイオリンとパーカッションの荒々しい響きが融合し、見事な音楽を創り上げています。ヴァレーズの「イオニザシオン」は打楽器のための音楽の先駆的作品の一つ。5分ほどの小品でありながらも、消防車用のサイレンまでを含む37の楽器の音色が交錯し、素晴らしい音の風景を描き出していきます。(2021/01/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574244 |
【アレクセイ・リュビモフのロッケンハウス・ライヴ、深夜のジョン・ケージ!】ジョン・ケージがチャンス・オペレーションによる作品を発表する前、1944年にマース・カニングハム振り付けによる舞踏劇のために書いた「フォー・ウォールズ」。カニングハムの「演奏の容易なもの」というリクエストもあったとされますが、ピアノは白鍵のみを使用して演奏するように作曲されており、9曲目にあたる「VII」のみ、カニングハムによる詞をソプラノがソロで歌います。演奏はケージのスペシャリストであり、1992年以降コンサートやダンサーとのコラボレーションでこの作品を度々演奏してきた、アレクセイ・リュビモフ。1994年のロッケンハウス音楽祭で、真夜中の12時から行われたというライヴの記録です。深淵を覗くような静寂と、暴力的なまでの激しい動きを行き来するその響きは、「フィリップ・グラスやアルヴォ・ペルトのスタイルと、ミニマリズム全体を予見する」(リュビモフ)という美しさと刺激に溢れています。2002年にモスクワのレーベルからリリースされたアルバムの再発売で、プロデュースはリュビモフ自身です。(2022/07/08 発売)
レーベル名 | :Fuga Libera |
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カタログ番号 | :FUG793 |
ケージってピアノに変な物を挟んで難しい現代音楽を書いた人というイメージを覆す、ピアノだか何だかわかんないけどこの音キレイと思わせる演奏を成し遂げたベルマンによるケージ集、ソナタとインタリュードを収録した第1集 (8.554345)の続編です。こういう演奏がこの価格で出れば、もう喰わず嫌いはおしまい、音色とリズムをとにかく楽しむのが正解。曲の内容とタイトルとの関係がよくわかんないですって?気にしない気にしない。禅に傾倒したケージのこと、日本人に通じる精神を持ち合わせていたのです、きっとわかりあえますよ。ヤマハのピアノを使用。(2001/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554562 |