カーラ, マルケット(1465-1525)
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イタリアで印刷された最古の楽譜といわれる、アンドレア・アンティーコ(1480頃-1538以降)が編纂した鍵盤音楽集です。当時のイタリアではペトルッチが楽譜印刷の占有権を有していましたが、メディチ教皇の方針により、ペトルッチからアンティーコに移したのです。彼はもともとペトルッチのライバルであり、1517年に印刷されたこの曲集は、ペトルッチの開発した活版印刷ではなく、古来からの木版印刷によるものでした。この技法は美しさを追求することはできるのですが、残念ながら正確さには欠けるため、現在の譜面に直して演奏するまでには、多くの研究が必要でした。現在、アンティコの印刷のコピーは2部だけが残存しており(当時は失敗したものは全てくずになってしまった)、これを復元するだけでも大変な作業だったようです。あのクリストファー・ホグウッドもこの曲集を現代譜に書き直すなど、この曲集に興味を抱いていますが、この録音はグレン・ウィルソン自身が監修した版を用い、全ての曲の録音を行っています。(2015/02/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572983 |
ユニークな世界を表現することで知られるチェンバロ奏者、カタリナ・ビセンスのコンセプト・アルバム。この「パルテノペのチェンバロ」と題された1枚は、今回演奏に使用された16世紀初頭の楽器に合わせ、この当時のナポリで弾かれていた音楽を集めたもの。その上、ビセンスはただ曲を並べるのではなく、詩的なインスピレーションに基づく一つの物語を作り、イメージに合わせて演奏していく形を取っています(彼女がナレーションを務める物語は、アルバムに付属したコードによるダウンロードでのみお楽しみいただけます)。(2019/08/30 発売)
レーベル名 | :Carpe Diem |
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カタログ番号 | :CD-16312 |
ガナッシの『フォンテガラ』といえば、リコーダーを本格的に学ぶ人が必ず通るといっても過言ではないルネサンス変奏技法の必携書。いわばリコーダー世界のチェルニーかバッハかショパンか……というような存在で、その教本のなかで縦横無尽に解説されている装飾技法を学ぶことは、リコーダー奏者のみならずルネサンス音楽を演奏するプロにとって欠かせない過程のひとつといってよいでしょう。ただ観賞する側からすると、その著者ガナッシの存在感はいまひとつピンとこないところ。本盤の重要性はそこにあります。ラルペッジャータやエスペリオンXX、コンチェルト・パラティーノなど世界的なグループでの活躍をへて自らコンセール・ブリゼーを立ち上げた木管コルネット(ツィンク)の天才奏者ウィリアム・ドンゴワは、頼れる演奏仲間たちとともにガナッシの著作にあらためて立ち返り、そこに説明されている声楽作品を器楽で奏でる技法によって、ジョスカン、ビュノワ、ゴンベール...など、ガナッシの時代からみた「古典」ともいうべき15~16世紀の巨匠たちの声楽作品をあざやかに演奏してゆきます。装飾音を機微たくみに織り込みながら、さまざまな古楽器の音色を交錯させてゆく名手たちのなかには、Alphaレーベルでの数々の名盤で知られるバグパイプ&古楽笛奏者フランソワ・ラザレヴィチの名も……他にも欧州シーン最前線をゆく多忙な名古楽器奏者たちの名が続々。なにかと声楽偏重になりやすいのでルネサンスを敬遠してきた方々にも、この興奮必至の器楽合奏世界は是非お勧めしたいところ……ルネサンス名画の画集観賞にも合いそうです。国内盤は充実解説の日本語訳付。(2018/12/19 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC395 |
16-17世紀の声楽作品集(CD-16279)に続くモレ・イスパノによるアルバムです。ルネサンス時代の歌やマドリガーレに新しい息吹をもたらす、見事な演奏です。パッリーラの見事なリコーダー、アンドゥエサの甘く美しい歌声、うっとりするような弦楽器。彩りを添える打楽器。シンプルに心情を吐露するかと思えば、驚くほどに装飾的な音楽を聞かせるという柔軟さが魅力的です。(2012/11/21 発売)
レーベル名 | :Carpe Diem |
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カタログ番号 | :CD-16285 |
イタリアのルネサンス期を代表する芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)は、そのあまりにも広範囲な才能から「万能人(uomo universale)(ウォモ・ウニヴェルサーレ)」とも呼ばれています。彼の父と母は正式な婚姻関係になく、「それが原因で父の職業である公証人を継ぐことができなかった」という説も流布していますが、もし彼が公証人になっていたとしたら、今の私たちに、あの神秘的な微笑を湛えた「モナ・リザ」も、名画「最後の晩餐」も残されていなかったことでしょう。彼の生涯は多くのエピソードに彩られていますが、未だ解明されない謎も多く、現代でも多くの人々が彼の創作の源を探るべく、研究に研究を重ねています。画家、工学者、医学者としても才能を発揮しましたが、実は音楽家としての天分にも恵まれていて、リュートや自作のリラを弾きながら歌い、ヴィオラ・オルガニスタや紙オルガンなどの新しい楽器のアイディアも構想したというのですから、驚くばかりです。彼が活躍した当時の音楽界は、中期ルネサンスにあたる時期で、教会ではラテン語によるミサ曲やモテットが歌われ、街の中ではフランス語によるシャンソンが大流行していました。現代の音楽とは違う調性感やハーモニーは、まさに「雅びの世界」を意識させてくれるものばかりです。このアルバムにも収録されている「武装した人」は本来、そんな作曲家不詳のメロディですが、デュファイがミサ曲の定旋律として用いてから(他の作曲家という説もある)広く知られるようになり、この当時の作曲家は一度はこのメロディを使った曲を書いたとされています。音楽にも通じていたダ・ヴィンチがこの曲を耳にしていたことは間違いないでしょう。 ( 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.558057 |
1 ( 発売)
レーベル名 | : |
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カタログ番号 | :2009.12.31 |
西山まりえと共演したアルバム「中世の四季(KCD2056)」で優美な中世音楽を聴かせたスウェーデンのチェンバロ奏者コリーナ・マルティ。このアルバムではルネサンス音楽を専門に演奏しているグループ「Urbino Bella Gerit」に参加するテノール歌手エネア・ソリーニとともに、16世紀初頭の“イタリアの歌と鍵盤作品”を披露。独奏曲と歌がバランス良く配置されており、技巧的なチェンバロの響きと美しい歌声をお楽しみいただけます。(2019/09/20 発売)
レーベル名 | :Carpe Diem |
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カタログ番号 | :CD-16308 |
15世紀から16世紀にかけては「中世の終わりとルネンサンスの開花」の時期とされています。当時の社会情勢も流動的であり、コロンブスの「新世界の発見」や、宗教改革などさまざまな事象が起こりました。そんな大きな変動に比べると、音楽的な発展はとても小さなことに見えますが、これがなかなか大切なことであることは間違いありません。アルバムタイトルの「フロットーレ」は「些細なこと=あまり重要ではないもの」を意味する言葉で、単純な歌詞を伴う即興と弦による小さな歌曲の総称でもあります。見かけはとてもシンプルですが、即興的なパッセージと新しい歌の形が盛り込まれたこれらの作品は、確かにこの当時の音楽意義や文化を含めた、様々なことを伝えるものでもあります。使われている言葉のほとんどはナポリの方言ですが、これらは、当時の他の地域の音楽家たちにも強い影響を与えたとされます。ま、難しいことは置いておいて、とにかくこの楽しい歌の数々に耳を傾けてください。当時の人々の生活が鮮やかに目の前に浮かぶこと間違いありません。(2015/06/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573320 |
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)の歿後500周年にあたり、中世~ルネサンス音楽を多角的なアプローチで「いま」に甦らせてきたフランスの精鋭集団ドゥース・メモワールがおくる充実企画……書籍型ブックレットにはレオナルドの絵画作品10作を中心に美しいカラー図版が満載、この画家の生きた時代にイタリアで知られていた音楽の数々を耳で愉しみながら、ルネサンス絵画と音楽とがどのように関わっていたのか、彼らの目線から周到に解き明かしてゆきます。徹底した時代背景への研究と音楽学的見地から確かな実績を重ねてきたドゥース・メモワールだけに、選曲は絶妙。フランドル楽派とイタリアの緊密な関係も含め、ルネサンス音楽の知られざる側面までも光をあてずにおきません。演奏の精妙さも特筆に値します。「秘められた音楽」という表題にかかわる解題(国内仕様は訳付)も興味深く「読み解いてこそ」のアルバムであると言えるでしょう。ルネサンス芸術がいかに「耳だけ」「眼だけ」では真価にたどりつけないものだったか、さまざまな角度から実感せずにおれない充実企画です。(2019/05/17 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA456 |