クラーク, ジェレミヤ(1674-1707)
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18世紀前半のロンドンではイタリアを経てやってきたヘンデルが圧倒的な人気を誇っていました。彼は1719年に貴族たちによって設立された「王立音楽アカデミー」で演奏するための大部分の歌劇を担当した他、ジョージ2世のための「戴冠式アンセム」を上演するなど大活躍。イタリアから優れた歌手を呼び寄せ、ロンドンにおける歌劇文化の興隆をもたらしました。もちろん同時代のロンドンにも優れた作曲家たちは存在していましたが、彼らのほとんどはヘンデルの名声の影に隠れてしまい、その作品の多くは忘れられてしまったのです。このアルバムでは6人の作曲家の作品を収録。曲の多くは神話や旧約聖書から題材が取られており、演奏者や歌手たちには高い技巧が要求されます。なかでも注目はヘンデル作品の歌手として活躍し、後に自作を発表したという、当時では珍しいイタリア系の女性作曲家エリザベッタ・デ・ガンバリーニの作品でしょう。イタリア・バロックの様式に基づく美しい歌曲は上品な味わいを持っています。演奏する「Lux et Umbrae=光と影の意」は2014年にソプラノ歌手ロバート・クロウとリュート奏者シグルン・リヒターによって設立されたアンサンブル。17世紀から18世紀のほとんど知られていない声楽作品の研究と演奏に尽力しています。(2023/09/29 発売)
レーベル名 | :Toccata Next |
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カタログ番号 | :TOCN0018 |
【英国の劇場で描かれた暴君たち。パーセルを中心に。】「疫病、飢饉、宗教にかかわる内戦、あるいは対外戦争……17世紀の英国がこのうえなく動乱に満ていたからこそ、人々は他の時代よりいっそう強く精力的に、輝きにみちた演劇空間をつくりだそうと意欲を燃やしたのでした」――そう語るアンサンブル主宰者ルイ=ノエル・べスティオン・ド・カンブラ。彼らフランス語圏の古楽奏者たちは、整然とした折り目正しさに貫かれた理知的英国文化のイメージを越えた、躍動感あふれる17世紀の生々しい英国音楽の素顔をあざやかに甦らせてきましたが、ここにまたひとつエキサイティングな新録音が登場しました。テーマは『暴君の愛』。古代神話や中世伝説、悪漢小説などに登場する暴君・猛女たちが、いかに英国の舞台を賑わせ、人間味に満ちた恋物語を劇場に現出せしめていたか、17世紀の英国人作曲家たちの思いがけない付随音楽を通じて炙り出す充実のプログラム。天才パーセルの名品が大部分を占めながらも、その大先輩ブロウや人気作曲家エックルズら同時代の他の作曲家たちの演目もそれぞれに聴きごたえある逸品ばかり。随所で打楽器がアクセントを添えるスリリングな音楽作りもさることながら、パーリー・オヴ・ザ・インストゥルメンツの主宰者でもある音楽学者ピーター・ホルマンの充実した解題を通じて選曲の妙が解き明かされる解説も貴重。1枚のアルバムを通じて昔日文化の一端を味わい深く伝えようとする意欲にみちた、Alphaならではの充実盤に仕上がっています。(2021/01/22 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA663 |