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ベートーヴェン, ルードヴィヒ・ヴァン(1770-1827)

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    ベートーヴェン:カノンと音楽の冗談(シュレンマー/タウバー/ヴァイザー/アンサンブル・タマニアル/カントゥス・ノヴス・ウィーン/ホルメス)

    ベートーヴェンの数多い作品の中で「最も知られていない」分野と言えるのが、このアルバムに収録された一連のカノンや機知に富んだ声楽アンサンブルでしょう。50曲以上もあるこれらの短い曲の中には、1816年、フンメルのために書いた2部構成のカノンや、居酒屋で作曲されたリヒノフスキー伯爵のための4声のカノン「親愛なる伯爵殿、あなたはお人よしだ」、1825年にクーラウと出会った時に書いた「Kuhl, nicht lau 涼しく、暑すぎず(クーラウの名前が織り込まれている)」など、様々な機会に書かれたものが含まれています。これらの曲は一般的には厳めしいと思われがちなベートーヴェンのイメージとは異なり、どれもが微笑ましく、親密な雰囲気を感じさせます。対位法を学んでいた初期の頃から晩年まで、ベートーヴェンの知られざる一面を聴くことができるアルバムです。(2020/07/22 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.574176

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    ベートーヴェン:管楽器のための音楽(アルビオン・アンサンブル)

    様々なベートーヴェン作品をウィンド・アンサンブルに編曲した楽しい1枚。「人気曲を気軽に家庭で楽しむため」に18世紀後半から19世紀にかけて幅広く行われていたこれらの編曲作品は当時絶大なる人気を誇り供給が滞ったため、作曲家自身だけでなく、出版社が他の作曲家たちにも編曲を依頼し量販することで需要を賄っていました。時には原曲を超えるほどの出来ばえの作品もあり、どれも味わい豊かな表情をもっています。BBCラジオの常連出演者で、英国国内で絶大な人気を誇るアルビオン・アンサンブルの演奏です。(2019/06/28 発売)

    レーベル名:SOMM Recordings
    カタログ番号:SOMMCD070

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    ベートーヴェン:管楽合奏のための音楽 - 八重奏曲 Op. 103/六重奏曲 Op. 71 (シフリン/ポール・ウォンジン・チョー/モレッリ/オレガリオ/パーヴィス/ハント)

    18世紀から19世紀、小規模な編成の管楽アンサンブルは人気が高く、ベートーヴェンも数多くの作品を書き上げています。このアルバムに収録された4曲はどれもベートーヴェンが20代の作品であり、八重奏曲はマクシミリアン選帝侯の食卓のための音楽として書かれ、後に弦楽五重奏曲に編曲されています。選帝侯お抱えの奏者たちの熟練した技巧が伺われる勢いのある見事な筆致による明るい音楽です。六重奏曲はクラリネット、ホルン、ファゴットが各2本づつという珍しい編成。また、ロンディーノは八重奏曲のフィナーレとして構想されていた作品です。モーツァルトのグラン・パルティータの伝統を受け継ぐ軽やかな作風が魅力的。(2019/10/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573942

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    ベートーヴェン:カンタータ「栄光の瞬間」/合唱幻想曲(マッコーリー/シティ・オブ・ロンドン合唱団/ロイヤル・フィル/ウェットン)

    楽聖ベートーヴェン。彼の名前を知らない人はいないでしょう。しかし・・・ベートーヴェンの多くの作品が遍く演奏されているわけではありません。例えばこのアルバムに収録されている「合唱幻想曲」でさえ、初めて聞く人は「これって第9のパクリですか?」と思ってしまうという代物(メロディが良く似ているせいもあります)。メインとなるカンタータ「栄光の瞬間」に至っては、タイトルすら知られていないのが実情です。さて、そんな「栄光の瞬間」はナポレオンが敗退後に開催された「ウィーン会議」の際に演奏された祝祭的なカンタータです。ヨーロッパ諸国の代表が集い、メッテルニヒ外相が議長を務めたという歴史的な会議であり、ここで演奏されたということは、ベートーヴェンにとっても鼻高々であったに違いありません。(2012/06/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572783

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    ベートーヴェン/ギロヴェッツ/ハイドン/ヘンゼル:弦楽四重奏曲集(ベートーヴェンの世界 1799-1851)(カザル四重奏団)

    長い歴史の中に突然出現する真の天才は、彼らの活動領域だけではなく広い範囲に影響を及ぼすことが知られています。ケンブリッジ大学ではそんな天才を100人選び出し、世界に与えた影響を研究しています。ベートーヴェンは第27位に選出されており、彼が活躍していた当時から、現代に至るまで、その音楽が人々にどのような影響を与えていたかについても様々な研究がなされています。このカザル四重奏団による5枚組は、ベートーヴェンの同時代、更には後世への影響という観点から5つの時点を取り上げ、彼の先人であるギロヴェッツやハイドン、ボッケリーニから、シューベルトやツェルニーら彼の次世代の作曲家たち、そしてシューベルトやメンデルスゾーン、シューマンといったロマン派の作曲家たちの作品を並べることで、ベートーヴェンをとりまく音楽界の動向を探っていくというプロジェクト。世界初録音も含む興味深いアルバムです。(2020/09/11 発売)

    レーベル名:Solo Musica
    カタログ番号:SM283

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    ベートーヴェン/F. クープラン/ダカン/ドビュッシー/ヤナーチェク/西村朗:ピアノ作品集(Four Elements Vol.3)(小菅優)

    ピアニスト、小菅優が2017年から取り組んで来たコンサート・シリーズ「Four Elements」(四元素/水・火・風・大地)。第3作のテーマは「風」。旧約聖書の創世紀では、最初の人間アダムの誕生についてこう書かれています:「主なる神は、土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。」人間の生命について、聖書に限らず伝説や神話の中でも、魂や霊のような目に見えないものの存在がよく出てきます。(中略)息、風、大気、魂、命・・・今回の公演では、目に見えないものに焦点をあて、さわやかな風の描写をはじめ、ミステリアスで内面的な作品を中心に人間の心の奥深くまで探っていきたいと思います。 (小菅優、2019年のコンサート・プログラムより)彼女が幼いころから好きだったというラモー、クープラン、ダカンと言ったフランス・バロックの小品で始まり、毎回必ず含まれる日本人作曲家の作品、西村朗の『カラヴィンカ(迦陵頻伽 かりょうびんが=極楽に住むとされる人間の顔、鳥の体を持つ特別な鳥で、美しい声によって仏陀の言葉を歌い、人々の魂を救済するとされています)が続きます。そして、彼女の代名詞とも言えるベートーヴェン作品からの『テンペスト(嵐)』、ドビュッシーの前奏曲から風にまつわる3曲が続き、「この曲でプログラムを終えたい」と願ったヤナーチェクの『霧の中で』で幕を閉じるという構成。どの曲も神秘的な雰囲気を携えながら、聴き手の想像力を強く刺激します。近年ますます実力を深める彼女の多彩な表現力を存分に味わえる1枚です。(2021/03/05 発売)

    レーベル名:Orchid Classics
    カタログ番号:ORC100159

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    ベートーヴェン/クーラウ:フルートとピアノのための作品集(クラウス/チャイ・スーアン)

    【ベートーヴェン記念年に聴く、当時のフルートに託された音楽とは…古楽器で知る秘められた世界】古楽をめぐるさまざまな珍しい聴覚体験と私たちを引きあわせてくれるRAMEEレーベルがここで提案する世界は、19世紀初頭のフルートを巡る室内楽。キィの数はまだ18世紀のフラウト・トラヴェルソ同様ほとんど増えていない頃の、ドレスデンのグレンザーによるモデルの楽器とフォルテピアノで奏でられるのは、ドイツに生まれデンマークで活躍した名匠クーラウの音楽。「フルート界のベートーヴェン」とも言われ、作品数も多いこの作曲家の緻密な音世界は奏者たちもよく知るところですが、当時の楽器に立ち返ることでさらにその充実度に気づけるというものでしょう。またその作品と並べてみることで、ベートーヴェンの初期作(三重奏セレナードOp.25)を原曲とする作曲家監修の編曲版セレナードOp.41も俄然魅力的に響きます。2020年ベートーヴェン生誕250周年の大掛かりなプロジェクトの数々を横目に、これまであまり広くアピールがなされてこなかったこのような秘曲群にも光が当たりはじめています。しかも今では古楽器を用いてそうしたアプローチを試みる奏者も多くなっているところ、これまでにも増して楽聖ベートーヴェンの素顔に近づける時代になりつつあると言えるでしょう。ジュリアン・ショーヴァンを中心とした美しい映像作品『パリの黄金の間』 (BAC171/BAC571/NYDX-50054)での活躍も記憶に新しい、イスラエル出身の古楽系フルート奏者タミ・クラウスと、彼女と長年デュオを組む歴史的ピアノ奏者シュアン・チャイ。古楽先進国オランダで活躍する俊才二人の解釈でどうぞ。(2020/03/13 発売)

    レーベル名:Ramee
    カタログ番号:RAM1903

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    ベートーヴェン/クラム/ガーニー/コルンゴルト/リスト:声楽作品集(チェジーナ/リッチーズ/シップリー)

    2001年に設立された「ジェッテ・パーカー・ヤング・アーティスト・プログラム」はロイヤル・オペラ・ハウスによる若手アーティストを育成するためのシステム。世界中から集まった才能ある若手歌手を中心に、指揮者、演出家らが毎年十数人在籍し、その才能に磨きをかけるというもので、歌手たちは学びながら、ロイヤル・オペラにも端役で出演し経験を積むことができます。現在のメンバーと卒業生らによって行われたリサイタルが収録されたこのアルバムには、珍しい作品も多く含まれており、美しい歌声だけではなく、彼らの並々ならぬ意欲が感じられます。(2018/01/26 発売)

    レーベル名:Opus Arte
    カタログ番号:OACD9036D

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    ベートーヴェン:クラリネット三重奏曲 Op. 11 /ランノイ:クラリネット三重奏曲 Op. 15 /エステーリッヒ:クラリネット三重奏曲 変ホ長調(クレッカー/シーフェン/ドレスラー)

    明るく気品ある音色と絶妙の表現が人気の名クラリネット奏者、ディーター・クレッカーによる ベートーヴェン時代の3つのクラリネット三重奏曲を集めた1 枚です。 1936 年、ヴィッパータールに生まれ、ヨスト・ミヒャエルスに師事。 知られざるレパートリーの発掘や、自らの編曲でクラリネットのレパートリーを各段に 増やした人としても知られ、多くの人に愛される名奏者です。(2008/04/09 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777224-2

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    ベートーヴェン:クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲「街の歌」 Op. 11, 38 (ル・サージュ/メイエ/ボホルケス)

    フランス、南東部アヴィニョンの美しい街「サロン=ド=プロヴァンス」で毎年開催される室内楽の音楽祭。1993年にル・サージュ、メイエ、パユによって設立され、2018年には第26回目の開催が予定されており、最高峰の演奏家たちが素晴らしい音楽の祭典を繰り広げます。この音楽祭から一連の録音を集め「サロンの音楽」と名付けた新しいシリーズが登場します。第1作はクラリネットの名手、ポール・メイエと、長年共演を続けているエリック・ル・サージュ、1995年ジュネーブ国際コンクールで優勝したチェリストのクラウディオ・ボホルケスの3人が紡ぎ出すベートーヴェンの三重奏曲集です。ベートーヴェンが活躍していた時代の室内楽の多くは、音楽的素養を持った貴族たちのために書かれており、一度評判を取ると、同じ曲を様々な編成に編曲することが求められていました。「街の歌」は当時流行していたヴァイグルの歌劇のメロディが主題として用いられ、またクラリネットのパートは若干平易に書かれており、演奏者の利便が考慮されていますが、作品の完成度はとても高く、若く野心的なベートーヴェンの姿が見えてくるような闊達さを持っています。七重奏曲も同じ理由で様々な形に編曲されましたが、この三重奏版は簡素な美しさを放っています。 (2018/08/29 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA405