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ベートーヴェン, ルードヴィヒ・ヴァン(1770-1827)

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」、第11番「セリオーソ」(コダーイ・クァルテット)

    作品59の3曲の弦楽四重奏曲は「ラズモフスキー」という覚えにくい副題が付いていますが、これは作品を献呈されたロシアの大使の姓で、彼に敬意を表して、この「ヘ長調」の終楽章のテーマはロシアのメロディからとられています。当時の聴衆を驚かせた巨大な弦楽四重奏曲です。次の「セリオーソ」とは、またいかにも気難しい副題付き作品ですが、作曲者が真剣に内面を剥き出しにしたのです。ハイドンの弦楽四重奏曲をはじめ、出すCDが絶賛を浴び続けるハンガリーの四重奏団、ついにベートーヴェンの中枢を征服します。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554181

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」、第10番「ハープ」(コダーイ・クァルテット)

    ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集、当盤では中期の最高傑作「ラズモフスキー」の第2番、及び「ハープ」の2曲をお楽しみいただきます。前者は「ラズモフスキー」3曲の中でも、盛り込まれた情緒の繊細さでは随一といってよいでしょう。全体に漲る緊迫した雰囲気が特色ですが(特に第1楽章など)、チャイコフスキーやムソルグスキーなども用いたロシア民謡が引用されるなど(第3楽章)、愛らしい側面も兼ね備えた名曲です。一方第1楽章に頻繁に登場する、特徴的なピッチカート奏法に由来するニックネームを持つ後者では、終楽章の一部の変奏や第2楽章に聴く落ち着いた佇まいに、深遠な後期様式がぼちぼち見え隠れしているのも注目されます。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.550562

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 Op. 59, No. 3, Op. 127 (コダーイ・クァルテット)

    ベートーヴェンに対する公約数的なイメージの一つに、「エネルギッシュで燃えまくり」というものがあるといってよいと思いますが、「運命」の終楽章や「ワルトシュタイン・ソナタ」と同じく、彼が眩いまでに「熱い」音楽を好んで書いたハ長調をとる「ラズモフスキー第3番」は、まさにそんなイメージを体現する一曲です。特に最終楽章、恐るべきハイテンションで駆け抜ける疾風怒濤のフーガは、あらゆるベートーヴェンの音楽の中でも最も輝かしいものといってよいでしょう。もちろんコダーイ・クワルテットの大熱演もブラボーです。澄み切った明るさが心安らぐ、最晩年作の第12番とともにお楽しみください。(2000/01/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.550563

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番 Op. 130/大フーガ Op. 133 (コダーイ・クァルテット)

    ベートーヴェンの音楽世界の最深遠部を聴かせる作品の一つである、弦楽四重奏曲第13番の「顔」は第5楽章「カヴァティナ」と申せましょう。ヴァイオリンの美しいメロディーによって主導される、安らかで温かみのある音楽が胸に染みます。それと好対照をなすのは、元来はこの第13番の終楽章として作曲された、音楽史上最も偉大なフーガの一つである「大フーガ」の恐ろしいまでの緊迫感です。頻出する切り裂くような音型や激しいアクセントはまさにエネルギーの塊、4つの楽器がこれでもかといわんばかりに弾き鳴らされる様は圧巻です。またこの大フーガに差し替えられた現在の第6楽章の持つ明るい軽やかさが、これまた好対照となっているのも興味深い点です。(2001/01/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554593

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 Op. 132, H. 34 (コダーイ・クァルテット)

    ベートーヴェンが死の間際まで前進を止めず、最も高度で深遠な世界に到達したのが弦楽四重奏曲の分野です。そのためこの分野の最晩年作は聴衆にとって難解なものとなりがちですが、そんな中でこの第15番は、比較的近づきやすい作品ということができるかもしれません。急速楽章に漲るシンフォニックな力感、そして作曲当時一旦は病床に臥せったベートーヴェンが「病癒えたものの、神に対する聖なる感謝の歌」として作曲した緩徐楽章の天国的美しさは、ストレートに聴衆の心を捉えて離しません。なお余白に収録した、ベートーヴェン自身によるピアノ・ソナタの編曲に聴く初期作品らしい可憐さにも、また格別の味わいがあります。(2000/04/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554592

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    ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 Op. 135, 131 (コダーイ・クァルテット)

    音楽史上に聳え立つ一大モニュメントたるベートーヴェンの弦楽四重奏曲、その至高の終着点がここにあります。そして作曲者本人が「最も素晴らしい」と考えた第14番は、弦楽四重奏としては珍しい嬰ハ短調という調性をとりますが、その独特な響きは深遠な内容と大変によくマッチしており、聴くものの魂を宇宙に連れ去ってしまうかのようです。特に変奏曲の形式をとる緩徐楽章には「感動!」の一言です。第16番はその第14番でも聴くことのできる、悟り切ったかのような「軽やかさ」(≠「軽薄さ」)がさらに前面に出てきていて、一見平易っぽそうな響きすら感じさせますが、そのちょっと向こうに果てしなく深遠な世界がパックリと口をのぞかせています(2001/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554594

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    ベートーヴェン:弦楽五重奏曲集 Op. 29, 104/フーガ Op. 137 (ケルンWDR響のメンバー)

    【ケルンWDR放送響とALPHAレーベルのコラボレーション第1弾】ケルンWDR放送響のメンバーにより様々なアンサンブルのアルバムをリリースする企画の第一弾。2017年にPentatoneレーベルからリリースしたブラームスが好評を博した弦楽五重奏のメンバー(第2ヴァイオリンのみ入れ替え)による、ベートーヴェンが登場です。まだ若々しさを残す1801年作曲のOp.29と、手法も曲想もたいへん充実した1817年作曲のダイナミックなOp.104、同じ年に書かれごく短い曲の中に複雑な技法を盛り込んだフーガOp.137を収録。経験豊富なメンバーならではの深い譜読みとしなやかで力強いアンサンブルが、作品の魅力を十二分に伝える快演です。(2020/01/24 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA585

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    ベートーヴェン:弦楽五重奏曲集 Op. 29, 104/フーガ Op. 137 (ファイン・アーツ四重奏団/シャロン)

    かなりのベートーヴェン・ファンでもなかなか手を出さないジャンルの一つ、弦楽五重奏曲をお聴きいただきましょう。何しろ、4曲ある弦楽五重奏のうち、1曲はこの盤にも収録されている単一楽章のフーガ Op.137であり、Op.4とされる1曲は、自身の八重奏曲Op.103のベートーヴェン自身による編曲であり、またOp.104は自作のピアノ三重奏曲Op.1-3を誰かが編曲したもの。純然たる弦楽五重奏は1800年~01年に書かれたOp.29の1曲だけというわけです。こんな扱いだけど、決してベートーヴェンが手を抜いたというわけではないという事は、このアルバムを聴いていただければ納得するはずです。弦楽四重奏に、ヴィオラが1本加わるだけでこんなにも幽玄な音色が生まれる事実を再確認。そしてベートーヴェンの精緻な書法に改めて敬服。ファインアーツ弦楽四重奏団とヴィオラのシャロンの織り成す見事な演奏にうっとり。そして、飛ぶように駆け抜けるフーガに耳を奪われる・・・まさに通向けの音楽です。(2010/08/18 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572221

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    ベートーヴェン:弦楽五重奏曲 Op. 1, 11, 17 (メタモルフォーシス五重奏団)

    ベートーヴェン自身は弦楽五重奏曲という分野にそれほどのめり込みませんでしたが、他人の手による編曲を含めれば、素敵な曲が一挙に増えてしまった、といった1枚になっています。すべてベートーヴェンとほぼ同時代人であったほぼ無名の存在、カール・キムというオーボエ奏者の手によるものですが、なかなかどうして原曲が御大の手によるものということもあるでしょうが、いずれもオドロキの手応え十分の仕上がりです。原曲にあったピアノパートの華やかな動きを弦楽が担当するようになったため、響きの厚みと運動性に富むこととなりましたが、不自然な置き換え感は全くありません。(2003/08/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553827

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    ベートーヴェン:弦楽三重奏曲集(ファルヴァイ/フェヘールヴァーリ/エーデル)

    ベートーヴェンは、やはり室内楽曲の核心ともいえる弦楽四重奏曲を世を問うことには慎重になったらしく、第1番の登場は作品18となっています。その代わりに、若きベートーヴェンが手を染めたのが弦楽三重奏曲の分野です。作品3は、モーツァルトの同編成のディヴェルティメントK.563と同じ調性、楽章数となっており、この偉大な先人を意識したものと言われています。セレナードも同様に多楽章形式をとっており、両曲ともにどちらかといえば、サロン風の娯楽性を意識した作品となっています。しかし決して内容の浅い作品ではなく、その趣味の良さと創意の豊かさには、さすがはベートーヴェンとうならされます。(2007/01/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557895