ベートーヴェン, ルードヴィヒ・ヴァン(1770-1827)
Search results:843 件 見つかりました。
「ドラマ的ソナタ期」とも分類される1802~1808年にかけて、ベートーヴェンは従来の古典的ソナタを脱却し、斬新なソナタを編み出しました。提示部における転調、突発的に挿入される楽句、やがてそれらが渾然と一体となり展開された後、高らかに再現部で解決されるという、それは一連のドラマ仕立てともいえるソナタとなっています。また「テンペスト」に見られるようなレシタティーヴォ的部分や、「ワルトシュタイン」における華々しいグリッサンド楽句など、ピアノの表現力も大きく前進させたのでした。学究肌と思われがちなシュナーベルですが、彼はこの時期の壮大な様式のソナタを、隅々まで分析・解釈し、朗々と歌い鳴らしています。(2004/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110760 |
ベートーヴェンのピアノ・ソナタのうち、「熱情」こそ、創作の絶頂期に書かれた最高傑作と紛うことなくいえるでしょう。一見相反するかに見える緻密な構築性と爆発的な音楽性とが共存している難曲ですが、シュナーベルはまずは構築性の側から攻めて、堅固な解釈を施しています。「熱情」とは極性の反対に位置するともいえる「告別」。派手さはないものの、旋律線の美しさ、和声の芳醇さあふれるこのソナタ、シュナーベルの演奏は、もっとも柔和で情緒豊かなものの一つと数えることが出来るでしょう。(2004/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110761 |
楽聖のソナタ中、最大規模にしてもっとも怪異な作品とされるハンマークラヴィア。その規模の大きさ、速度指定の謎、アダージョ楽章の美しさと物議を醸す要素満載のこの作品は、作曲者の経済的欲求からバラ売り(楽章別)にされたという経緯もあります。このスフィンクス的ソナタの謎を如何に紐解き、説得力ある演奏として提示できるかは、過去の銘ピアニストたちにとって試金石でもありました。リストはこのソナタを演奏することによってベルリオーズを熱狂させましたが、シュナーベルは同様に当時の評論家タウプマンを、とりわけ緩徐楽章で感銘させたのでした。(2005/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110762 |
最後のピアノ・ソナタに達するに至り、ベートーヴェンはもはやこれら作品を,聴衆を意識して作曲することをやめたかのようでした。自己の編み出した音楽観と形式との対話ともとれるこれら孤高の作品群は、フーガ・変奏曲といった作曲技法をとりながら、きわめて内省的な音楽となっています。ソナタ全集を録音し続け、ここにたどり着いたシュナーベルが、つまるところもっとも美しい形で残したのがこの最後期の作品群であったことは、ベートーヴェンに生涯をかけた彼にとって、喜ぶべきことなのかもしれません。(2005/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110763 |
ジャケットの写真を見ながら「うんうん、さわやかなベートーヴェンだ……」と思って素直にこのアルバムに耳を傾けてみてください。ピアニスト、ユンパネンは第1番のソナタの提示部の繰り返しで、あっと思うような捻り技を繰り出してくるのには驚いてしまいました。最近はモーツァルトなら自由に装飾を付けるのが当たり前ですが、あまりベートーヴェンではやらないのでは?そんなこんなで、第1番だけでなく他のソナタも発見がたっぷり。くすくす笑いが聞こえてくるようなベートーヴェン(1770-1827)です。そしてCD2の後期の2曲は打って変って、荘厳、重厚。ハーマークラヴィーアの第3楽章での晦渋な表現も見事としか言いようがありません。初期と後期、2つの味が楽しめるソナタ集です。(2014/03/26 発売)
レーベル名 | :Ondine |
---|---|
カタログ番号 | :ODE1248-2D |
【ベートーヴェン・イヤー新録音の大注目盤、リフシッツ会心のソナタ全集が登場!】2020年のベートーヴェン・イヤーを記念し、リフシッツによるソナタが全て新録音での全集で登場します。リフシッツのベートーヴェンは近年の日本ライヴも数枚リリースされ高い評価を得ていますが、その力強さとテクニックに裏打ちされた、考え抜かれた解釈はここでも健在。CD全10枚に収められた、たいへん濃厚な12時間をじっくりとお楽しみいただけます。なお第5番のインテルメッツォとして作曲されたと考えられている「アレグレット WoO 53」は、その第2楽章と第3楽章の間に配置されています。録音された香港大学MUSE大ホールは定員900人規模の木の美しいホールで、世界的に評判となっているその響きを聴くことが出来るのも大きなポイントです。(2020/03/13 発売)
レーベル名 | :Alpha |
---|---|
カタログ番号 | :ALPHA584 |
20世紀を代表するピアニストの一人、ヴィルヘルム・バックハウス(1884-1969)。一連のベートーヴェンの揺るぎない解釈で「鍵盤の獅子王」と異名を取った比類なき演奏家です。この3枚組は、バックハウスがSWR放送に残した全ての音源であり、3つのパフォーマンス(1953年のルードヴィヒスブルク城リサイタル、1959年、1962年リーダーハレでのコンサート)でのソロと協奏曲が収録されています。晩年のバックハウスの音楽的成熟度が伺える演奏が聴けるこのアルバム、ソナタや協奏曲で感じられる堅固な構築性と曲に対する真摯な思いはもちろんのこと、1959年のアンコールに演奏されたブラームスのワルツでは思いのほかチャーミングな表情が楽しめます。どの音源もSWR所蔵のオリジナル・テープからデジタル・リマスタリングを行った初のCDとなります。(2018/03/16 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
---|---|
カタログ番号 | :SWR19057CD |
アンドレ・ミシェル=シュープは、4歳の時に母親からピアノの手ほどきを受け、その後カーティス音楽院でルドルフ・ゼルキンに師事しました。アメリカで最も権威あるナウムバーグ国際コンクールで1位を受賞したほか、第6回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでも金賞を受賞、アメリカやヨーロッパの主要オーケストラと数多く共演しています。ブラームスとリストを収録した最初のアルバムに続く、アンドレ・ミシェル=シュープの2枚目となる当アルバムは、1983年6月、マックス・ウィルコックスによりニューヨークで制作。シュープの洗練されたタッチから生み出される粒立ちの良いピアノの響きを鮮明に捉えた録音が見事です。MMG(Moss Music Group)原盤。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :MMG |
---|---|
カタログ番号 | :MCD10009 |