シューバルト, クリスティアン・フリードリヒ・ダニエル(1739-1791)
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1767年からおよそ20年続いた「疾風怒濤」の時代は文学史上重要な時期とされ、理性に対する感情の優越を主張し、それまでの古典的な形式からロマン派へと続く、強い感情を持ち合わせた作品が多く生まれたことでも知られています。文学ではシラーやゲーテ、音楽では中期のハイドンがこの時期に活躍、それぞれ個性的な作品を書いています。ここに収められたのは、その時期に書かれた詩にシューベルトが作曲した歌曲です。中でも興味深いのはバラード「エドワード(エドヴァルト)」。第3稿の決定稿と違い、第2稿では最後まで母と息子が一緒に歌うことはありません。母を歌うメルツァーの恨み節も聴きもの。心が芯まで冷える思いを味わうことができるでしょう。(2009/06/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572036 |
【ニグルとパシチェンコの共演による、人の世の虚しさをテーマとしたアルバム】バロックや現代のオペラで活躍し、クルレンツィスとの共演による《ヴォツェック》(BAC068)の名唱でも知られるニグルと、歴史的ピアノの演奏で今急速に評価を高めつつあるパシチェンコの共演盤。アルバム・タイトルの「ヴァニタス」は人生や繁栄の空虚さを表現するラテン語で、漁師に捕らわれる先行きを歌う有名な「ます」や、さすらい人をテーマにした作品などを収録しています。高音域まで豊かに響きながらどこか陰りを感じさせるニグルの声、そして気持ちを少し引きずるようなパシチェンコの絶妙な表現、いずれも収録作品の美しさと虚しさを十二分に引き立てます。ジャケットは作曲家パスカル・デュサパンによる写真。(2020/11/13 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA646 |
ドイツの歌手エリーザベト・シューマン(1888-1952)は、同い年のロッテ・レーマンとともに、両大戦間のウィーン国立歌劇場を代表する人気ソプラノとして活躍しました。オペラでは、ドラマティックなレーマンに対してシューマンは清純可憐な娘役を得意としており、歌曲においてもその声質を活かして高い評価を得ました。このCDには1927年から45年までの録音が収められています。初期のものは2番目の夫でウィーン国立歌劇場の指揮者アルヴィンの伴奏、その後の録音もリーヴスにムーアと、イギリスのすぐれた伴奏者が弾いています。(山崎浩太郎)(2002/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110731 |
【19世紀ウィーン、ピアノ製造で名を馳せたシュトライヒャー夫妻の作品を彼らが製造した楽器で演奏!】古典派からロマン派へと移り行く時代のウィーンで鍵盤楽器とその音楽に大きな影響を与えたのがヨハン・アンドレアス・シュトライヒャーとアンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャーの夫妻。その2人の作品を2人が作った楽器(シュトゥットガルトにあるヴュルテンベルク歴史博物館所蔵)で演奏した、cpoらしいこだわりの企画です。シュトライヒャー夫妻はピアノ製造だけでなく、演奏家として活動。アンドレアスはコンサートピアニストとしても高い評価を獲得し、ナネッテは自宅でサロンを開き若い芸術家たちに活躍の機会を与えました。ここに収録された作品も、サロンでの繊細で親密な雰囲気が似合いそうな音楽です。シューベルト、シューマン、ショパンなどロマン派時代の歴史的鍵盤楽器での録音が数多いトビアス・コッホの演奏で。(2023/08/04 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555483-2 |
2014年、リヒャルト・シュトラウスの生誕150周年を祝して、入念に準備された「ピアノ伴奏による歌曲全集」の登場です。
全てを監修したのは、往年の名メゾ・ソプラノ、ブリギッテ・ファスベンダー。彼女は舞台を退いてからも、後進の指導を積極的に行っていることで知られており、この全集でも現在最高のシュトラウス歌手13人を結集し、歌唱についてのアドヴァイスを与えることで、ここに最高の「全集」が完成したのです。
これまで全集としてリリースされていたアルバムは(後に新発見の2つの歌曲…子ども時代より:CD1-20、秋の夕暮れ TrV 226:CD1-19が追加され、現在は全集とは銘打っていません)、2人の歌手が歌い分けていただけであり、今回のような細かいニュアンスの違いには対応していないこともあり、この全集における「歌唱法からドイツ語の発音、そして作曲年代によるスタイルの違い」までが丁寧に考慮され、もちろん各歌曲にふさわしい声質も選択されるというコンセプトは聞き手にとっても魅力的なものであることは間違いありません。
各々の曲は、概ね作曲年代順に並べられ、母親の助けを借りて仕上げたであろう6歳の時の「クリスマスの歌」から、84歳の時に名歌手マリア・イェリッツァのために書かれた「あおい」(実質上、彼の最後の作品)まで、「歌曲」というものに彩られたリヒャルト・シュトラウスの生涯をじっくり辿ってみませんか。(2014/06/25 発売)
レーベル名 | :TwoPianists |
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カタログ番号 | :TP1039312 |
オペラから歌曲、ときにはポップスにまで手を広げたビョルリンク。Vol. 5は、北欧出身の後輩ニコライ・ゲッダと同じく多国語に通じていたビョルリンクが、5ヶ国語で歌っている歌曲集です。彼の魅力の源がその美声にあることはいうまでもありませんが、聴衆の心を揺さぶったのは、微妙な発声の揺らぎによる陰影付けにもありました。録音状態のよいこのCDを精査に聞くと、発声する直前の「溜め」、楽譜にはない、フレージングを作る際のディミヌエンドとクレッシェンドがバランスよくコントロールされているのが、はっきりとわかります。この絶妙な技巧を駆使した、芳醇な響きを持つリヒャルト・シュトラウスは、録音史上まれなる名唱でしょう。(2005/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110789 |